今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
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仕 事  の メ ー ル 作 法                                               < 言いかえる技術 >
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「誰でもいいので」

思ったことをそのまま口にしたり、書いたりすることは、
よく言えば「率直」、悪く言えば「無神経」「配慮がない」
ととられます。

特にメールは書いたものが残るため、
不用意なことを書いてしまうと、気まずい思いやわだかまりを
引きずることになりかねません。

そこで、より感じ良く、相手に好印象を与える表現に
「言いかえる(書きかえる)」方法を紹介します。

「誰でもいいので、○○の業務を手伝ってもらえませんか?」

上記は「とにかく人手がいる!」という切羽詰まった状態から出た
ひと言です。

急なお願いごとほど、相手の状況へも配慮したひと言を添える
心遣いが必要。
この場合は「お忙しいところ申し訳ありませんが(恐縮ですが)」
と書き添えると印象が違ってきます。

「月末でお忙しいところ恐縮ですが、
○○の業務をお手伝い願えますか?」

「ご多忙の折、恐縮ですが、
至急○○の業務をお手伝いいただけるかたは部内に
いらっしゃいますか?」

文末の表現を
「お手伝いいただけませんか?」
「いらっしゃいませんか?」
としてもよいのですが、否定形を用いた尋ね方は
「できません」「いません」という返答を誘引しやすい気がして、
私はできるだけ避けるようにしています。

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今週は、上司や目上の相手への言葉遣いについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 上司への言葉づかい(5)
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指示・依頼への対処

上司から受けた指示や依頼への対応。うっかり次のようなメールを送って
いませんか?

「先日、ご依頼の○○の件ですが、どうしたらいいですか?」

送信者は上司に確認するつもりで、軽い気持ちで送ったのかもしれません
が、上司はきっと「いらっ」ときていることでしょう。

なぜなら、「どうしたらいいですか?」「どうすればいいですか?」とい
う返答は、指示や依頼した内容を理解していないと表明しているのと同じ
だからです。

依頼や指示を出した側からすると、一から手とり足とり教えなければなら
ないのか、と思いがっかり…。

上記のような返答はメールに限らず、口頭のやりとりでもできれば避けた
方がよい対応です。

このような場合の対処法としては、上司からの指示・依頼に対して、どの
ように対処するか、あるいは対処したかを示す必要があります。例えば…

「先日、ご依頼の○○の件ですが、
文書にまとめて明日中に関係部署に配布の予定です」

「先日、依頼の○○の件ですが、営業担当者と明日中に内容を詰めて
企画書を作成する運びですが、よろしいですか?」

段取りや対応状況を上司に知らせることが第一で、対応の仕方が分からな
い場合は、指示・依頼があった時点ですぐに確認なり、指導を仰ぐべきで
しょう。分からないまま放置するのはNGです。

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今週は、上司や目上の相手への言葉遣いについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 上司への言葉づかい(4)
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                           間違いの指摘

思い違い、聞き違い、書き間違いなど、誰にも間違いはあります。
上司とて同じ。ですが、部下からはなかなか指摘しづらいものです。

「△△は間違っています」
「これは入力ミスですよね」
「前回の方法と違うんじゃないでしょうか?」

誤っている、間違えていることが事実でも、それを頭から「間違っています」
「違います」と決めつけてしまうと、指摘された相手もいい気持ちはしません
(これは相手が上司に限らず、同僚でも後輩でも同じだと思います)。

「誤りではないかと思うので、ご確認ください」と、あくまで相手に確認を
依頼する文面にすると、反感をかわずにすみます。そうした観点で、上記の
三つの文を書き変えてみましょう。

△△は○○ではないでしょうか?
 恐れ入りますが、ご確認をお願いいたします

入力に間違いがあるようです。
 お手数ですが、入力方法を再度ご確認いただけますか?

前回はAの方法をとっていますが、今回はBで進めてよろしいですか?

いずれも文は長くなりますが、「誤っているかどうかの確認」を相手に促し、
気付かせる文の運びにすることがポイントです。単に間違いを指摘するだけ
で終わりにせず、「Aではなく、Bではないですか?」のように、正解を示し
て確認すると、相手も間違いに気づきやすいです。

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今週は、上司や目上の相手への言葉遣いについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 上司への言葉づかい(3)>
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「たいした」の使い方

今朝の朝刊の広告で目に留まった一文があります。

「難易度の高い絵画的手法を小説の世界でやってのけた
二十六歳の才能はたいしたもの」

このたびの芥川賞受賞者への選評の一文が広告の中に掲載されていました。
言ってみれば、作品の素晴らしさを評した、ベテラン作家から新人作家へ
のエールと捉えていいでしょう。

