今週は、使い方により表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 表記の使い分け(2)
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「所」と「ところ」

今週は、漢字で書く場合と平仮名で書く場合で
意味や用法が異なる言葉を紹介しています。

「所」と「ところ」
使い分けしていますか?

漢字の「所」は位置や場所を指します。

例)至る所、所狭し、所々
お所とお名前、会社のある所

一方、
平仮名の「ところ」は、位置や場所以外を指すときに
使います。

例)今のところ(場面)
思うところあり(事柄)
知り合いのところ(所属する集団・組織)

「どころ」の形で使うときも平仮名表記です。

例)米どころ、心のよりどころ、
腕の見せどころ、非の打ちどころ

「…したところ」の形で、文を続けるときに
接続助詞的に用いる場合も表記は平仮名です。

例)問い合わせたところ、在庫があった。
会社を訪ねたところ、担当者が不在でした。

人や物が存在する実体のある場所を示すときは「所」、
抽象的な部分や場面、範囲を示すときは「ところ」
を使うというイメージでしょうか。

パソコンで入力するときは
「所」と変換されることが多いので
使い分けを意識しておくといいですね。

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今週は、使い方により表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 表記の使い分け
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「知れない」と「しれない」

「知れない」と「しれない」。
使い分けしていますか?

「知れない」は、分からないという意味。
動詞「知れる」の未然形「知れ」+打消の助動詞「ない」
からなる言葉です。

例)気が知れない 底知れない
もう何年も行方が知れない。

一方、
「かもしれない」「したかしれない」「するかしれない」
のように、前の言葉を補助する形で使うときは平仮名で表記します。

確実ではないけれど、そうである可能性がある場合に使うのが
「かもしれない」。
「どんなに」と呼応して、予想がつかないほど甚だしい状態を
「どんなに~かしれない」のように使います。

例)間違いかもしれない
どんなに練習したかしれない
部長が佐藤さんをどれほど必要としいるかしれない。

「かも知れない」と表記しても間違いではありません。

ただ、新聞の統一表記では、
「知れない」と「しれない」を使い分けており、
その方が意味の違いが分かりやすいので
当メールマガジンではそれに準じています。

「記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集」参照

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今週は、読者の方からの質問にお答えします。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(4)>
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                          部署宛てのCC

 <読者の質問>————————————————

  メールでCCで部署宛にもメールを送るような場合
  ◯◯様 (CC:制作部 御中)のように
  御中を付けたほうがよいのでしょうか?
                          (読者 R.Eさん)
 ——————————————————————

 情報共有や記録として残すだけのCCであれば
 特にメール本文に明記する必要はないと思うのですが

 メールの書き出しに
 社内の部署宛にCCすることを明記するのであれば

 ———————-
 ◯◯様
 制作部へも同報します。
 ———————-

 と個人の宛名の後に書き添えるとよいと思います。

 メール送信するのが社外の相手で
 CCする部署を同列に扱うのであれば

 ——————————–
 ◯◯様
 制作部の皆様へも同報いたします。
 ——————————–

 と少し言い方を変えるとよいと思います。

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             今週は、読者の方からの質問にお答えします。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(3)>
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                           続・単語登録

  単語登録について紹介したとき
  どんな言葉を「単語登録」しているか、読者の皆さんに問いかけたとき
  寄せられた方法で、紹介できなかったものを追記します。

 <読者の単語登録>————————————————

  私の場合、転勤で引越しを繰り返していますが、
  最初はなかなか住所が覚えられないので

  じゅうしょ→〒xxx-0004 ○○市○○区○○xxx-xxx
        〒xxx-0004 ○○市○○区○○xxx-xxx
        (以下略)

  沢山登録してありますね(笑)

   (中略)

  仕事では、
   ごれんらく→ お問合せの件、ご連絡申し上げます。
   でんわばんごう→ tel/fax 022-241-xxxx or 050-3557-xxxx
   せっかん→ 雪寒道路整備工事
   こうらん→ 高欄、橋梁用ビーム型防護柵

  (そのほか、顔文字やhtml関係など多数)
                          (読者 T.Yさん)
 ——————————————————————

