今週は、注意したい敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法                < 気になる敬語
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                        「拝見させていただき

—————————————–
5年間、アシスタントとして
プロの貴重なお仕事を拝見させていただき
勉強させていただきました
—————————————–

上記の文は
ある写真家のもとで5年間
アシスタントをしてきた人が
職場を離れるにあたり、送ったメールの一文です。

写真家に対する敬意が表れた文章ですが
敬語を使い過ぎていて
空回りしている印象があります。

気になるのが「拝見させていただき」の箇所です。

この場合、伝えたいのは
プロの写真家の仕事ぶりを間近に見させてもらった
ことへの感謝の気持ち。

そこで
「見せていただき」をより丁寧に書こうとして
「拝見させていただき」となったものと想像します。

「拝見する」は「見る」の謙譲語で、
それだけで「見せていただく」という意味になるため
後の「させていただき」は不要です。

余分な敬語を取り除いて、スッキリさせてみましょう。

—————————————–
5年間、アシスタントとして
プロの仕事ぶりを間近で目にすることができ
大変勉強になりました
—————————————–

「プロの仕事ぶりを間近で拝見でき」
としてもよいのですが
「間近で目にすることができ」と
敢えて敬語を使わず、事実だけを述べるあっさりした表現に
書き換えました。

プロの下でアシスタントを5年経験し、
勉強したのは自分自身で、
相手に強制されたり、許可を得ながらしてきたことではないので、
「勉強させていただく」ではなく
「勉強になりました」とする方が適切です。

このように今週は
気になる敬語の使い方をピックアップして
解説していきたいと思います。

 

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今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 敬語の使い分け(5)
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 立てる相手に使えない言葉?

「分かりました」という意味で使う
「了解しました」。

これまでに何度か取り上げてきましたが
「了解」は本来
目上の人から目下の人に対して
了承の意を伝えるときの言葉です。

したがって
社内の人を「ウチ」の人
社外の人を「ソト」の人
とすると

「ソト」の人に対して
「企画案の件、了解しました」
のように使うのはNGです。

「了解」の代わりに
「確かに承りました」「承知しました」
と返す方が好ましいです。

「ウチ」の人同士の場合も
上司に対して「了解です」「了解しました」は
控えましょう。

「企画案の件、すぐに対応します」
「それでは早速、企画案をまとめます」

のように、
上司の連絡や指示を理解したうえで
次にどのようなアクションをとるか
伝えるとよいのではないでしょうか。

「了解」はほかに
「了解を得る」「了解を求める」
という使い方もします。

「ウチ」の人(=上司)に
「ソト」の人(=客先)からOKをもらっています
と伝える場合は

「企画については先方の了解を得ています」
「先方に事前に了解を求めることにします」

「ソト」の人(=客先)に
「ウチ」の人(=上司)のOKをもらっています
と伝える場合は

「上司の了解を得ております」
「上司に了解を求めたのですが」

目上の人から理解し、認めてもらう場合には
上記のような使い方があります。

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読みは同じでも字と意味が異なり、間違いやすい言葉を取り上げた
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今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の使い分け(4)
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「ソト」の人を立てるには?

客先の相手とやりとりした用件を
自社で上司に伝える場合はどうなるでしょうか。

社内の人を「ウチ」の人
社外の人を「ソト」の人
とすると

「ソト」の人に対して
今、やりとりしたことを
「ウチ」の人である上司に言います、という場合は

「部長の佐藤には、私から申します」

と、「言う」の謙譲語「申す」を使い、へりくだることで
「ソト」の人である客先を立てます。、

「ウチ」の人である上司は「ソト」の人に対しては
「佐藤部長」ではなく「部長の佐藤」とします。

同様に「ソト」の人を立てる言い回しとしては

「部長の佐藤には、私から申し伝えます」

という言い方もあります。

一方
客先から持ち帰った用件を
自社で自分から上司に直接「言う」ときは

「先方からの要望を申しあげます」
「先方からの要望をお伝えします」

と、「言う」の謙譲語「申し上げる」あるいは
「伝える」は謙譲語の「お~する」を使い「お伝えする」とし、
自分がへりくだることで、上司を立てます。

では、
客先からの用件を
会社の上司を通じて聞いています
と客先に伝える場合はどうなるでしょうか。

「部長の佐藤から聞いております」

ここでも立てるのは「ソト」の人である客先ですが
「ウチ」の人から聞いていると伝える場合は
「いる」の謙譲語「おる」を使い
「聞いております」とします。

同じ用件を
客先の別の担当者から直接、聞いたという場合は

「その件は、先日、(御社の)小林部長にうかがいました」

と「聞く」の謙譲語「うかがう」を用いて
「ソト」の人である小林部長を立てます。

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今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の使い分け(3)
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「ウチ」の人同士は?

