エントリーシートや経歴書の書き方についての最終回です。

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 仕 事 の メ ー ル 作 法    < 文字で自己アピール(5)
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                            きれいに書く

 エントリーシートを書く際の四つのポイント。

  ・読みやすさ
  ・具体性・論理性
  ・正確さ
  ・見た目の美しさ

 最後は「見た目の美しさ」についてです。


 ▼ 読んでもらうための準備
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ●見た目の美しさ

 書くことに意識が集中して見落としがちなのが、エントリーシート全体の
 レイアウトです。

 文字の字間や行間が詰まりすぎていませんか? 文字がびっしりでは読み
 づらいし、すかすかではもの足りません。所定のスペースから文字がはみ
 出しているのも見苦しいです。

 Wordなどのソフトを使って自分で経歴書や履歴書を作成する場合は、文章
 の配列だけでなく、上下左右の余白と文章のバランスも考えましょう。行
 頭を揃え、読みやすくするのも基本ですね。

 ぱっと見て目に心地良く読むことができるかに留意を。


 ▼ 読む側に立った気遣いを
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 学習塾の受付事務のアルバイトをしていたことがあります。そのとき教わ
 ったのがDMの入れ方。

 封を切って、中の案内の紙を、取り出したらすぐ読める状態になるよう封
 入する時の印刷物の向きや資料の順番を細かく指示されました。読む側が
 手間なくスッと読めるように、送る側は入念に考えて準備することを知り
 ました。

 エントリーシートに限らず経歴書、履歴書、トライアル用の課題など、相
 手にアピールするためには、内容だけでなく相手が難なく読める状態に整
 えることもポイントです。添付するファイル名も相手にひと目でわかるよ
 うになっていますか?

 日々のメールも、読む側が労を要さない送り方、書き方を常に考え、意識
 して送信しましょう。採用試験に限らず日常の客先へのメールの送り方一
 つも、相手は見ています。メールで仕事を獲得することもあれば、仕事を
 失うこともあることを忘れずにいましょう。
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今週は、エントリーシートや経歴書の書き方についてです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 文字で自己アピール(4)
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正しく書く

エントリーシートを書く際の四つのポイント。

・読みやすさ
・具体性・論理性
・正確さ
・見た目の美しさ

今日は「正確さ」についてです。

▼ 文は口ほどにその人を語る
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●正確さ

クールビズ、ウォームビズの普及で、
ビジネスの場でもラフな恰好に対する
許容範囲が広くなりました。

でも、改まった席やここ一番の勝負の時には
ネクタイを締め、スーツでキメますよね。
きちんとした服装は自分の印象を良くする
と同時に、相手に礼儀を示すものでもあります。

デートの時おしゃれをするのは、相手を意識し、
見た目で訴えかける意図があるから。

言葉も同じです。

面接や採用試験のみならず
ウェブサイトのプロフィールなど
自分をアピールするために
話すにしろ書くにしろ、
言葉遣いがその人を判断する上での
チェック項目になります。

文章の場合、大切なのは上手さより正確さ。

過度な丁寧さや誇大表現、
その場しのぎのごまかしではなく、
正しく常識的な言葉遣いが自然にできること
が求められます。

日々、意識していないと、いざという時に
出てきません

誤字脱字、当て字や略語にも注意しましょう。
バイトではなくアルバイト、
就活ではなく就職活動、
「マジで」ではなく「本当に」
「ガチで」ではなく「本気で」
など、普段無意識に使っている言葉の見直しを。

▼ 個性のはき違い
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
応募時のエントリーシートや
トライアルを受ける場合、
提出する資料や課題は
指定どおりに仕上がっていることが基本です。

必要な項目や条件を正しく理解し、
それに沿った内容がきちんと提示できているか
が見られています。

面接でも、書面でも
自己PRをする際に重要なのは
定められた基本項目を押さえること。

人より目立ち、違いを出そうとして
突飛な言葉を使うことが個性を出すこと
ではありません。

「正確に書く」ために忘れてならないのが
見直すことです。
ひと通り書いたあとは油断せず、もう一度
読み直します。

こうした基本の所作を面倒がらずにできるかどうか
も「正確な対応」をアピールできるのです。

<追記>
「正確を期す」には
チェックを繰り返し、間違いをなくすことです。
書面では特に求められる要素ですが
地味な作業ゆえに、おろそかになりがちです。

でも、正確さを徹底できれば
それがその人の個性にもなりえますし、
何より人から信頼されます。

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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 文字で自己アピール(2)
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文章は読みやすく

