今日は、「国語に関する世論調査」について取り上げます。
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秋 の 特 別 編    < 2020年度の調査結果(3)>
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「見れる」か「見られる」か?

先週の9月24日に文化庁から発表された、
2020年度「国語に関する世論調査」をもとに
言葉の意味や用法を紹介します。

前回同様、調査と同じ質問に回答してみてください。

下記にそれぞれに挙げた二つの言い方のうち、
あなたが普通使うものはどちらですか。

(1)
(ア)こんなにたくさんは食べられない。
(イ)こんなにたくさんは食べれない。

(2)
(ア)朝5時に来られますか。
(イ)朝5時に来れますか。

(3)
(ア)彼が来るなんて考えられない。
(イ)彼が来るなんて考えれない。

(4)
(ア)今年は初日の出が見られた。
(イ)今年は初日の出が見れた。

(5)
(ア)早く出られる?
(イ)早く出れる?

本来の使い方は、
(ア)の「食べられない」「来られますか」「考えられない」
「見られた」「出られる?」です。
いずれも、動詞の未然形+可能の助動詞「られる」。

調査の結果では、
(2)の「来れますか」、(4)の「見れた」を使う人が
過半数を占めました。

「見れる」「出れる」「来れる」などの形は、
五段活用動詞(「読む」「書く」など)から生じる下一段活用の
可能動詞(「読める」「書ける」など)の影響があるようです。

▼令和2年度「国語に関する世論調査」の結果について

バックナンバーに関連記事があるので、参考にしてください。

▼見分ける練習<「ら」抜き言葉に注意(4)>VOL.1786

▼「ら」抜き言葉が主流に?<「ら」抜き言葉に注意(5)>VOL.1787


 
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   今日は、「国語に関する世論調査」について取り上げます。
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 秋 の 特 別 編    < 2020年度の調査結果(2)>
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         「寸暇を惜しまず」か「寸暇を惜しんで」か

先週の9月24日に文化庁から発表された、
2020年度「国語に関する世論調査」をもとに
言葉の意味や用法を紹介します。

前回に続き、調査と同じ質問に回答してみてください。

下記に挙げた(1)から(3)の内容を表現するとき、
それぞれ(ア)と(イ)のどちらの言い方を使いますか。

(1)知られていなかったことが、世間に知られること
(ア)明るみになる
(イ)明るみに出る

(2)僅かの時間も無駄にしない様子
(ア)寸暇を惜しまず
(イ)寸暇を惜しんで

(3)快く承諾すること
(ア) 一つ返事
(イ)二つ返事

本来の言い方は下記のとおりです。
(1)知られていなかったことが、世間に知られること
(イ)明るみに出る

(2)僅かの時間も無駄にしない様子
(イ)寸暇を惜しんで

(3)快く承諾すること
(イ)二つ返事

それぞれの言葉の由来や使い方について、
過去の記事で紹介しているので、参考にしてください。

▼「明るみに出る」について
< 間違えやすい言葉(4)>VOL.902

▼「寸暇を惜しんで 」について
< 間違えやすい慣用句(4)>VOL.1984

▼「二つ返事」について
< 気になる言葉(5)>VOL.1806

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今日は、「国語に関する世論調査」について取り上げます。
◆────────────────────────────◆
 秋 の 特 別 編           < 2020年度の調査結果 >
◆────────────────────────────◆
            「がぜん」「破天荒」等の言葉の意味

先週の9月24日に、文化庁から2020年度の「国語に関する世論調査」
が発表されました。

そこで、今日から5回にわたり、文化庁世論調査の結果をもとに
言葉の意味や用法を紹介します。

まずは、調査と同じ質問に回答してみてください。

下記に挙げた(1)から(3)の言葉は、それぞれ(ア)と(イ)の
どちらだと思いますか。

(1)がぜん
(ア)とても、断然
(イ)急に、突然

(2)破天荒
(ア)だれも成し得なかったことをすること
(イ)豪快で大胆な様子

(3)すべからく
(ア)すべて、皆
(イ)当然、是非とも

いかがでしたか? 本来の意味は下記のとおりです。
(1)がぜん
(イ)急に、突然

(2)破天荒
(ア)だれも成し得なかったことをすること

(3)すべからく
(イ)当然、是非とも

(1)がぜん の質問は、2020年度の調査で初出ですが
(2)破天荒 は2008(平成20)年度に
(3)すべからく は2010(平成22)年度にも調査されています。

恥ずかしながら、私はこれまで
「がぜん」を「とても、断然」という意味で使っていました。

文化庁による解説が新聞にありましたので、紹介します。

・「がぜん」は、漢字で書けば「俄然」。
「俄(にわか)雨のように、急な様子を表す。この漢字を使う
ことが少なく、音が似ている「断然」と意味が混同しやすい。
昭和初期に「とても」の意味で使うのが流行した時期があり、
その影響が残っているとの見方がある。

・「破天荒」は、中国の官吏登用試験だった科挙で、合格者が
なかった地域(天荒)から初めて合格者が出たことに由来する
故事成語。
「破」「荒」の漢字のイメージから、大胆という使われ方が
広まったと推測される。

「すべからく」については過去のメルマガ記事で紹介しているので
参考にしてください。

▼「すべからく」< 好感度アップの表現法(4)>VOL.1717

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