課長に部長の所在を聞かれて答える場合は
どうなるでしょうか。

社内の人を「ウチ」の人
社外の人を「ソト」の人
とした場合

課長も部長も同じ社内の人なので
「ウチ」の人です。

課長に「部長は本社にいません」と伝える場合は

「佐藤部長は本社におりません」

ではなく、「いる」の尊敬語「いらっしゃる」を使い

「佐藤部長は本社にいらっしゃいません」

と課長の上司である部長を立てる言い回しとなります。

では、
部長に課長の所在を聞かれた場合は、どうなるでしょうか。
この場合も

「田中課長は本社におりません」

ではなく、

「田中課長は本社にいらっしゃいません」

とします。
この場合は、自分にとっての上司である課長を立てるために
尊敬語「いらっしゃいます」を用います。

課長の上司が部長だからといって
「課長は本社におりません」
とするのはNGです。

「ウチ」の部長ではなく
「ソト」の部長、つまり、客先の相手に
同じことを伝える場合は

「(課長の)田中は本社におりません。
代わりに、ご用件を(私が)お聞きします」

のように、
「ウチ」の人である田中課長には敬語を使いません。

しかし、
「ソト」の人である客先の部長には
謙譲語の「お~する」を使い
「お聞きする」とへりくだる表現で相手を立てます。

「ソト」の人に対して
「ウチ」の人のことを伝える場合に敬語を用いますが

「ウチ」の人同士でも
上下関係に合わせて敬語を用います。

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今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 敬語の使い分け(2)
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                    「ソト」の人の行為に謙譲語?

敬語を使うときは
客先など、社外の相手=「ソト」の人
同じ会社内の人   =「ウチ」の人
と分けて考え

誰を「立てる」かを見極めたうえで
敬語を使い分けましょう
と、前回述べました。

混同しやすい間違いが
客先などの「ソト」の人の行為に「謙譲語」を使ってしまうパターンです。

「ソト」の人を立てるときに使うのは
「ソト」の人が主語となる「尊敬語」。

しかし、自分を主語にして、へりくだって相手を立てる「謙譲語」
を使ってしまう混同が見られます。

例えば、
「ソト」の人に対して
「営業担当者に聞いてください」と伝えるときは

「営業担当者にお聞き(になって)ください」や
「営業担当者にお尋ねください」

のように尊敬語「お~になる」「お~する」を用います。

「営業担当者にうかがってください」と
「聞く」の謙譲語「うかがう」を使うのは間違いです。

「ソト」の人に対して、「ウチ」の人が「聞いた」という場合は

「弊社の営業担当が御社でうかがったと申しております」

のように、主語は「ウチ」の人である営業担当者ですから、
「聞く」の謙譲語「うかがう」、「言う」の謙譲義「申す」
を用います。

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今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法              < 敬語の使い分け
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                         「ソト」対「ウチ

敬語を使うときは
誰を「立てる」かによって
使い方が変わります。

客先など、社外の相手=「ソト」の人
同じ会社内の上司など=「ウチ」の人
と分けて考えてみましょう。

例えば
「本部長が言っていた」と
社内の他の社員に伝えるときは

「ウチ」の人同士のやりとりなので
立てる相手は「本部長」となり

高橋本部長おっしゃっていました」

と「言う」の尊敬語「おっしゃる」を使います。

しかし、
客先に対して、自社の「本部長が言っていた」と
伝えるときは

客先が「ソト」で
本部長は「ウチ」の人となるので

「本部長の高橋が申しておりました」

と、立てるのは客先となり、
「言う」の謙譲語「申す」を用います。

たとえ、自分の上司であっても
「ソト」の人である客先に対しては
「ウチ」の人になので、敬語は使いません

したがって
「ソト」の人に対して
「(弊社の)高橋本部長がおっしゃっていました」
とするのは
「ウチ」の人を立てた敬語となるのでNGです。

このように
「ソト」に対して、誰が「ウチ」になるかを
見極めたうえで敬語を使い分ける必要があります。

<追記>2024.12.24

上記に述べた
「ソト」=社外
「ウチ」=社内
の敬語の使い分けができていないケースとして

社外の相手に対して
「高橋本部長にお聞きして、返答いたします」
といった対応があります。

社内の場合は
「高橋本部長にお聞きして、先方へ返答いたします」
とすれば良いのですが

社外の相手に対しては
「高橋に確認し、返答いたします」
とします。

メールだけでなく、電話でも
「ソト」と「ウチ」を混同した対応をしているケースが見られます。

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