今週は、適切な言い回しについて考えます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 不快にさせない言葉遣い(3)
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 「いかがでしょうか」の功罪

仕事を丸投げする、と言います。とりあえず全部まとめて面倒見て、と
丸ごと仕事を依頼したり押し付ける場合に使われます。

この逆もあり。とりあえず確認、とりあえず打診とばかりに、上司や客先
に判断を仰ぐ時使ってしまうのが「いかがでしょうか」です。

▼ 逆丸投げしないためには…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

一見、謙虚にお伺いを立てているように見えて、それだけを形式的に使っ
てしまうと、無責任、相手に全部任せきっている印象を抱かせる言葉でも
あります。

例えば
「○○社への確認はいかがいたしましょうか?」
「△△の企画書の作成はいかがしましょうか?」
という一文。

これだけでは単なる確認。相手に判断や指示を丸投げしただけに過ぎませ
ん。果たして上司や客先は、それで満足するでしょうか?
ただ聞くだけでは「指示待ち族」「そば屋の使い」で終わってしまいます。

そうならないためには、もうひと言、自分がどう対応しようとしているか
を書くのがポイント。尋ねられた側は具体的な指示、判断がしやすくなり
ます。

「○○社へはこれから電話で確認をとろうと思いますがいかがでしょうか」
「△△の企画は私がまとめたいと考えていますが、いかがでしょうか」

単に「いかがでしょうか」と尋ねる前に、対応の仕方や具体策を盛り込ん
で尋ねると仕事が前に進みます。

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今週は、適切な言い回しについて考えます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 不快にさせない言葉遣い(2)
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指示出し、ダメ出しのコツ

頼みごとやお願いごとがあるとき「~してください」と言いがちですが、
ややもすると命令的に受け止められがち。

書き言葉の場合はなおさらで、メールで指示を出したり、依頼するときに
これを使うと、とてもつっけんどんで冷たく感じられます。

▼ ダメ出しも依頼形で
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これを和らげるのが「~していただけますか」「~をお願いできますか」
といった依頼形の言い換えです。

私はデザイナーと組んで仕事をすることが多いのですが、私が仕事を受け、
デザイナーに指示を出す場合でも、極力「~してください」は使いません。
仕事をする際に上下はなく、それぞれの立場で対等と思うからです。

例えば、修正指示を出す場合は
「背景の色を落としてください」ではなく
「背景の色を落としていただけますか」。

「レイアウトを変更してください」ではなく
「レイアウトの変更をお願いします」。

「~はダメです」も私の中では使用禁止用語。自分が言われると嫌な言葉
なので人にも使いません。

「~では目立たないので、文字の色を濃くしてもらえますか」と依頼の形
に言い換えます。

やりとりが頻繁な相手、長い付き合いの相手ほど、一緒に仕事するときは
言葉遣いに気を配ります。お互いが気持ちよく仕事したいからです。

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今週は、適切な言い回しについて考えます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 不快にさせない言葉遣い
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気づかせる配慮

9月29日付の日経MJに「客室乗務員に学ぶ接客術」という記事がありました。

乗客に不満や不安を抱かせず注意する時の声の掛けの例として、出発前の
機内で携帯電話を使っている乗客への注意の仕方として…

▼ 打ち負かしても仕方ない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「やめてください」という否定形ではなく
「お切りいただけますか」と依頼形で声掛け後、
「ご協力ありがとうございます」と添える。

あるいは
「ドアの外でしたらまだお使いになる時間がございます」
と提案する、という接客話法が記されていました。

席を間違えている乗客には
「表示が小さくて申し訳ありません」
と切り出すとも。

これらに共通するのは、直球、正論で相手を打ち負かさない言い方という
点。

注意したり、間違いを正す場合も相手に逃げ道を作り、気づかせる心遣い
があるので、言われた方も嫌な気はしません。

否定や非難の言葉を直球でぶつけるよりも、言い回し一つで誰も不快な思
いをしなくてすみます。こうした接客話法は、メールにも応用できます。

今週は、そんな相手を不快にさせない言い回しについて取り上げていきた
いと思います。

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今週は、気まずい状況をつくらないメール作法についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法     < きまりの悪いメール(3)
◆─────────────────────────────────一
耳の痛い指摘

