今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(4)>
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「いただきます」の表記

<読者からの質問>————————————————

「~させていただきます」
という言葉ですが
「戴きます」
「頂きます」
と、どっちを使うべきか迷うときがあります。
どうかご指導頂ければ(戴ければ)幸いです。
読者 E.S 様
——————————————————————

E.Sさんの質問に対しては、表記の仕方に焦点を絞ってお答えしますね。

共同通信社『記者ハンドブック』によると「~していただく」の「いただ
く」は補助動詞となり、表記としては平仮名書きとなっています。

「~させていただく」の場合も同様に補助動詞となるので平仮名書きでよ
いと思われます。

参考までに、その他の「いただく」について触れてみましょう。
『記者ハンドブック』では下記のように表記が統一されています。

同じ「いただく」でも「もらう、のせる」を意味する場合は「頂く」。
例)賞状を頂く  雪を頂く

「悪い、よくない」を意味する「いただけない」は平仮名。
例)そういう態度はいただけないなぁ

ちなみに、ご飯を食べるときの「いただきます」も平仮名です。

「戴く」は『記者ハンドブック』では新聞漢字表にない文字とされ、新聞
上では「頂く」か「いただく」と表記されるようです。辞書では「常用漢
字表」にない表記とされています。

かといって「戴く」を使うのが間違っているというわけではなく、文章を
書く際に「頂く」と混用しなければ、使用する分には問題ないと考えます。

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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(3)
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目上の人への携帯メール

<読者からの質問>————————————————

メール作法でいつも、どう書こうか迷うことがあります。
それは、目上の人へのお礼メールの時、
特に相手が携帯の場合、レスの手間を取らせたくないので
レスはお気遣いなく、と伝えたいのですが、
どう表現したらよいでしょうか。
読者 M.K 様
——————————————————————

友人や懇意な相手なら「レス不要です」と返信するところですが
相手が目上のかたとなると、ちょっと考えてしまいますよね。

伝えたい気持ちとしては
「ご返信のお心遣いは不要です」
ということだと思うのですが、携帯メールであることを考慮して

「ご返信はお気遣いなく」

と短くまとめてもよいのではないでしょうか。

あるいは、少し長いですが
「問題ないようでしたら、ご返信は不要です」
という表現はどうでしょう。

読者のかたで「もっといい表現があるよ」というかたがおられましたら
ぜひ、教えてください!
shigobi@excite.co.jp

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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 読者からの質問(2)>
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とんでもございません

<読者からの質問>————————————————

電話でのやりとりで、よく使ってしまう言葉で、
「とんでもございません」
があります。

しかしながら、この言葉、正しく使うのであれば
「とんでもないことでございます」となると
あるラジオ番組を通じて知ることとなりました。

自分なりに調べた結果、近似する言葉で
「めっそうにない」があるようですが、
どうも言い慣れなせいか、使いづらいです。

「とんでもございません」にかわる言葉で、何かすっきり
するものがあれば、大変恐縮ですが教えていただけませんでしょうか?

読者 N.U 様
——————————————————————

N.U さんがおっしゃるとおり、「とんでもございません」はもともと
「とんでもないことで(ございま)す」が正式な言い方とされます。

ですが、私もつい「とんでもございません」「とんでもありません」と
言ってしまいます。

相手に対して恐縮する気持ちを表す言葉としては
「おそれいります」
が代わりになるのではないでしょうか。
「めっそうもございません」よりは使いやすいように思います。

やりとりの内容にもよりますが、少し砕けた調子で
「お互い様ですから」「大丈夫ですよ」という表現もいいかもしれません。

どれが正解とは言い切れませんが、私ならこのように言い換えるという
表現を挙げてみました。

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 仕 事 の メ ー ル 作 法              < 読者からの質問 >
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                        よろしくお願いします

<読者からの質問>————————————————

「・・・よろしくお願いします」
という言葉ですが、
どこへ行っても、何を見ても、決まり切っているこの言葉。
どうも月並みすぎて抵抗を感じてしまいます。
そう思いながらも私も結構使い逃げています。

