今週は、注意を要するNG表現についてです。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法              < 注意したい表現(3)
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                         丁寧で品のある表現

「会場に軽食を用意しておりますので、お食べになってください」

「食べる」の尊敬語は「お食べになる」として間違いではないのですが、
より丁寧に表現する場合は次のように表現します。

「会場に軽食を用意しております。どうぞ、召し上がってください」

飲み物を勧める場合も「お飲みになってください」より「召し上がってく
ださい」にすると丁寧です。

「○○は気に入っていただけたでしょうか?」というときも

「○○はお気に召しましたでしょうか?」

「○○はお気に召しましたか?」

とすると丁寧で和らいだ表現になります。

このほかにも「年寄り」とか「年を取った人」とすると
不躾ですが
「お年を召した方」とすると上品です。

「召す」は古めかしい印象の表現ではありますが、
「召し上がる」「お気に召す」「お年を召す」など
使う場面も意外とある品の良い言葉。
書き言葉でも話し言葉でも、さらっとさりげなく使えると素敵です。

 
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今週は、注意を要するNG表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 注意したい表現(2)
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へりくだりすぎる表現

「精いっぱい頑張らさせていただきます」

与えられた役目、機会を無にせず、一生懸命に対応します、という意志を
表しているのであろう、この一文。「~させていただく」を使うことで、
謙虚さをアピールしているのかもしれませんが、この場合はNG。

「頑張る」という行為は、自分自身が目標に向かって事を成すために力を
尽くすこと。
一方、「~させていただく」は、相手の許可を得て何かをするときに使う
謙譲表現です。

誰かの許可を得て「頑張る」わけではないのに、「頑張らさせていただき
ます」を使うと「自分としては頑張るつもりですが、頑張ってもいいです
かね?」という、謙虚というより、もったいぶっているかのような印象を
与えるのです。

「やるぞ!」という強い意志を伝えるなら
「精いっぱい頑張ります」
と言い切る方が好ましいです。

「精いっぱい頑張りたいと思います」の「~したいと思います」も、強い
意志を表すのにはそぐわない表現。「思う」に留まり、実行ではないから
です。

「頑張ります」に限らず、即時に行動する意志を伝えるときには、
「実行します」「対応します」と言い切る方が説得力があります。

婉曲な表現も使いよう。きつい表現を和らげる役割がある半面、強く伝え
たい気持ちを弱めてしまう作用もあるので、必要以上にへりくだりすぎな
いように使い分けましょう。

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今週は、注意を要するNG表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 注意したい表現
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                                                                                            NGな表現

目上の相手に
「それは目の付けどころがいいですね」
と言ったら、「目の付けどころと言われてもねぇ」と苦笑されたことがあ
ります。

褒め言葉として使ったつもりが、相手にはそう伝わらず、逆に失礼な印象
を与えてしまったと相手の反応を見て気づきましたが、後の祭り。

着眼点が素晴らしいですね
いち早く○○に注目されていたのですね
と表現すれば、こちらの称賛の気持ちも伝わったのだと思います。

メールでもこのような、ちょっとした言い回しの違いが相手に失礼だったり、
不愉快な思いをさせてしまったりすることがあります。
今週は、そんなNG表現を取り上げていきたいと思います。

上記のように褒めたつもりで使ったのに、相手にとってはうれしくない表現
には、このような例もあります。

「○○さんの抜け目のない対応を見習いたいです」

相手の機転の利いた対応を褒めたつもりでも、実は褒めたことになってい
ません。

「抜け目がない」は、「注意深く、やることに抜けたところがない」とい
う意味では、ぬかりなのない素早い対応を評すときに使えますが、
「自分の利益になりそうだと見れば、その機会を逃さない」という意味も
あるため、上記のような使い方をすると、相手に対して「こざかしく立ち
回って…」と言っているようにとれます。

この場合は
○○さんの配慮のある対応を見習いたいです
○○さんの素晴らしい対応力を見習いたいです
とするのが適切でしょう。

ほかに「そつがない」という表現もありますが、相手を評するときはマイ
ナスの意味にとられることもあるので、注意が必要です。

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今週は、表現の書き換えを練習してみましょう。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法                  < 書き換えレッスン(5)
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                                                                              同じ言葉の連続

