今週は、気になる敬語の使い方について取り上げます。
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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(4)>
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「お送り差し上げます」
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見本の画像をお送り差し上げます。
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上記の一文で伝えたいのは「見本の画像を送ります」ということです。
ここで使われている「差し上げます」は、「くれる」「あげる」の謙譲語なの
で、「お送り差し上げます」は「送ってあげます」と敬語を使って言っている
ということになります。
この場合は、「差し上げます」を使わなくても、謙譲語「お~いたす」を使い
「お送りいたします」とする方が適切と考えました。そこで下記のように書き
換えてみました。
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見本の画像をお送りいたします。
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もっと簡潔に「見本の画像を送付しました」としても相手に失礼にはなりません。
「差し上げる」については、VOL.3073で取り上げた文例の「ご連絡差し上げま
した」について読者から質問があったので、紹介します。
<読者からの質問>—————————————————
VOL.3073の中で、
「御社のメールマガジンを拝読させていただきご連絡差し上げました。」が
「御社のメールマガジンを拝読し、ご連絡いたしました。」に書き換えられ
ていましたが、「差し上げました」を「いたしました」に換えたのは何故で
しょうか。
(読者 Y.Nさん」)
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「差し上げる」は一見、丁寧な言葉ではあるのですが「くれる」「あげる」
の謙譲語です。
「ご連絡差し上げた」とすると、元の文は「連絡してあげた」という意にも
取ることができ、上から目線の印象を与える言い回しと思ったので「差し上
げました」を「いたしました」に変えました。
VOL.3073では、この点が説明不足だったので、改めてここで紹介します。
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