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今週は、尊敬語と謙譲語の使い分けについてです。
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メ ー ル の 敬 語               < 間違いやすい敬語(3)
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                      「休業させていただきます」

最近気になるのが「させていただく」の乱用です。

「させていただく」を使っておけば、丁寧な物言いに感じられますが
「誰から」させていただくのかを考えてから使うようにしないと
かえって慇懃無礼な印象を与えます。

休業の知らせで、よく目にする一文が
「30日まで休業させていただきます」。

本来、「させていただきます」は
相手や第三者に「許可」を得て、その恩恵を受けるときに
使う謙譲語。

この場合、休業を知らせる相手は顧客や社外の相手になりますが
その人たちから「許可」を受けて休むわけではないので
「休業させていただきます」という表現はNG。

「30日まで休業いたします」
とするのが適切です。

▼ 「休みをいただいております」はNG
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
同様に社外の相手に
「山田は休みをいただいております」
というのも謙譲の「いただく」を取り違えています。

山田さんに休みを与えたのは自社であって
社外の相手から与えられたものではありません。

「休みをいただいております」とすると
自社に対してへりくだったことになり、
本来、相手を立てるべきところが
自社を立てる結果になってしまいます。

この場合は
「山田は休みをとっております」
とします。

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今週は、気になる言い回しについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 適切な言い回し(4)
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「お買い物をさせていただく」

読者のかたから
「正しいのか間違っているのかわからず、無意識に使用している書き言葉」
についての質問がありました。
いくつか文例を挙げてくださっているものから順にお答えしています。
今回はこちら

<Persianさんからの質問-4>—————————————

「お買い物をさせていただきます」
「お買い物をさせていただいております」

——————————————————————

想定されるシチュエーションとしては
相手のところで買い物をする、買い物をしていることを
伝える一文ということでしょうか。

だとしたら、次のように言い換えることができます。

「お買い物をさせていただきます」

「今度(買い物に)うかがいます」
「○○(商品名)は、貴店で購入することにします」

相手のところで買い物をすることは、
相手の許可を得てするものではないので、
ここでは「させていただきます」とせず、
「自分から能動的に行く」というニュアンスの言葉に
言い換えるほうが適切と考えます。

「お買い物をさせていただいております」

「よく利用しています」
「いつも(貴店で)購入しております」

相手に伝えたいのは「あなたのお店に行っているんですよ」
ということ。

買い物をしているのは自分なので
「よく」「いつも」を添えて「利用しています」「購入しております」
という言い方で失礼にはあたらないでしょう。

 いずれの場合も、「買い物」という行為をするのは自分なので
 「お買い物」の「お」は不要と思われます。

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今週は、敬語のつもりで使っている誤った表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 思い込みの敬語
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                         「させていただく」

一見、敬語のようでも、
表現が過剰だったり、言い回しが間違っていることがあります。
よく見られるのが「させていただいている」という言い回し。

「今、確認させていただいております」
「資料を拝見させていただいていますが」
「担当営業がお伺いさせていただいております」

など、それらしく敬語になっているように思われますが、
「させていただいている」を使うことにより、へりくだり過ぎた表現に
なっています。上記の言い回しをもっとスリムにしてみましょう。

「ただ今、確認しております」
「資料を拝見しておりますが」
「担当営業が伺っております」

「させていただいている」を使わなくても、
きちんと敬意が伝わる一文に書き換えられます。

「させていただく」も同様で
「昨日、商品を発送させていただきました」としなくても
「昨日、商品を発送いたしました」ですっきり表現できます。

「させていただく」は、自分の動作・行動を相手の許可を得て行ったり、
そうすることで何かしら恩恵を受けることがある場合に使用します。
「させていただいている」はその現在形です。

上記に挙げた例文はいずれも、自分や第三者が意思を持って行動している
状態にあるので、「させていただく」「させていただいている」は不要です。

今週は、このように敬語として思い込んでいる表現を検証していきます。

 
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今週は、敬語の使い方を練習しましょう。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                 < 敬語の練習
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                    「拝見させていただきました」

今週は、日ごろのメールのやりとりで、私自身もうっかり間違って使って
しまいやすい敬語について紹介していきます。

著書を拝見させていただきました。

この一文、何気なく使ってしまいがちですが、実はクセモノ。
「拝見する」は「見る」の謙譲語で「見せていただく」という意味が
あります。ですから「させていただく」は不要。この場合

著書を拝見しました。

として、失礼には当たりません。または

著書を拝読しました。
著書を読ませていただきました。

と書き換えることもできます。
「拝見させていただきました」は「拝見しました」と
「読ませていただきました」が混同されたものといえるかもしれません。

ついでに・・・

「拝見いたします」の「いたす」も要注意!
「いたす」は「~する」の謙譲語で、
もともと謙譲語である「拝見」に続けて使うと謙譲が重なります。

「拝見します」「拝見しました」として問題ありません。

「いたします」や「させていただきました」をつけないと
丁寧さに欠けると思われがちですが、敬意が重複した表現は
却って慇懃無礼な印象を与えるので注意が必要です。

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