誉められればうれしいし、期待されればやる気になります。

ですが、調子のいい時に冷や水を浴びせる発言、耳の痛い意見をくれる人
もとても貴重。

▼ 反論? 無視? その前に…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

行き過ぎにブレーキをかけたり、はっとわれに返るきっかけをくれる大切
な存在です。年齢を重ねるほど、誰も何も言ってはくれません。

そんな苦言を呈したメール。もらった時はむっとしたり、素直に受け止め
られないこともあります。

勢いに任せて反論したり、消去してしまうのではなく、一旦その場を離れ
気持ちをクールダウンしてから、もう一度読み直してみます。

「確かに一理ある」と指摘を受け止めることができたら、感謝のひと言を。

「自分では気づきませんでした。ありがとうございます」
「ご助言くださり、感謝しています」
と気づかせてもらったことへのお礼の気持ちを伝えます。

対面や電話では、感情が先走りうまく対応できなかったり、きまりが悪い
ものですが、メールならば少し時間をおいて冷静に捉えることができます。

むっとくる指摘というのは、実は痛いところをついていることが多いです。
相手だって言いにくいはず。でも、そこを敢えて助言するのは、自分に対
する思いや期待があるからこそ。ありがたいことです。

相手の真意をくみ取り、自分のためになる苦言は素直に受け止めて糧にし
たいものです。

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今週は、気まずい状況をつくらないメール作法についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法     < きまりの悪いメール(2)
◆─────────────────────────────────一
名前が間違っていたら…

名前が間違っているメールを受け取った。やりとりの途中で、相手が間違
いに気づき、間違いを詫びるメールが来た。そんな時、あなたなたなら、
どう返しますか?

▼ 間違いを責めるより、受けとめる寛容さを
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

相手の思い違いで名前の表記が微妙に違う、ということもあります。まし
てや、相手が間違いに気づき、平謝り状態のときに責め立てるのも大人げ
ありません。

対処の仕方としては、例えば
「文字が似ているせいか、時々こういことがあるんですよ」
「よくあるんです。確かに似てますね」
と、相手の気まずい思いをさらりと受けとめ、逃げ道を作ってあげる寛容
さも時には必要。

困るのは、何度もやりとりしているのに相手が間違いに気づかないケース
です。

私は、メールの冒頭に「お世話になります。神垣です」「こんにちは。神
垣です」と必ず名乗るので、返信にそう書けば多くの場合、気づいてもら
えます。

それでも気づかない相手には、用件の最後に「私の名前ですが、神垣と書
きます。覚えておいていただけるとうれしいです」と訂正を(ここまで書
くケースは滅多にありませんが…)。

とはいえ、自分の名前を間違われていい気持ちのする人はいません。
「人のふりみてわがふり直せ」で、自分がメールを送信する際は宛名の
表記に細心の注意を払いましょう。

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今週お届けした、メールで差がつく言葉遣いについての最終回です。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法    < ビジネス用の言い回し(5)
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動作に伴う言い回し

▼ 崩すための基本
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
着物も洋服も「着崩す」には、基本の着こなしを身につけておくことがポイン
ト。土台がないまま崩したところで、単にだらしなく見えるだけです。基礎が
あるから応用もある、というのはどんな世界にも通じることでしょう。

年齢や上下関係にこだわらないタメグチやラフな会話ができるのは、最初にき
ちんとした物言いができ、順を追ってお互いの信頼関を築いてきたから。
初対面で「ち~っす」や「そこんとこよろしく」といったタメグチモードは相
手にも失礼です。

敬語や改まったものの言い方、書き方は知っておいて損はありません。年齢を
重ねるほど、「その言葉遣い、おかしいんじゃない?」と面と向かって注意し
てくれる人は少なくなっていきます。

日ごろから、言葉づかいに注意を払うことで「気づいてないのは本人だけ」と
いう事態を防げます。

▼応用して使いまわしを
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
よく使う言葉として、自分の動作に伴う言い回しを挙げてみましょう。

行きます ⇒ 伺います、まいります
帰ります ⇒ 失礼します

知ってます  ⇒ 存じております
聞いてません ⇒ 伺っておりません

~と思います ⇒ ~と存じます
会います   ⇒ お目にかかります

相手の足や手を煩わせるような場合、覚えておくと良いのが下記のフレーズです。

○相手に足を運ばせる場合
ご足労をかけますが、お越しいただけますか。
おいでいただき、ありがとうございます。

○相手に返答や行動を求める場合
お手間をかけますが、ご連絡いただけますか。
お忙しいところお手数ですが、ご回答をお願いいたします。
お手を煩わせて恐縮ですが、ご返送いただけると助かります。

丁寧な言葉づかいは形式的なものではなく、相手への思いやりや敬意の表れ。
ひいては自分への信頼を導くもの。日々、研鑚です。

 

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