今週は、「こうすれば、もっとよくなる!」という表現をブラッシュアッ
プするポイントを紹介してきました。

(例文)

これからも契約先様および会社の信頼を裏切らないようになお一層、
期待に応えるように努力し、業務に励みたいと思っております。

上記の一文では、「信頼を裏切らないように」と「期待に応えるように」
で、一文に「ように」が続けて使われています。

同じ表現の繰り返しは稚拙な印象を与えるので、言い回しを変えたり、文
を区切ったりして“連続使用”を避けます。

(書き換え文)

これからも契約先様の信頼、会社の期待を裏切らないよう、
一層の努力をし、業務に励む所存です。

例文の「期待に応えるように」を取り、まず「ように」の重複を取り払い
ます。

次に、何の「期待に応える」かを考え、「会社の期待」という言葉を付け
加え、「契約先様の信頼」の後に続けました。そうすると文がすっきりし、
意味が通ります。

例文の最後「業務に励みたいと思っております」の「思っております」で
は決意表明としては弱いので、「業務に励む所存です」と言い切ることで
強い意志を示しました。

ちょっとした表現の違いですが、だらだらっと流れる文の意味を考え整理
すると、意志の感じられるタイトな一文に生まれ変わります。

読み返す時、声に出して読んでみましょう。文章の流れが悪いところや余
分な表現に気づきやすくなりますよ。

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今週は、表現の書き換えを練習してみましょう。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 書き換えレッスン(4)>
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結論を前に

今週は、「こうすれば、もっとよくなる!」という表現をブラッシュアップ
するポイントを紹介していきます。

(例文)

先生は、美術品の収集家で名品を多数もっておられますが、高齢という
事で大事に保管していただけるならという事と多くの方々に見てもらえ
るのならということで、所有の美術品を提供してくださいます。

上記は、長い一文の例です。

思いついた順に文章化し、読点でつないでしまうと、このように長い文に
なってしまいます。

言いたいことが最後になっているので、読む側が理解するのにも時間がか
かかります。

内容を整理して、結論から先に書き換えてみましょう。

(書き換え文)

美術品の収集家が、所有の美術品を提供してくださいます。
提供にあたってのご本人からの要望は、ご自身が高齢なため、今後も大
事に保管し、多くのかたにご覧いただきたい、とのことです。

主語を「美術品の収集家」とし、例文では最後になっていた「所有の美術
品を提供してくださいます」とつなげます。
これがこの文で一番伝えたいこと=結論です。

次に、その収集家の要望として、美術品提供にあたってどのような思いを
持っているか、という流れで文章を運びます。

文中に「事」が二度でてきますが、こうした重複する言葉を取るだけでも
すっきりします。

文章を書くとき、最初は例文のように一気書きしてもいいので、書き終え
てから、もう一度文を組み立て直し、整えてみましょう。

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今週は、表現の書き換えを練習してみましょう。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法     < 書き換えレッスン(3)
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                        同じ言葉の繰り返し

 今週は、「こうすれば、もっとよくなる!」表現をブラッシュアップ
 するポイントを紹介していきます。

 (例文)

  個性的なデザインのものから定番のものまで、
  幅広いデザインのものがあります。

 お気づきの通り、上記は「もの」が繰り返し使われていて、くどくなって
 いる一文です。

 写真で説明するようなときは使えなくもないですが、「もの」が何を指す
 の分からないので、オブラートに包まれたようなもやっとした一文になっ
 ています。

 具体的に「もの」が何かを記述すれば、すっきりします。

 (書き換え文)

  個性的なデザインから、定番のものまで、
  幅広いデザインのアクセサリーを取りそろえています。

 「アクセサリー」に当てはまる言葉が「ブーツ」でも「手帳」でもよいの
 ですが、「もの」が何を指すかを記せば、例文のように繰り返さなくて済
 みます。

 「もの」以外には「こと」も同じような使い方をしてしまいがち。
 動詞では「できる」「可能です」なども繰り返して使いやすい表現です。

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