「たいしたもの」という表現は、先輩から後輩へ、上司から部下へと、目
上の者からかける称賛の言葉。

ですが、称賛の気持ちを伝えようと、目下の者から目上の相手に使うのは
控えた方がよい表現でもあります。

「部長のプレゼンはたいしたものですね。感心しました」

これでは、どちらが部長か分かりません。

「部長のプレゼンには感服いたしました」

この場合、「感動」を使うと大げさですが、「感服」は相手への尊敬・尊
重の意が込められた称賛の言葉なので、このような場面にしっくりきます。
「勉強になりました」としてもよいでしょう。

逆に、上司からほめられたときに
「私のしたことなど、たいしたことではありません」

と謙遜して「たいしたことではない」という表現を使うことがあります。
このような場面の謙遜は、目上の相手からの良い評価を打ち消すことにな
るので

「ありがとうございます。目に留めていただき、光栄です」
のように素直に感謝の言葉を述べる方が感じがいいものです。

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  仕 事 の メ ー ル 作 法           < 上司への言葉づかい(2)
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                      能力ではなく事実を問う

英語以外に中国語も堪能な上司。それを知ったあなたは……

「部長は中国語も話せるのですか? すごいですね」

驚きと称賛を素直に書いたつもりの上記の一文、実はNGワードが潜んで
います。

この場合は、「~ができるのですか?」という問いかけ。これは、目上の
相手に対しては失礼にあたる表現です。同様に…

「部長は中国語がおできになるのですか?」

この場合も「できる」の敬語表現「おできになる」を使っても、意味合い
としては目上の相手の能力を測っている印象を与えるため、不適切です。

このようなケースの注意点は、「できるか、できないか」と能力を尋ねる
のではなく、「するか、しないか」という事実を確認する表現にするこ
とです。上記の場合は

「部長は中国語をお話しになりますか?」

中国語ができるかできないかを問うのではなく、「中国語を話しますか?」
という事実の確認です。

合わせて、「すごいですね」も要注意。相手を称賛するときに便利に使え
る表現ですが、やたらと「すごい」を連発するのも稚拙な印象を残します。

上記の文例のようなケースでは「どのようなきっかけで習得されたのです
か?」「英語と比べてどのような点が難しいですか?」のように、一歩突っ
込んだ質問に切り替えてみるのもひとつです。

<追記>20210720
「すごいですね」のようなありきたりの誉め言葉を使うより
 相手の優れた点について、
 自分なりに“深掘り”する姿勢を持つことが
 コミュニケーションのきっかけになります。

 表面的な誉め言葉より、相手への興味・関心を示すことが
 一歩踏み込んだ対話のきっかけになるのではないでしょうか。

 
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「日経ビジネスアソシエ」2011年3月1日号 に掲載中の
「即効! スキルアップ講座」の連載、最終回です。

今回のメール作法のテーマは・・・
「真意が伝わる正しい敬語の使い方」です。
ぜひ、お読みください!

特集:仕事に効くノート術
「日経ビジネス Associe (アソシエ) 」2011年2/15号

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ほめるときの表現

上司や目上の相手に対する言葉遣いには気を遣うものです。
丁寧かつ、敬意を示す表現を…と意識するほど、
敬語を使いすぎたり、言葉足らずで失敗したりすることも
少なくありません。

例えば、上司の言動をたたえるとき。
過剰に褒めると“ごますり”をしているような印象を与えますし、
かといって、同僚と同じような感覚で褒め言葉を使うと、
失礼になることもあります。
次の一文はどうでしょうか?

「さすが、課長。ゴルフがお上手ですね」

他意はなく、120%上司を褒めているつもりの一文ですが、
NG表現があります。「さすが」と「お上手ですね」です。

上司のゴルフの腕前に感心して発した、
「さすが」や「お上手ですね」という表現は、
部下から上司に対して使うと相手を見下したような印象を
与えてしまいます。

目下の者が目上の相手を「褒める」こと自体が、
相手を評価していることになるので注意が必要です。

このような場合は腕前の良しあしを褒めるのではなく、
結果や成果に対する感想を述べるとよいでしょう。例えば…

「課長はいつも安定したスコアですね」

「今回も快調ですね」

また、次の一文のように秘訣やコツを尋ねるようにしても
良いと思います。

「お忙しいのに、いつ練習なさっているのですか?」

<追記> 2021.07.13
「さすが、課長。ゴルフがお上手ですね」の「ゴルフ」を
「英語」や「プレゼン」に置き換えてみてください。

上司側からすると
経験や実績があることを部下から「上手ですね」と言わても
うれしさより、返答に困るのです。

ライターに「文章がお上手ですね」と言われても
プロならそれが当たり前なわけですから、そこを褒められても……
といつも返答に困ります。

その良し悪しを感じたまま褒めるより
結果や成果に焦点を当てるようにすると、
相手に響くのではないでしょうか。

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