文字で自己アピールする際のポイントとして次の4つを述べました。

・読みやすさ
・具体性・論理性
・正確さ
・見た目の美しさ

今日から、この4つのポイントを1つずつ解説していきます。

▼ 誰にでも分かる文章を
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1) 読みやすさ

読みやすさ=分かりやすさ です。

過度な言葉の装飾、誇大な表現、
専門用語の羅列は必要ありません。

文章の基本と同じで、
誰が読んでも分かるように書くことが大切。

一文がだらだらと長くならないように
気をつけるだけで、
文章は読みやすくすっきりします。

「~ので」「が」「ため」「こと」を
繰り返し使うと、長ったらしい文章になります。
一つの文節の中で続けて使わない
ようにしましょう。

「そして」「このため」「~と思う」は
多用すると文章がもたつきます。
使う回数を抑えるようにすると、
読みやすくなりますね。

▼ 態度は言葉にも出る
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
文体の統一も文章を読みやすくします。
エントリーシートの文の終わりは
「です・ます」で終わる敬体に統一
する方が良いでしょう。

「とか」「みたいな」「ワタシ的には」など、
友人同士で使うラフな言葉遣いも
意識しておかないと、ついボロッと出ます。

担当者など、相手ことを
「あのオヤジが」「あのオバチャンが」
と本人がいないところで言う人。
相手を軽んじる態度は必ず表に出ます。

日ごろの訓練としては、
「いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのようにして」
の『5W・1H』を意識しながら書く。
定番中の定番ですね。

新聞を読むとき、
テレビでニュースを見るとき、
書き出し・出だしの文章に注意してみてください。
最初に結論や概要を端的にまとめています。
文章を書くときのお手本になりますよ。

<追記>
「いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのようにして」
に「いくら(how many)」
「いくつ(how much)」
をプラスした『5W・3H』
を押さえておくと良いでしょう。

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今週は、堅苦しい表現の言い換えについてです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法        < もっと易しく(5)
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書き言葉か話し言葉か

▼ 文語だけでも口語だけでもつらい
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今回、とりあげた堅苦しい表現の大半は「書き言葉」です。文語自体、日
常の話し言葉(口語)と区別し、文章を書くために使われる言葉として発
達してきたものでもあります。

文語・漢語的な表記の多いお役所言葉は、声に出して言うと「?」と思っ
てしまう言葉も少なくありません。テレビのニュースで耳にする「遺憾」
「補填(ほてん)」「漏洩(ろうえい)」、清涼飲料のCMでやっていた
「可及的速やかに」などがその典型でしょう。

広告やチラシ、雑誌なども口語的な表現が増えてきました。漢字よりもひ
らがな、日本語よりも英語を使う傾向が強まっています。

活字離れを食い止め、易しく分かりやすく伝えるために必要な手段である
には違いありません。ですが、すべてが口語調でもつらいものがあります。

TPOに合わせて着るものを選ぶように、仕事とデートの時とで雰囲気を変え
るように、文章も読む相手を意識して変えていくことは必要ですよね。

契約書が口語文でも違和感ありますし、ラブレターが文語調でも引いてし
まいます。

▼ 自分の言葉をチェックする
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
堅苦しい言葉をすべて易しく言い換えましょう、と言いたいのではありま
せん。

十把ひとからげに言葉を「難」から「易」に統制するのではなく、その都
度、目的や相手に合わせた文章表記を考え、その中で、形式化したものは
見直し、言い換えていく。

その方法を知っておいてよいと思うし、日ごろから相手にわかりやすい言
葉を意識し、どう表現するのがよいか考えることが生きた言葉の使い方だ
と思っています。

今回、堅苦しい表現をいろいろチェックしていく中で、私自身、よく使っ
ているものも多かったです。頼りがちなフレーズ、格好つけるために好ん
で使っていた表記に気がつきました。

自分の書き方が小難しくなっていないか、振り返って矯正することも必要
ですね。

滋賀県の「『役所ことば』改善の手引」サイトに「見直したい役所ことば
と言い換え例」というページがあります。あなたもチェクしてみませんか?

