今週は、メールで使える気の利いた言い回しを紹介します。
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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法      < 仕事に使える大和言葉(4)>
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                      目上の相手からもらうこと

「賜る」

人から何かをもらう場合、それが目上の相手からのときに使うのが「賜る」
です。へりくだって相手を立てる謙譲語として用います。

————————————————
この度は結構なお品を賜り、ありがとうございます。
————————————————

このように贈答品のような形のあるものをもらったときに使うほか、
目に見えないものをもうときも

——————————————–
このような機会を賜り、心より感謝申しあげます。
——————————————–

——————————————–
来賓の佐藤様からお言葉を賜りたいと存じます。
——————————————-

このほか、客先に対しては「ご愛顧を賜り」、人との出会いには「ご縁を賜り」
を使います。

相手から自分には過ぎた言葉や心遣いをしてもらったときに、相手に対する
敬意を込めて使うことの多い言葉です。式典や改まった席でも用います。

上司の指示や客先からの依頼を引き受けるときにお受けする、という意味で
「承る」は、目上の相手からの命令を「受け」て「いただく」という意の
「受け賜る」から生じた言葉です。

※参考 「もらう」の謙譲語 など
▼「くれる」「もらう」「あげる」< 敬語の言い換え(4)> VOL.781

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あ と が き
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神垣7冊目の著書
『仕事で差がつく言葉の選び方』
1月7日に書店、Amazonなどのネット書店にて発売になりました。

本書の特長は、
大和言葉をベースに
ビジネスメールや職場の電話対応に使える
言い回しを紹介している点です。

その数、250語余り。

これまで、大和言葉ををテーマにした書籍の編集に携わり、
わたし自身も大和言葉講座を開催してきて
「気の利いた言い回しが使えるようになりたい」
「人とはちょっと違う言葉遣いができるようになりたい」
と望む人が多いことを実感してきました。

現在、実施中の読者アンケートの回答にも
興味のあるテーマとして
「ビジネスに使える大和言葉」を挙げる方が全体の25%。

読者の4人に1人という割合で
「間違いやすい言葉」に次ぐ高い関心を集めています。

わたし自身も40代に入って以降
若者が使うような言葉や流行語を追うのは卒業して

大人の女性にふさわしい品と教養が感じられる言葉づかいをする人
への憧れが強くなりました。

容姿は加齢とともに衰えていきますが、
内面は幾つになってからでも向上できるし、
豊かにしていくことができますもんね。

大和言葉を
特別なときに使う言葉としてではなく
仕事や人づきあいなど、
普段から使えるようになるための助けになれば、と企画したのが
『仕事で差がつく言葉の選び方』
です。

本書の帯にもありますが

感謝の気持ちはより際立ち、
拒否や抗議は角が立たない……

そんな言葉を集めた一冊です。

大げさでなくお礼やお詫びの気持ちを伝えたいとき、
紋切り型ではない表現で印象づけたいとき、
ぜひ、ページをめくってみてください。

よそ行きでなく
日常の仕事のやり取りに使える
きらりと光る言い回しが見つかると思います。

神垣 あゆみ 著、山岸 弘子 監修
『仕事で差がつく言葉の選び方』

でも、思うんです。「出版、おめでとう」と言われているうちは、
書き手としてまだまだだなぁ、と。
「新刊、買うね」「買ったよ」と言われるようにならないと……。

7冊目の著書「仕事で差がつく言葉の選び方」刊行。
ビジネスに使える大和言葉を紹介しています。

★8冊目の著書「迷わず書けるメール術」5月20日発売!

