使い分けに注意が必要な言葉を取り上げます。
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 間 違 え や す い 言 葉 NEW < 紛らわしい言葉 >
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「辞める」と「止める」

「やめる」の漢字表記には
「辞める」と「止める」
があります。

どちらを使えばよいか迷うことはありませんか?

共同通信社「記者ハンドブック」では
職や地位などを退く意味で使う場合は
「辞める」、

ストップする意味で使う場合は
仮名の「やめる」
で表記を統一しています。

「辞める」という意味で
「罷める」を使うこともありますが
「記者ハンドブック」では「辞める」に統一。

「辞める」の「辞」は、辞職、辞任、辞表に使われます。

 例)会社を辞める 幹事長を辞める

ストップすることを「止める」とも書きますが
「記者ハンドブック」では「やめる」で統一しています。

 例)議論をやめる 酒をやめる 取りやめ
   スマホ依存がやめられる

では、「学校をやめる」という場合は
「辞める」「やめる」
のどちらを使うでしょう?

学校に勤務していた場合は
「学校を辞める

学生として通学していた場合は、学校へ行くのをストップするわけですから
「学校をやめる
と表記します。

会社などの組織や団体に勤務している場合は
「会社を辞める

自営で商売などをしている場合は
「商売をやめる
とします。

では、「学生をやめる」は
「辞める」? 「やめる」?

学生を地位の一種として捉えると
「学生を辞める」となりますが、
「学生をやめる」の方がわたしは自然な感じがします。

※参考
「記者ハンドブック」第14版 新聞用字用語集

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使い分けに注意が必要な言葉を取り上げます。
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                   「止める」と「停める」

「止める」と「停める」
どちらを使えばよいか迷うことはありませんか?

小学館「デジタル大辞泉」には、
俗に、「駐める」と書いて駐車の意とし、
「停める」を停車の意として
使い分けることがある、とあります。

しかし、共同通信社「記者ハンドブック」
停止する意味で使う一般用語として「止める」を挙げ、
「停める」は「止める」に表記統一しています。

したがって、「記者ハンドブック」では
駐車する場合も停車する場合も表記は
「車を止める」です。

「止める・止まる」の用法としてはほかに
足止め  通行止め  交通が止まる
などが挙げられます。

「止める」「停める」「駐める」
とありますが、当メールマガジンでは
「記者ハンドブック」を表記の基準としているので
「止める」とします。

「止める」以外の表記としては
「留める」「泊める」があります。

「留める」とは、とどまる、留置、固定という意味。

例)一命を取り留める つなぎ留める   書き留める

「泊める」は、宿泊の意。

例)友人を自宅に泊める 泊りがけ   泊まり込み

船が停泊するという場合も「泊まる」を使い、
「船が港に泊まる」とします。

※参考
「記者ハンドブック」第14版新聞用字用語集

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「主題」と「首題」の使い分け、
できていますか?

「主題」は、主たるテーマのこと。

 例)論文の主題、ドラマの主題歌

一方、「首題」は、最初に付ける題目のこと。

 例)首題に表示、首題の件

上記に挙げた「主」と「首」を使う
同音異義語としては
「主席」と「首席」があります。

「主席」は、地位をあらわす称号。

 例)国家主席、党主席、主席研究員

「首席」は、第1位の席。

 例)大学を首席で卒業、首席補佐官

「首題」「首席」の「首」は、身体の頭を指し、
先頭、最初という意味合いで使われます。

「主題」「主席」との意味の違いを理解し、
混同や入力ミスに気をつけましょう。

「首題」に関連する言葉に
「御首題」があります。
「御首題」とは、日蓮系宗派独自の御朱印のこと。
お題目の「南無妙法蓮華経」を書き、
それぞれの寺院の朱印を押印したものを指します。
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同音異義語の使い分け、できていますか?
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「排外」と「拝外」

「排外」と「拝外 」の使い分け、
できていますか?

「排外」は、外国の物や思想を排斥すること。

「排外」の「排」は、
しりぞけるという意の「排する」。
外国のものをしりぞける行為が「排外」です。

例)排外主義、排外的な投稿

一方、
「拝外」は、外国の物や思想を崇拝すること。
「拝外」の「拝」は「拝む」の「拝」です。

例)拝外思想

「排外」と「拝外」は字は似ていますが
意味は正反対で
外国のものを排するのが「排外」で
外国のものを崇めるのが「拝外」です。

上記に挙げた「排する」に関連して
「はいする」の同音異義語には
「排する」のほかに
「廃する」「配する」があります。

「排する」は、しりぞけること。

例)万難を排する

「廃する」は、廃止すること。

例)虚礼を廃する

「配する」は配置すること。

例)要所に人を配する
富士山を配したデザイン

共同通信社「記者ハンドブック」によると
「排する」「廃する」「配する」は
いずれも文語的表現のため
表記する際は
「排除」「廃止」「配置」などに
言い換えることを勧めています。

「はいする」には「拝する」もありますね。
主に、拝むという意のほか
「見る」「受け取る」の謙譲語としても使います。
「後塵を拝する」は
人に先を越されるという意の慣用句です。

意味を正しく理解し、
混同や入力ミスがないように
気をつけましょう。

▼関連する記事はこちら
「排水」と「廃水」< 言葉の違い(4)>VOL.1152

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「補足」と「捕捉」

「補足」と「捕捉」の使い分け、
できていますか?

「補足」は、不足を補うこと。

「補足」の「補」は文字通り「補う」こと。
足りないところを埋めて満たす、カバーすることを意味します。

例)補足事項、説明を補足する

「捕捉」は、捉えること、つかまえること。
「捕捉」の「捕」は「逮捕」の「捕」です。

例)要点を捕捉する、
線状降水帯の捕捉率

「補足」の「補」
「捕捉」の「捕」
は部首が違うので、
間違えないようにしましょう。

では、「捕らえる」と「捉える」の違いは?

「捕らえる」は、取り押さえること。

例)熊を捕らえる、密漁船を捕らえる

「捉える」は、つかむ、把握、という意。

例)機会を捉える、特徴を捉える、
捉えどころがない人

意味を正しく理解し、
混同や入力ミスがないように注意しましょう。

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同音異義語の使い分け、できていますか?
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「信条」と「身上」

「信条」と「身上」の使い分け、できていますか?

「信条」とは、信じている事柄。
類義語は、主義、方針、路線などです。

例)政治信条、信条を示す

「身上」は、身の上の事柄、とりえ。

例)身上書、真っ向勝負が身上

「身上」は退職や辞任の際に
「一身上の都合」というフレーズで使われます。

「しんじょう」にはほかにも
「心情」「真情」もあります。

「心情」は、心の中の思い。
類義語は、感情、情。

例)心情伝達制度、心情を察する

「真情」は、本当の気持ち。
類義語は、真心、誠意。

例)真情のこもった手紙、真情を吐露する

「信条」「身上」「心情」「真情」
意味を正しく理解して、使い分けましょう。

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