※(参 考)見直したい役所ことばと言い換え例

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今週は、うっかり見落としがちな言葉づかいについてです
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気をつけたい言葉づかい(5)
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敬語の問題

▼ 「お」と「ご」の問題
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今週、お届けしてきた「気をつけたい言葉づかい」の締めくくりに、読者
のかたからいただいた質問にお答えしたいと思います。

<読者からの質問>—————————————————-

質問です。丁寧語というか尊敬語調にする場合、いつもどうするか悩みます。

ご丁寧な説明文をお送りいただき
丁寧なご説明文をお送りいただき

ご遠慮なく連絡ください
遠慮なくご連絡ください

のどちらなのか、ということです。どう考えても
ご丁寧なご説明文…とか
ご遠慮なくご連絡ください…
の連打は美しくないかと個人的には感じております。好みと片付けてしまうの
もあまりに身勝手なので、急ぎませんのでご意見をいただきたく。よろしくお
願い申しあげます。                   (読者:Yさん)

———————————————————————-

敬語って難しいですよね。【しごび】への質問で一番多いのも、実は敬語の使
い方についてです。

今回の質問では、丁寧語と尊敬語が混在しているようです。このような場合、
丁寧語を省き、動詞に付いた尊敬語だけにするとすっきりします。

丁寧な説明文をお送りいただき
遠慮なくご連絡ください

といった具合です。

接頭語として言葉の上に「お」や「ご」を付けると、形としては丁寧に響きま
すが、多用は禁物。むしろ、それを受ける動詞を尊敬語にしたほうが収まりが
良いようです。

▼ 「お」と「お」の問題
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
関連して、別の読者のかたからも次のようなお便りをいただきました。

<読者からのお便り-2>——————————–

「お手数おかけしますが」

この言葉は非常によく使われると思いますし、私も使っています。ここ
で私が疑問に思っているのは、「お手数」は相手の事なので「お」は必
要だけど、「おかけします」の「お」は自分にかかるので、「お手数を
かけます」とするべきではないか? という事です。

「お手数おかけしますが」はよく使われるので慣用的に問題無いだけで、
本来は「お手数かけますが」とかと言うべきではないか? という事で
す。

この事を訊く相手もいないので、両方を使っています。気持ち的には
「お手数かけます」が正しいと思っていますが、慣用的に「お手数おか
けします」もありかと思っています。

もしこの件、何かご意見をお聞かせ頂いたりご指導頂けますと、大変助
かります。
(読者:S.Nさん より)

——————————————————

私も何の気なしに使っていましたが、これも敬語が重なっている一文と言
えますね。

調べてみたのですが、S.Nさんも書いておられるとおり、すでに慣用的に
使われているケースが多くみられます。ただ、二重に敬語を使わない言い
方として「お手数かけますが」のほうがすっきり感はあります。

どちらが正しいと結論はつけがたいので、ご自分にとってしっくりくる言
い方をお使いになってよいのではないでしょうか。
「お手を煩わせますが」と言い換えることもできますね。

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今週は、お詫びの際のメール作法についてです。

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仕事のメ ー ル 作 法                       < お詫びのメール
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             反省の意思を伝える表現の注意点

▼ 「謹告」の文面に見るお詫びの表現
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
昨日、兵庫県尼崎市でのJR福知山線の事故から55日ぶりに宝塚―尼崎間の
運転が再開されました。再開に伴い、昨日の朝刊各紙には、西日本旅客鉄
道株式会社の「謹告」が掲載されていました。

※JR宝塚線(福知山線)塚口~尼崎駅間における脱線事故に関するお詫
びとお知らせ

この事故におけるJR西日本の対応についてはさておき、この「謹告」の文
面を見て、何かお気づきになりましたか?

「お詫び申しあげます」「お約束いたします」「全力を注いでまいります」
「お誓い申しあげます」「覚悟いたしております」。

いずれも「~したい」「~と思います」ではなく「する」と現在形で言い
切っており、「~したいと思います」というあいまいな言葉はみられませ
ん。敢えて挙げるなら、最後の数行目にある「…お亡くなりになられた方
々の御霊に報いてまいりたいと考えております」という表現でしょうか。

▼ 「~したいと思います」ではなく「~します」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
二度と過ちを繰り返さない意思を伝えるには、今後どうするか、どうして
いくかを言い切ることが重要。

たとえば、「二度とこのようなことがないよう注意いたします」。「~注
意したいと思います」と比べると、言葉の重みの違いが分かります。

特に「~したいと思います」は日常的に何気なく使っている表現だけに要
注意。反省の意を表す時に使うと軽々しい印象を与えてしまうことに。

余談になりますが、こうした公の文面のほか、DMや商品に同封されている
「ごあいさつ文」を注意して読んでみてください。お詫びの表現以外にも
参考になる言葉づかいを見つけることができますよ。

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読んだら旅に出たくなる本「空飛ぶ野菜ソムリエ 世界の旅ごはん」
神垣が企画・編集を担当しました。

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