今週は、気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                                   < うっかり敬語 >
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「研修させていただく」

現場で実地研修を受けた
新入社員の研修レポートに

「○○○で研修させていただきました」
という一文がありました。

○○○はその会社が管理している施設名です。

自社の研修を、会社が管理する施設で受けたことを
丁寧に言おうとして
「研修させていただく」を使っていますが、

研修は会社が新人教育のために行うもので
社員が研修を受けるのは当然のことでもあり、
会社に提出するレポートで
自分をへりくだって言う必要はありません。

レポートに書くとしたら

「○○○で研修がありました」
「○○○の研修を受けました」

と、事実を述べる文にして
問題ありません。

入社早々の新人からすると
自分が会社の一員であるという認識より
会社を自分より一段上に見てしまうために
不要な敬語を使ってしまったのかもしれません。

今週はこのように
うっかり間違えて使いやすい敬語について
取り上げていきます。

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今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の問題(3)
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「敬語連結」の例

今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げています。

「ご覧になっていただく」同様、敬語連結の例に
「お読みになっていただく」があります。

「読んでもらう」の
「読む」の尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+
「もらう」の謙譲語「いただく」
の連結で「お読みになっていただく」。

例)弊社の記念誌をお読みになっていただき、光栄です。

そのほかの敬語連結を挙げると……

・読んでいる → お読みになっていらっしゃる
尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+尊敬語「いらっしゃる」

例)資料は、会長がまだお読みになっていらっしゃいます。

・読んでくれる → お読みになってくださる
尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+尊敬語「くださる」

例)この本をお読みになってくださるのは女性の方が多いです。

・案内してあげる → ご案内してさしあげる
謙譲語「ご案内する」+接続助詞「て」+謙譲語「さしあげる」

例)お客様を先にご案内してさしあげてください。

敬語連結によって丁寧さは増すものの、文は長くなります。

敬語連結で「お読みになっていらっしゃる」とする代わりに
「読んでいらっしゃる」とすれば、スッキリ収まったりもするので
使い方はその時々で判断する必要がありそうです。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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まぐまぐニュースに過去のメルマガ記事が紹介されました。

「国語に関する世論調査」の結果をもとに
言葉の使い方について取りあげています。

タイトルと内容が今ひとつ合ってませんが……

▼「頭を使いすぎて知恵熱が出た」この使い方が間違っているワケ

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今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げます。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法            < 敬語の問題(2)
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                          「敬語連結」とは

9月19日に配信した
「ご覧になっていただきました」< 気になる敬語 >VOL.2939

で取り上げた「ご覧になっていただきました」は
二重敬語ではなく「敬語連結」と
読者の方から指摘をいただきました。

そこで今週は、
二重敬語と敬語連結について取り上げたいと思います。

「敬語連結」とは、
2語以上をそれぞれ敬語にし、接続助詞「て」でつなげたもの。

例文で説明しましょう。
——————————————————–
ご来場いただいた皆様に展示をご覧になっていただきました。
——————————————————–

来場者に「展示を見てもらった」ということを伝えたい場合、

「見てもらう」の「見る」の尊敬語「ご覧になる」+
接続助詞「て」+「もらう」の謙譲語「いただく」

の連結で「ご覧になっていただく」。
その過去形は「ご覧になっていただきました」です。

「ご来場いただいた皆様」の後、
「ご覧になっていただきました」と「いただく」が続くので、
「ご来場の皆様に」に変更し、

————————————————
ご来場の皆様に展示をご覧になっていただきました。
————————————————
と例文を整えました。

ここでは、尊敬語「ご覧になる」のも、、
謙譲語「いただく」で立てる対象も
「ご来場の皆様(=お客様)」で一致しているため、

「ご覧になっていただく」は「二重敬語」ではなく
「敬語連結」に当たります。

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【しごび】 の お す す め
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一本調子になっていませんか?