何かこれに代わるようなセンス・アップした言葉が
無いものかと常々思っています。

神垣さんはどう思いますか?
御指南を・・・。
読者 仙人様
——————————————————————

ご質問にあるとおり「よろしくお願いします」は定番のフレーズ。
収まりがいいので、使う頻度の高い言葉です。

「上記の件についてご確認をよろしくお願いいたします。
それではよろしくお願いいたします」

このように、うっかり重複した使い方をしてしまいがちです。

私も「よろしくお願いします」で逃げ切ることはあるのですが
仕事のメールに関しては注意を払い、重複しないよう工夫しています。

一例を挙げれば、「よろしく」の部分に
その仕事ややり取りに関連する言葉をあてはめる
という方法です。例えば

○○の件について、ご確認をお願いいたします。

早急にご対応をお願いいたします。

ぜひ、ご協力をお願いいたします。

といった具合です。
「よろしくお願いします」の「よろしく」に代わる具体的な言葉を入れて
みるだけで、文章の印象が変わるのではないでしょうか。

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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(4)
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ご返答いたします

以前、「上司への敬語」で述べた記事の例文に対して、読者の方からご意
見をいただきました。

<読者からの意見>————————————————

> 部長の山本に確認いたしまして、ご返答いたします。 ⇒ GOOD!

この中の「ご返答いたします」については、
返答する主体は「私」であるので、
「ご」をつけるのはおかしいように思います。

「部長の山本に確認しまして、返答させていただきます」

とすればスッキリするのではないでしょうか。
(読者 K.H さん)
——————————————————————

上記の文章は、ご指摘のとおり主体は「私」です。
主体である「私」が「返答する」相手に向かって書いた一文です。

文章を分解して考えてみましょう。
「ご返答いたします」の「ご~いたす」は謙譲語です。

ここでは、主体である「私」が<向かう先>、つまり、私が返答する「相手」
を立てた言い方として「ご返答いたします」にしています。

主体は「私」ですが、相手を立てた(高めた)表現であるため
「ご返答いたします」という一文で問題はないと思うのですが、
いかがでしょう。

※厳密にいうと、「ご~いたす」は「謙譲語I」兼「謙譲語II」に相当
しますが、ここでは「謙譲語I」と「謙譲語II」の解説は長くなるので
省略します。

むしろ、私が気になったのは「返答させていただきます」です。

「させていただく」は、
・相手の許可を受けて行い
・相手から恩恵を受ける
という二つの条件を満たしている場合に使う表現、と「敬語の指針」にあります。

これに基づいて考えてみましょう。
上記の一文は、「私」が上司に確認して「相手」に返答することを伝える文章
です。

状況としては、相手に許可を得て返答するのでも、返答することで相手から
恩恵を受けるのでもないため、「返答させていただきます」とするより、
「ご返答いたします」としてよいのではないでしょうか。

「させていただく」は、以前から注意が必要な言葉と感じています。
バックナンバーでも触れていますので参考にしてください。

VOL.501
VOL.537

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                             お疲れ様

<読者からの質問>————————————————

「ご苦労様でした」が目上の人から目下の人へのねぎらいというのは分
かるのですが、「お疲れ様でした」を上司に使っていいのかどうかで、
いつも悩んでいます。

お疲れ様も目上の人が使う言葉に思えるのですが、実際のところはどう
なのでしょうか。

社会人三年目ですが、ちゃんとしたマナー講習を受けたこともなく、
自分の敬語が正しいのかどうか、不安に思っています。

(読者 H.M さん)
——————————————————————

「お疲れ様」の使い方については、以前、このメルマガでも話題になりま
した。今回は文化審議会の「敬語の指針」を基にお答えしますね。

「ご苦労様」が自分のために何か仕事をしてくれた人に対するねぎらいの
言葉であるのに対して、「お疲れ様」は一緒に仕事をした相手に声をかけ
合うような場合に多く用いられる表現です。

ねぎらいの言葉は上位者から下位者に向けてかけるものであるため、
部下が上司に対して「ご苦労様でした」と言うのは失礼になりますが、
共に仕事をした後、部下から上司に「お疲れ様でした」と声をかけるのは
問題ありません。

ただ、同僚や後輩と同じように上司に対しても「お疲れ様でした」を使う
ことに抵抗がある場合は、「お疲れ様でございました」という言い方、書
き方にすると丁寧で差別化も図れます。

状況にもよりますが、型どおりな挨拶で済まさず
「おかげさまで期限に間に合いました」
「お力添えいただき、ありがとうございました」
とその時々にふさわしい気持ちを伝える表現ができれば、なお良いですね。

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