今週は、敬語の使い方についての雑感です。
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仕 事 の メ ー ル 作 法              < 敬語の問題(3)
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          「お手伝いをさせていただきたいと存じております」

今週は、敬語の使い方に感じる疑問や違和感について取り上げています。

「会社をあげて誠心誠意できる限りのお手伝いをさせていただきたいと存じて
おりますので、ご遠慮なくご相談ください」

上記は、企業→顧客に向けた一文です。
「お手伝いをさせていただきたいと存じております」から敬語を取り除くと
「手伝いたいと思っているので」。相手に対して、「手伝いが必要なら、手伝
いますので」とう気持ちからの一文と思われます。

でも、このようなときは「手伝いたいと思っている」とか「手伝おうか?」と
言われるより、「手伝うよ」と言われる方が私はうれしいです。手伝いが必要
なとき、そう言われれば「ありがとう。助かる」と答えられるし、手伝いが必
要でないときは「ありがとう。今は必要ないから大丈夫」と返せます。

前文に戻って、「会社をあげて誠心誠意できる限りの」手伝いをしたいのであ
れば、「お手伝いをさせていただきたいと存じております」と敬語を重ねるよ
り「お手伝いいたします」と言い切る方が、顧客の心をつかめるのに……と思っ
てしまいました。

上記の文を書き換えるとしたら…
「会社をあげて誠心誠意、できる限りのお手伝いをいたします。どうぞ、遠慮
なくご相談ください」
とする方が意気込みが伝わってくると思いませんか?。

敬語を重ねて丁寧な言い回しにすることが、相手に対して「言葉を尽くす」こ
とではないはず。相手に対してどう行動するか、どう対応するか、伝えるべき
は、その人、その企業の「姿勢」です。

例に挙げた丁寧すぎる言い回しの文を見るにつけ、言葉で相手を敬うことの方
に重点が置かれ、実際の行動・対応に結びついてないような気がするのです。

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今週は、敬語の使い方についての雑感です。
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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法           < 敬語の問題(2)
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                    その「さん」や「お」は必要?

今週は、敬語の使い方に感じる疑問や違和感について取り上げています。

先日、ラジオ番組で「○○のファンさんに支持されています」と言っていまし
た。またあるときは「このたびの災害では、多くの方がお大変な状況だと思い
ます」と言っていました。

「○○のファン」である人たちを呼ぶ場合、敬称の「さん」を付ける必要があ
るのだろうか。また、形容動詞の「大変」に丁寧語の「お」は必要なのだろう
か、と思ってしまいました。

「○○のファン」として「さん」を付けなくても、「○○のファン」である人
たちに失礼にはならないし、呼び捨てにしていることにもならないはず。

「お大変な状況」という言い回しも、被災した人達に対して失礼にならないよ
うに、という配慮から来る言葉だと思うのですが、その前の「多くの方」の
「方」という言葉が丁寧なので、「お」を付けなくても「大変な状況」として
差し支えないのでは?

上記に挙げた一文はそれぞれ
「○○のファンに支持されています」
「このたびの災害では、多くの方が大変な状況だと思います」
とすればよいと考えます。

このように相手を気遣うあまり、「そこまでしなくても……」と感じる敬称や
丁寧語の使い方が増えているように感じます。そうした過剰な言葉遣いが増え
るほど、使っていない方が肩身の狭い思いをすることがあります。特にラジオ
やテレビなど、“音声”で入ってくる言葉は人から人へ伝わりやすく、難儀だ
なぁと思います。

以前にも「さん」付け問題を取り上げています。参考にしてください。
▼「さん」付けの謎< 気になる敬語 >VOL.3024

 

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今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法            < 敬語の問題
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                       社外よりも社内の敬語?