第287号 はい、はい、はい
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 【 営業マン河村操はコミュニケーションする 】
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今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法              < 敬語の問題
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          「ご覧になっていただきました」についてお詫びと訂正

9月19日に配信した
「ご覧になっていただきました」< 気になる敬語 >VOL.2939

———————————————————-
「ご覧になっていただく」は、
「見る」の尊敬語「ご覧になる」に謙譲語「いただく」が付き、
敬語がミックスされています。

伝えようとしているのは、
「来場者に展示を見てもらった」
ということです。

展示会の主催者側である自分たちを主語にするのであれば、
自分たちをへりくだり、相手を立てる謙譲語を使い
—————————————-
ご来場の皆様に展示を見ていただきました。
—————————————-
とします。
———————————————————-

と書いたところ、読者の方から

———————————————————-
「ご覧になっていただきました」は
「尊敬語+謙譲語」であっても問題のない言い方とされています。
下記の資料でご確認ください。

文化庁「敬語の指針」(文化審議会答申)

30ページ (3) 「敬語連結」とその適否
【許容される敬語連結の例】として
「お読みになっていただく」という言い方について解説されています。
—————————————————————*-
という指摘を頂きました。

「敬語の指針」には、
——————————————————————–
「お読みになっていただく」は、
「読んでもらう」の「読む」を尊敬語に、「もらう」を謙譲語Iにしたもの。
尊敬語と謙譲語Iの連結であるが、
立てる対象が一致しているので、意味的に不合理はなく、許容される。
——————————————————————–
とあります。

「~なっていただく」は二重敬語では?
と思い、VOL.2939のメールマガジンでもそう書いたのですが、
二重敬語ではなく「敬語連結」の間違いでした。

間違いをお詫びし、訂正いたします。

「敬語連結」について、私自身が十分に理解していなかったので、
今週は二重敬語と敬語連結について取りあげたいと思います。

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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 気になる敬語
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                   「ご覧になっていただきました」

——————————–
ご来場いただいた皆様に
展示をご覧になっていただきました。
——————————–

上記の文で気になるのは
「ご覧になっていただく」
という言い回しです。

「ご覧になっていただく」は、
「見る」の尊敬語「ご覧になる」に謙譲語「いただく」が付き、
敬語がミックスされています。

伝えようとしているのは、
「来場者に展示を見てもらった」
ということです。

展示会の主催者側である自分たちを主語にするのであれば、
自分たちをへりくだり、相手を立てる謙譲語を使い
—————————————-
ご来場の皆様に展示を見ていただきました。
—————————————-
とします。

「ご来場いただいた」の後、「見ていただきました」と
「いただく」が続くので、「ご来場の皆様に」としていますが、

この場合の主語は(例文には書いていませんが)
「主催者である私たち」です。

一方、相手、この場合は「来場者」が主語になる場合は
「見る」の尊敬語「ご覧になる」を用い、
———————————————–
ご来場いただいた皆様は展示をご覧になりました。
———————————————–
とします。

このように、
相手を主語にする場合は尊敬語「ご覧になる」
自分や自社を主語にする場合は「見ていただく」
と文が変わるので注意が必要です。

※上記は、二重敬語ではなく「敬語連結」の間違いでした。
 「ご覧になっていただきました」についてお詫びと訂正< 敬語の問題 >VOL.2953
 にて説明していますので、ご覧ください。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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まぐまぐニュースに過去のメルマガ記事が紹介されました。

使い分けに注意が必要な言葉について取りあげています。

▼代金 or 料金? 紛らわしくてイライラする漢字の使い分け3選

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今週は、使い方が気になる敬語を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(3)
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「使用されてください」

今週は、日ごろ気になる敬語について取りあげています。

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この項目は外して使用されてください。
————————————

「する」の尊敬語「される」を使ったのが
上記の「使用されてください」と思われます。

しかし、この場合
「される」ではなく「なさる」を使い
「使用なさってください」
とするのが適切です。

————————————
この項目は外して使用なさってください。
————————————

「する」をことさら敬語に変換しなくても
「使用してください」
「ご使用ください」
でも意味は通り、相手に失礼にもなりません。

同様に
「注意されてください」
という言い回しも

「注意なさってください」
「注意してください」
「ご注意ください」
とするのが適切です。

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