今週は、読むのにストレスを感じるメールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読みづらいメールとは?(3)>
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居丈高(いたけだか)な文章
社内向けのメールの一文です。件名は「管理課人員減に伴うお願い」で、
下記の文章が始まります。
「首記の件、御既承の通り、○○事業採算改善策の一環として10月1日から
諸施策が施行されていますが、中で○○営業部管理課に関しましては、
結果として担当者が1名削減となっておりますので、業務対応効率化を
実践しております」
上記の一文が読みづらい要因は2つ
「一文が長い」「表現がかたい」ことです。
長いうえにかたいので、用件がすっと頭に入ってきません。
このような“格式ばった”文章は、書く側の威厳を示すことはできても、
読む側にとっては、その威厳が煩わしく感じられ、
「で、何が言いたいの?」という伝わり方しかしません。
行政機関でも、いわゆる「お役所言葉」の改善が図られている昨今、
社内向けのメールに「御既承の通り」「諸施策が施行」という表現が
果たして適切なのか、という疑問を抱きます。
しかも、件名には「お願い」とあります。
お願いの前に現状を述べるにしても、ずいぶんと居丈高な文面という印象。
これは書く側の自己満足にすぎず、読む側に理解を求めるのであれば、
もっと分かりやすく自然な言い回しが必要でしょう。
「○○事業採算改善策として、10月1日からさまざまな取り組みが
行われています。
中でも○○営業部管理課では、担当者が1名削減され、
業務対応のより一層の効率化を実践しています。そこで・・・」
「関しましては」「~しております」という表現も繰り返し使うと、
文章が長くなるばかりです。
社内向けのメールであれば、必要以上に丁寧な表現よりも、要点を簡潔に、
分かりやすく述べる点に重点を置くべきでしょう。