今週は、読者の方からの質問に回答します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                                < 読者からの質問(2)>
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「迷子のおじいちゃま」!?

<読者からの質問>————————————————

「受給を受ける」< 重言注意!(5)>VOL.2309

の重言「迷子の子ども」について、お尋ねしたいことがあります。

最近は携帯が普及しているので、
デパートや駅で迷子アナウンスをあまり耳にしませんが、
「迷子のお子さんを」と聞いた気がします。

迷子といえば子どもですが、
時代とともに「迷子のおじいちゃま」と区別し分かりやすくするには、
このような表現になってしまうかと思いますが
やはり重言なのでしょうか。

例えばデパート内で はぐれただけで「徘徊しているおじいちゃま」と
アナウンスするわけには いかないでしょうし、
知的障がい者は大人でもはぐれてしまう ことがあり得ます。

レジを待てずに好き勝手に動いてしまう「迷子のパパ」も、捜索対象。
「迷子のご家族」では仰々しく、短い言葉で表すのは難しいです。

(読者 Y.Kさん)
——————————————————————

「迷子」という言葉を、連れにはぐれた子どもという意味で使えば
「迷子の子ども」は重言です。

「迷子のお子さんを」という言い回しをそのまま使うのではなく
「迷子になっているのは、3歳くらいの男の子です」
「3歳くらいの男の子が迷子になっています」
とすれば、重言になるのを避けられます。

Y.Kさんの質問にある大人の迷子の場合は
「迷子」を連れにはぐれた人という意味で捉えれば、
「迷子のおじいちゃま」は成立すると思います。

ただ、「迷子のおじいちゃま」
とアナウンスするのは言う方も聞く方もしっくりきません。

子ども以外の迷子の場合も
「迷子」という言葉を使わず
「80歳の青い帽子と紺色のジャンパーを着た男性がご家族をお探しです」
といった具合に、
迷子になっている人の年齢とか服装の特徴を言えば、
探している人には見当がつきます。

「迷子の~」のようなくくり方ではなく
「〇歳くらいの〇〇を着た男の子(女の子)」
「身長〇センチの〇〇のカバンを持った男性(女性)」
のように
探されている人の見た目の特徴を分かりやすく挙げると、
探している人にはピンときます。

こうした具体的な表現にすれば
アナウンスする人も、アナウンスされる人も
抵抗なく言い、聞くことができるのではないでしょうか。

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問
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                  「改めて連絡します」に対する返信

<読者からの質問>————————————————

◆メールの返信の有無、方法を教えてくださいませ。

私は、業務上他社様のトップ経営陣の秘書の方々と
頻繁にメールでの連絡をするのですが、
アポイントの依頼メールを送信した後、相手様より
「上司の○○に確認し、改めて連絡いたします。」
というようなメールをよく頂戴します。

この、「改めて連絡します」のような内容のメールに、
返信をすべきかどうか、または必要なのかどうかについて
悩んでおります。

返信をする場合は、
「ご返事をお待ち申しあげております。」
のような返信でよろしいのでしょうか。

あまり内容の少ない(意味を持たない)メールを、
お忙しい秘書の方に送信するのも、印象を悪くしそうで
不安なのですが、いかがでしょうか。
(読者 A.Kさん)
——————————————————————

私の場合は
先方から「改めて連絡します」という連絡があった場合は
特に返信せず、連絡を待つようにしています。

ただ、このような対応をした場合
稀に先方が「改めて連絡」することを忘れていることがあるので
1週間ほどしても連絡がないときは

後日、ご連絡をいただけるとのことでした
○○の件については、いかがなりましたでしょうか?

という確認をすることになります。

こうした状況を避けるためにも
A.Kさんが書かれているような返信をする方が
確実かもしれません。

その際は

承知しました。
 それでは、ご返事をお待ち申しあげております

のように「承知しました」にひと言添えると
返信として収まりが良いと思います。

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今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 変な言い回し(3)
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~であれるように

今週は、うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げています。

「心穏やかであれるように

上記の「~であれるように」は
「~でいられるように」とするのが適切な
言い回しです。

「心穏やかでいられるように
あるいは
「心穏やかな自分でいられるように」
と「自分」や「状態」という言葉を添えるとよいでしょう。

「~であれるように」という言い回しは
「~であることができるように」を簡略化して
「~であられるように」→「~であれるように」と
どんどん言葉を短くしていった結果と思われます。