 以前、パソコン通信やチャットをしていたというT.Yさんからは
 たくさんの楽しい顔文字をお知らせいただいたのですが
 私が個人的に注目したのは

  うるとらまん→ o(%)○

  ばかぼんぱぱ→ |:3ミ

  せらむん→ ~゚・_・゚~

 の顔文字です。よくできてるなぁ、と思わず笑っちゃいました。

 もう1つ
 イニシャルが同じですが、別の読者の方からいただいたご意見です。

 <読者の単語登録>————————————————

  私の登録方法をお伝えします。

   お → お疲れ様です。
   お → 尾

  例えば、同じ言葉でも漢字を探したりすると、不便だったりしませんか?
  下記のようにしました。

   おつ → お疲れ様です。

   おは → おはようございます。

   よろ → よろしくお願いいたします。

 2文字にすることにより、選択肢を絞ることをしました。
 タイピングが少し増えますが、1文字よりは確実に便利だと
 自負しております。

 場合によっては、3文字変換、4文字変換もします。
 普段、選択しないような語呂にした方が、通常の文章と合致しません。

                          (読者 T.Yさん)
 ——————————————————————

 確かに1文字でで複数の言葉やフレーズを登録した場合
 変換候補から必要な言葉を探すのが手間なときがあります。

 フレーズの頭の2文字や3文字で登録しておくと
 その手間が省けますね。

記事全文を読む

 今週は、読者の方からの質問にお答えします。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(2)>
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                       何を「打つ」のか?
 10月25日配信の
 打つ手がない< 言い回しあれこれ(3)>VOL.2964
 
 への質問です。

 <読者からの質問>————————————————

  少々疑問があり、メールします。

  「打つ手がない」
  「打って変わる」
  「打って出る」
  「打ってつけ」
  「打てば響く」

  はいったい何を打っているのでしょうか?
  「手を打つ」は実際、手を金槌か何かで打っているのでしょうか?

  漢字は全て「打つ」ですが、
  メルマガを読んでいて、打っているものがそれぞれ異なる気がしました。

                          (読者 T.Jさん)
 ——————————————————————

 質問をくださったご本人へは直接回答したのですが、
 調べる時間が十分になかったので
 改めて回答します。

 ▼神垣の推測

 メルマガで取り上げた「打つ」関連の言葉は
 「叩くと、鳴るもの」から派生していのではないか?

 手を打つと音が出るように
 太鼓や鐘も
  打ち方によって音が変わる、    → 打って変わる
  打って音を鳴らすことが合図になる → 打って出る
  打てば音が響く          → 打てば響く

 こうした「叩くと鳴るもの」が「打つ」の対象で、、
 そこからの例えで意味が生まれていったのではないか。

 ▼調べた結果

 打つ手がない:碁を打つの「打つ」
        次に打つ手がない→取るべき手段や方法がないこと

 打って変わる:語源不明

 打って出る :語源不明

 打ってつけ :釘を打つの「打つ」
        釘で打ち付けたようにぴったり合う→よく合っていてふさわしいこと

 打てば響く :太鼓や鐘を打つの「打つ」
        太鼓や鐘を叩けばすぐに音が返ってくる→すぐ反応があること

 「打って変わる」「打って出る」は
 何を打つことから生まれた言葉なのかが調べても分かりませんでした。

 もし、ご存じの方がいれば、教えてください。

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今週は、知っておいて損はない言葉の使い方を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問 >
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不明点の連絡

今週は読者の方からの質問にお答えします。

<読者からの質問>————————————————

お客様へメールで回答するときの言い回しで
どういう表現が最適なのか悩むことがあります。
下記について教えていただけますでしょうか。

お客様へ「不明点があれば連絡してきてください」という
意図の内容について。

「不明点がございましたら、ご連絡ください」や、
「ご不明点がございましたら、ご連絡ください」など
としていますが、何重にも敬語が入っているようで、
どうしたものか、といつも考えてしまいます。

最適な表現についてアドバイスをいただけますでしょうか。
(読者 M.Iさん)
——————————————————————

「ご不明点がございましたら、ご連絡ください」
という一文も間違いではないと思うのですが、
「ご」が続くのが気になったので
下記のように2段階で文を考えてみました。

伝えたいこと:不明点があれば連絡してきてください。

1)不明な点がございましたら、ご連絡いただけますか。

・読点「、」の前の一文と、読点の後の一文に敬語を一つずつ入れる。
あれば → ございましたら
連絡してきてください → ご連絡いただけますか

・「ご連絡ください」を「ご連絡いただけますか」と
問いかける言い回しにすると、文の印象が和らぐ。

2)不明な点がございましたら、遠慮なくお知らせください。

・「~ください」を使う場合は「お知らせください」とし、
その前に「遠慮なく」を添える。

1)の文でも差し支えないですが、
2)の文の方がお客様に安心感を与えると思います。

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