今週は、表記の際の留意点についてです。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法         < 基準を持つ
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        言葉を綴る際に気をつけたいことを紹介します。

▼ その変換、正しいですか?
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「表わす」と「表す」。「製作」と「制作」。「こんにちわ」と「こんにちは」。

送り仮名や同音異義語、「わ」「は」や「じ」「ぢ」の使い分けなど、時とし
て気になる言葉の表記。パソコンを使用していれば、あたりまえのように打っ
た文字が自動的に変換されるので、文字の確認を辞書で調べるという習慣が激
減しました。それだけに、変換ミスや表記を勘違いしたまま使っている文章も
多く目にします。

スピードも要求されるビジネスメールのやりとりにおいて、いちいち文字の正
しい表記や使い方を調べてなんていられない、という声も聞こえます。

ですが、知っておいて損もないでしょう。よく使う言葉ほど、もう一度使い方
を確認してみましょう。

▼ 文章を書く際の基準を持つ
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私が文章を書くとき、常に手元においているのが、共同通信社の「記者ハンド
ブック」と「朝日新聞の用語の手引」です。

駆け出し時代、上司から真っ先に購入するよう言われたのがこの2冊。いずれも
新聞で表記される用字用語の使い方が挙げられています。

すべての文章をこの通りに書くということではなく、表記の際の基準に今でも
しています。

メールもメルマガも、一冊の本の編集を手がける時も、言葉の表記の基準を持
つことが重要。書き手の個性を大切にしながら、表記に一貫性があることも文
章を書くうえで意識しておきたいことです。

 

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「気になる言葉」の完結編です。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法       < 読者からのおたより
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読者の「気になる言葉」

■「~したいと思います」 ——————————————–

話し言葉ではないのですが、「自身」という言葉を、自分自身とは分離して使
う例が特にスポーツ関係のライターに目立ちます。これもそのうち定着してし
まうのだろうと諦めてます。

また、最近の事故等に関連して当事者が「~したいと思います」と言ってから
頭をいっせいに下げるシーが見受けられますが、これには抵抗を感じます。
「~します」と言えないものでしょうかね。
(読者 Y.W様)
———————————————————————-

「私自身」「彼自身」とせず、単独で「自身」。私もたまに単独で使っていた
ので、ドキッとしました。省略したり間違ったままの言葉の使い方が流行のよ
うになり、定着していくことがあります。気をつけなくては…。

「~したいと思います」は話し言葉に限らず、書き言葉にも見られます。つい
なんとなく使ってしまいがちですが、特に謝罪の際に「~したいと思います」
では悔い改め、二度と同じ過ちは繰り返さないという強い気持ちが伝わってき
ません。

「~します」と言い切ることが信頼の一歩。ちょっとした違いですが、私も仕
事のやりとりでは意識して「~します」を使うようにしています。

■「逆に言うとね」 ————————————————–

「逆に言うとね」ってよく言われるんですが、あんまり逆じゃないことが多い
んです。                        (読者 N.I様)
———————————————————————-

「要するに」「やっぱり」などと同様、本来の意味としてより、合の手のよう
に使われている言葉ですよね。実際に聞いてみたら、逆でもなんでもなかった
ということがよくあります。

意味としては「ですが」「しかし」に近く、相手の意見に異を唱える際に使う
言葉のひとつでしょう。無駄な合の手にならないよう、意味が通る使い方を心
がけたいですね。

私は会社員時代に「でも」「だって」が多い、と上司からよく注意されました。
反対意見を言うときは途中で否定せず、まず相手の話を最後まで聞き、「おっ
しゃるとおりですね」「なるほど」「確かに」と受け入れてから、「こういう
考えもあるのではないですか」「私はこのように考えたのですが…」と意見を
述べるよう教わりました。

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今週のテーマは、断る時のメール作法についてです。◆────────────────────────────◆
メ ー ル 作 法                            < 断りのメール(4)
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                                                                  断りのメールのまとめです。

▼ 「なぜ断るのか」がわかれば納得できる
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断りのメールについて取りあげてきました。今日までのおさらいをしてみ
ましょう。

・依頼や誘いのメールを断る前に「申し訳ないのですが」「あいにく」
「せっかくですが」のひと言を。
・断る理由をはっきりと相手に伝える。
・断って終わりではなく、別の対応策を提案する。
・直截的、否定的な言い方を避け、肯定的・婉曲な表現を工夫する

依頼や誘いを断るのは、どんな場合も言いにくいものです。ですが、自分
が頼んだり誘う側になったとき、相手が断る理由がわかれば納得し、「残
念。じゃあ、また今度」という気持ちになります。

それだけに、断りのメールを書くときは時間を要します。理由はもちろん、
肯定的な表現に置きかえ言葉を尽くして書くからです。

▼ 気持ちを切り替えて次に臨む
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ただ、仕事の依頼は、あまり断り続けていると「あの人はいつ頼んでも忙
しいから」という印象をもたれ、依頼が来なくなることもあるので要注意。

私はやむを得ず断る場合も、「今回は難しいですが、また、お声をかけて
くださいね」「○日からでしたら手がすきます。それからの対応では遅い
ですか?」と、何かしら次につながる言葉を相手に投げかけるようにして
います。

お互いに余計な感情を引きずらないというのも大事です。

「ぜひ、お願いしたい」「必ず来てほしい」という気持ちが強いほど、断
られた時の落胆も大きいのですが、相手も理由や都合あってのこと。断る
側も声をかけられたことへの感謝の気持ちを忘れず、次につなぐ配慮を忘
れずにいたいですね。

断っても断られても、さっと気持ちを切り替えて、次のチャンスを生かす
前向きな姿勢でいましょう。

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<読者のあなたへ感謝をこめて>
本日の配信で当メールマガジンが100号を迎えました。
ご愛読、ありがとうございます。
号を重ねるごとに気負いがなくなったのは、
続けて読んでくださっているあなたの姿を実感できるからです。
これからも配信し続けますので、【しごび】をどうぞごひいきに!

今週のテーマは、断る時のメール作法についてです。

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メ ー ル 作 法                           < 断りのメール(3)
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                                         依頼や誘いを断る時のフォローの仕方です。

▼ 断って終わりでなく代案を
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依頼や誘いのメールを断る時は、「申し訳ないのですが」「あいにく」
「せっかくですが」など、緩衝材になるひと言を添え、理由をはっきりと伝
えることがポイントと述べてきました。
最後に忘れてならないのが、フォローの言葉です。

たとえば、急な仕事の依頼には
「申し訳ありません。現在、○○○の仕事の納期が迫っており、
すぐにはとりかかれない状態です。
△日後には仕上げられますので、少し時間をいただけますか」
断って終わりではなく、別の対応策を提案できるといいですね。

▼ 肯定的に言い換えて
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
代案を提案するときも「~できません」と否定的な言葉で言い切らず、肯
定的な言い方に置きかえてみましょう。

たとえば、「明日まで対応できません」を「明日以降でしたら対応できま
す」。「3時には退出します」を「3時までは滞在できますので、ご一緒さ
せてください」。

「無理」「不可能」と断定せず、代案や次の可能性につなげる肯定的な言葉
でフォローできれば、受け止める側にも好印象を残せます。

断ること自体は否定的な行為ですが、あとに肯定的な内容が続くことで否
定が緩和され、断られたほうも感情的なしこりを残さずに済みます。次に
つなげる姿勢と言い方に留意したいですね。

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