企業の新入社員研修レポートを読んでいて
「入社してから様々な講習を受講させていただきました」
「先輩方から社員としての心構えを教えていただきました」
「部署では○○の勉強もさせていただいています」
といった敬語の使い方が気になりました。

新人だから、会社に対して「講習を受講させていただく」とか「先輩から教え
ていただく」という言い回しになるのかもしれませんが、研修で何を学び感じ
たかを報告するレポートにも、こうした敬語は必要なのでしょうか。

レポートの主旨が、研修を受けた「事実」の報告であれば、上記の一文はそれ
ぞれ
「入社してから様々な講習を受講しました」
「先輩方から社員としての心構えを教わりました」
「部署では○○の勉強もしています」
で差し支えないと思うのですが。

しかし、企業によっては社外に対して以上に、社内の上下間で敬語の使用を強
いられるところもあるとか。

もちろん、上司や年長者に敬意を払うことは礼儀として忘れてはならないこと
ですが、社外の顧客より社内に向けた敬語の方が重んじられるというのは、大
変ではなかろかと想像します。

会社案内や自社のウェブサイトでは「風通しの良い社風」を謳いながらも、社
内での敬語の使用に必要以上に気を使わなければならいのだとしたら、随分窮
屈な話です。

今週は、こうした疑問に思う敬語の使い方について取り上げていきたいと思い
ます。

 

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今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違えやすい言葉(5)
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                            「おどる」

今週は、「どちらだっけ?」と使い方に迷いやすい言葉を取り上げてきました。

「おどる」には「踊る」と「躍る」の2通りの表記があります。

「踊る」は、音楽に合わせて手足や体を動かすこと。「舞踊」にも「踊る」が
使われていますね。

例)笛吹けども踊らず、盆踊り
バブルに踊る。

また、人にそそのかされて、その人の思うままに行動することを「踊らされる」
と言います。

例)彼は踊らされているだけだ。

一方、「躍る」は、「跳躍」という字があるように、勢いよく跳び上がること。

例)躍り上がって喜ぶ。
小躍りする。

躍動する様を心の動きに重ね、わくわくするという意味でも使います。

例)期待に胸が躍る。

舞踊やダンスのようにリズムに合わせた体の動きが「踊る」で、とにかく自由
に躍動する体の動きが「躍る」という違いと言えそうです。

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今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 間違いやすい言葉(4)
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                      「あらげる・あららげる」

今週は、「どちらだっけ?」と使い方に迷いやすい言葉を取り上げています。

「声を荒らげる」の読みは「あらげる」? 「あららげる」?

「荒らげる」と書いて「あららげる」と読みます。

意味は、声や態度などを荒くすること。激しい語気の声を出すことを「声を荒
らげる」と言います。

送りがなを入れる場合、「荒げる」「荒ららげる」は間違いで、「荒らげる」
とします。

ただ、「荒らげる」を「あらげる」と読み、使うケースは増えているため(実
は私もそうでした)、テレビやラジオの放送では「あらげる」を使うことも認
められているようです。

(参考)
NHK放送文化研究所「荒(あら)らげる」と「荒(あら)げる」どちらがよい

一方、共同通信社「記者ハンドブック」では、「荒(あら)らげる」で統一さ
れており、新聞表記では「荒(あら)げる」は使われていません。

では、「荒らげる」の対語は何でしょう?

「和らぐ」と書いて「やわらぐ」です。気持ちが鎮まることを意味します。

例)怒りが和らぐ
気持ちを和らげる

日本酒を飲むとき、チェイサーとして添えるのも「和らぎ水」です。

「柔らぐ」「軟らぐ」と表記するのは誤りで、送りがなも「和ぐ」ではなく
「和らぐ」です。

▼「まぐまぐニュース」で取り上げられました。

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今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 間違いやすい言葉(3)
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「とくい」

今週は、「どちらだっけ?」と使い方に迷いやすい言葉を取り上げています。

「とくい」には「得意」と「特異」の2通りの表記があります。

「得意」は、手慣れていて上手なこと。
例)得意中の得意、得意分野

「苦手」の対語として使うほか、いつもひいきにしてくれることや人という意
味でも使います。
例)お得意さま、得意先、上得意

また、「失意」の対語として、望みどおりになって満足しているという意味も
あります。

一方、「特異」は、字のとおり「特に異なる」こと。普通の様子と違い、非常
に稀ななことを指します。
例)特異体質、特異な事態

特に優れているという意味でも使います。
例)音楽の分野で特異な才能を発揮

「特異」の類語は「特殊」。
「特殊」は「一般」の対語で、普通と違うこと。
例)特殊な才能、特殊鋼

ちなみに「特殊自動車」と「特種用途自動車」では「とくしゅ」の表記が異な
ります。
キャタピラー車やフォークリフトなど、形態・構造・用途などが通常と異なる
車が「特殊自動車」。
救急車、パトロールカー、レッカー車、キャンピングカーなど、8ナンバー車
は「特種用途自動車」です。

 

 

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