読んだら旅に出たくなる本「空飛ぶ野菜ソムリエ 世界の旅ごはん」5月13日刊行
神垣が企画・編集を担当しました。

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今週は、読者の方からの質問に回答します。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)>
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                           「しておられる」

<読者からの質問>————————————————

教えていただきたいことがあります。

よく耳にする「~しておられる」という表現は正しいのでしょうか。
いるの尊敬語はいらっしゃる、
いるの謙譲語はおる という知識があるため
「~していらっしゃる」が誤解なく耳触りも良い気がしますが

いる(存在する)と違う意味で使われている
「~しておられる」という表現は、
この型で1つの使い方として存在しているものなのでしょうか。

(読者 S.Sさん)
——————————————————————

結論から言いますと
尊敬語として「~しておられる」は存在するのですが、

謙譲語「おる」+尊敬語「れる」
と敬語を混同した間違いと捉えられることも多いので

「~しておられる」より
「~していらっしゃる」を使うほうがよいとされています。

例)
佐藤さんは出席しておられます。

佐藤さんは出席していらっしゃいます。

※参考 

 上記のNHK放送文化研究所の解説にあるように
「おられます」は敬語として必ずしも不適切ではない
とされます。

地域によっては
「いらっしゃる」という意味で 「おられる」という言い回しを
使う場合もあります。

ただ、今回の質問のように
違和感を覚える人もいるので
「~していらっしゃる」 「~いらっしゃる」 を使う方が
無難かもしれません。

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今週は、読者の方からの質問に回答します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(4)>
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「ご連絡」の「ご」

先輩の代理で返信< うっかり敬語(2)>VOL.2977
に対する質問をいただきました。

※印の文は、違いを分かりやすくするため、神垣が追記しました。

<読者からの質問>————————————————

昨日のうっかり敬語の例題の文章の「ご連絡」の「ご」に
多少の違和感を感じております。

昨日の例題において「ご連絡」と「連絡」の「ご」の有無については、
両方あり、片方あり(2種類)、両方なしの4つのパターンがあります。

相手に対して「ご連絡」している佐藤先輩、高橋さんの行為に
「ご」は必要ないとも考えるのですが、いかがでしょうか?

1) ※メルマガで示した文
———————————————-
佐藤に代わり、高橋がご連絡いたします。
先日、佐藤からご連絡しておりました作業ですが、
ただ今、完了いたしました。
———————————————-

2)※高橋「ご」あり 佐藤「ご」なし
———————————————-
佐藤に代わり、高橋がご連絡いたします。
先日、佐藤から連絡しておりました作業ですが、
ただ今、完了いたしました。
———————————————-

3)※高橋「ご」なし 佐藤「ご」あり
———————————————-
佐藤に代わり、高橋が連絡いたします。
先日、佐藤からご連絡しておりました作業ですが、
ただ今、完了いたしました。
———————————————-

4)※高橋「ご」なし 佐藤「ご」なし
———————————————-
佐藤に代わり、高橋が連絡いたします。
先日、佐藤から連絡しておりました作業ですが、
ただ今、完了いたしました。
———————————————-

ご教授のほどよろしくお願いいいたします。
(読者 S.Aさん)
——————————————————————

佐藤先輩に代わり、後輩の高橋さんが
客先にメールを送信する文例です。

VOL.2977では、
客先とやり取りしているのは
後輩の高橋さんです。

メールの送り手:高橋
メールの受け手:客先

したがって、主語は高橋さんで、
この場合使う敬語は
自分をへりくだり、相手を高める謙譲語です。

文を分解していくと……

1行目の
「佐藤に代わり、高橋がご連絡いたします」

・高橋→客先に「連絡する」
・主語は高橋、
・謙譲語「ご~いたす」を使い「ご連絡いたします」

2行目の
「先日、佐藤からご連絡しておりました作業ですが、」
・佐藤→客先に「連絡した」
・ここでの主語は佐藤
・謙譲語「ご~する」+「いる」の過去形「ご連絡しておりました」

2行目の過去の連絡は
佐藤先輩が客先に対して行っていますが
1行目と2行目の主語が変わっても
「連絡する」という行為が向かう先は客先で、
「立てる相手」であることは変わりません。

