今週は気になる敬語表現について取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語レッスン >
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「お知り合いの」
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先日、お知り合いの飲食店のチラシを制作させてもらいました。
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上記の一文の文意は
「自分の知り合いの飲食店のチラシを制作した」
です。
「自分の知り合いの店」ではあるけれど
仕事としてチラシ制作の依頼を受けたので
相手(飲食店)のことを
「知り合い」とせず、丁寧に表現して
「お知り合い」としたのでしょう。
でも、この「お知り合い」の使い方は
適切ではありません。
この場合、あくまで自分の知り合いですから
尊敬を表す「お知り合い」の「お」は不要。
後に続く「させてもらう」もなくてよく
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先日、知り合いの飲食店のチラシを制作しました。
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と、事実を伝える一文で差し支えないと考えます。
飲食店に対して敬意を表す文にするのであれば
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先日、飲食店「〇〇」様のチラシを制作いたしました。
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と、自分の知り合いであることには触れず
お客様として飲食店を“立てる”表現にします。
「お知り合い」の「お」は
自分の知り合いに使うのではなく
相手の知り合いに対して尊敬の意を表す際に使うものなので
「お知り合い」という言葉を使うとしたら、例えば
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先日、小林様のお知り合いの飲食店
「〇〇」様のチラシを制作いたしました。
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といった具合になります。
尊敬の「お」「ご」は
相手に対する敬意を表すために使うもので
自分に対しては使いません。
例)〇 会長のご友人 部長のご家族
× 私のご友人 → 私の友人
× 私のご家族 → 私の家族
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