× 自分らしくあれるように → 〇 自分らしくいられるように

× 理解者であれるように  → 〇 理解者でいられるように

短くすると使いやすいせいか、このような間違いも見受けられます。

こうした
「~であれるように」の後に続く文が
「努めています」で結ぶとしたら

「心穏やかでいられるように努めています」
という言い回しのほかに
「いつも心穏やかでいたいと思っています」
と書きかえることもできます。

文として収まりが悪い、しっくりこないな、と感じたときは
同じ言いまわしに固執せず、表現自体を変えてみることをお勧めします。
同じニュアンスで、もっとすっきりした言い回しが見つかるはずです。

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今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 変な言い回し(2)
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古びれてはいない

今週は、うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げています。

「まったく古びれてはいないたたずまいに圧倒されました」

上記の一文に使われている
「古びれてはいない」は
元の言葉である「古びた」の活用形を
自分流にアレンジしてしまった結果
できた言い回しと思われます。

「古びれてはいない」の代わりに
古びて(は)いない」「古びた印象のない
とすれば、しっくりきたでしょう。

「古びた」「古びる」とは、
古くなること、古くさくなることを意味します。

その打消しの活用形として「古びれない」
という表現はありますが
「古びれてはいない」
はありません。

元の言葉の活用形を
自分で想像して“編み出して”しまうと
このようなあいまいな表現が誕生してしまいます。

言葉が思い浮かび
「このような使い方は、あるかな?」
と思った時点で、辞書で調べて確認することが肝心。

なんとなく、それらしいというだけで
安易に思いつきの言葉を使うのは避けましょう。

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今週は、読み方によって意味が異なる漢字についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法  < 言葉の雑学(3)
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                         「一見」「一言」

 今週は、同じ漢字でも読みが異なる言葉を
 取り上げています。

 「一見」と書いて
 「いちげん」「いっけん」
 という2通りの読み方、意味の違いがあります。

 「いちげん」は、なじみがなく、初めてであることを意味します。
 「一見の客」とか「一見さん」とは、
 なじみの客からの紹介がなく、その店に入るのが初めてという客のことです。

 対して「いっけん」と読むときは
 一度見ること       例)一見の価値がある 百聞は一見にしかず

 ちょっと見たところでは  例)一見まじめそうな人

 という意味があります。

 「一言」には
 「いちげん」「いちごん」「ひとこと」
 の3通りの読みがあります。

 「いちげん」「いちごん」は
 一つの言葉とか、
 ひとこと言うことを意味します。

 「一言居士」は「いちげんこじ」と読み
 どんなことにでも、自分の意見や批評を加えないと気が済まない人のこと
 を指します。この場合は「いちごん」とは読みません。

 「一言一句」は「いちごんいっく」と読み、
 一つ一つの言葉とか、わずかな言葉という意味。
  例)一言一句聞き逃さずに

 「一言もない」は「いちごん」と読み、
 言い訳のしようがないことを指します。

 「一言」を「ひとこと」と読むときは、
 短い言葉という意味で使うことが多いですが
 表記するときは、「ひと言」とする方が分かりやすいです。

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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(5)
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                          「おやりになる

「ご自分で料理をおやりになるのですか?」

上記は、自分で料理するという目上の男性に
「意外ですね」「すごいですね」という感情を込めつつ
返した一文です。

ここで注意したいのが
「おやりになる」は
尊敬語「お~になる」が使われていても
「やる」は「する」の俗語にあたるため
敬語としては不適切という点。

この場合「する」の尊敬語「なさる」を使い

「ご自分で料理をなさるのですか?」

とします。

「部長もマラソンをおやりになっていたのですか?」
のように過去形の文でも同様で

「部長もマラソンをなさっていたのですか?」
とするのが適切です

「会長はずっとそのことをおしゃべりになっていました」

この文にある「おしゃべりになる」も
「しゃべる」よりも「話す」を使い、
その尊敬語「お話しになる」とする方が しっくりきます。

「会長はずっとそのことをお話しになっていました」

「~をやる」「しゃべる」は 会話でよく使うので、
そのまま メールの文章にも持ち込みがちですが
どちらかというとくだけた話し言葉なので
書き言葉に書きかえて使うことを お勧めします。

 
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【しごび】 の お す す め
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