したがって、
1行目の
「佐藤に代わり、高橋がご連絡いたします」
2行目の
「先日、佐藤からご連絡しておりました作業ですが、」

のいずれも謙譲語の
「ご連絡いたします」
「ご連絡しておりました」
とし、「ご」は必要と考えました。

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今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の問題(3)
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「敬語連結」の例

今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げています。

「ご覧になっていただく」同様、敬語連結の例に
「お読みになっていただく」があります。

「読んでもらう」の
「読む」の尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+
「もらう」の謙譲語「いただく」
の連結で「お読みになっていただく」。

例)弊社の記念誌をお読みになっていただき、光栄です。

そのほかの敬語連結を挙げると……

・読んでいる → お読みになっていらっしゃる
尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+尊敬語「いらっしゃる」

例)資料は、会長がまだお読みになっていらっしゃいます。

・読んでくれる → お読みになってくださる
尊敬語「お読みになる」+接続助詞「て」+尊敬語「くださる」

例)この本をお読みになってくださるのは女性の方が多いです。

・案内してあげる → ご案内してさしあげる
謙譲語「ご案内する」+接続助詞「て」+謙譲語「さしあげる」

例)お客様を先にご案内してさしあげてください。

敬語連結によって丁寧さは増すものの、文は長くなります。

敬語連結で「お読みになっていらっしゃる」とする代わりに
「読んでいらっしゃる」とすれば、スッキリ収まったりもするので
使い方はその時々で判断する必要がありそうです。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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まぐまぐニュースに過去のメルマガ記事が紹介されました。

「国語に関する世論調査」の結果をもとに
言葉の使い方について取りあげています。

タイトルと内容が今ひとつ合ってませんが……

▼「頭を使いすぎて知恵熱が出た」この使い方が間違っているワケ

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今週は、二重敬語と敬語連結について取り上げます。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法            < 敬語の問題(2)
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                          「敬語連結」とは

9月19日に配信した
「ご覧になっていただきました」< 気になる敬語 >VOL.2939

で取り上げた「ご覧になっていただきました」は
二重敬語ではなく「敬語連結」と
読者の方から指摘をいただきました。

そこで今週は、
二重敬語と敬語連結について取り上げたいと思います。

「敬語連結」とは、
2語以上をそれぞれ敬語にし、接続助詞「て」でつなげたもの。

例文で説明しましょう。
——————————————————–
ご来場いただいた皆様に展示をご覧になっていただきました。
——————————————————–

来場者に「展示を見てもらった」ということを伝えたい場合、

「見てもらう」の「見る」の尊敬語「ご覧になる」+
接続助詞「て」+「もらう」の謙譲語「いただく」

の連結で「ご覧になっていただく」。
その過去形は「ご覧になっていただきました」です。

「ご来場いただいた皆様」の後、
「ご覧になっていただきました」と「いただく」が続くので、
「ご来場の皆様に」に変更し、

————————————————
ご来場の皆様に展示をご覧になっていただきました。
————————————————
と例文を整えました。

ここでは、尊敬語「ご覧になる」のも、、
謙譲語「いただく」で立てる対象も
「ご来場の皆様(=お客様)」で一致しているため、

「ご覧になっていただく」は「二重敬語」ではなく
「敬語連結」に当たります。

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【しごび】 の お す す め
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一本調子になっていませんか?

第287号 はい、はい、はい
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 【 営業マン河村操はコミュニケーションする 】
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今週は、使い方が気になる敬語を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(3)
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「使用されてください」

今週は、日ごろ気になる敬語について取りあげています。

————————————
この項目は外して使用されてください。
————————————

「する」の尊敬語「される」を使ったのが
上記の「使用されてください」と思われます。

しかし、この場合
「される」ではなく「なさる」を使い
「使用なさってください」
とするのが適切です。

————————————
この項目は外して使用なさってください。
————————————

「する」をことさら敬語に変換しなくても
「使用してください」
「ご使用ください」
でも意味は通り、相手に失礼にもなりません。

同様に
「注意されてください」
という言い回しも

「注意なさってください」
「注意してください」
「ご注意ください」
とするのが適切です。

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