今週は、表現の変化の付け方についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法         < 表現のバリエーション(5)
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                    「すみません」に代わる言葉

今週は、メールの文章が一本調子や紋切り型にならなくて済む
表現のバリエーションを紹介してきました。

詫びる気持ちや謝罪するときに使う
すみません」。

新社会人は不慣れな職場や仕事で、
この言葉を連発することが多いかもしれません。

相手に対してきちんと謝る場合は
申し訳ございません
を使いますが、

「ありがとうございます」同様
「すみません」「申し訳ございません」も文中に繰り返し使ってしまうと
お詫びや謝罪の気持ちが薄まって感じられます。

表現のバリエーションとしては
次のようなものがあります。

お詫びいたします」「お詫び申し上げます

相手に対して申しわけないという気持ちを端的に表す言葉です。
「心からお詫びいたします」
「多大なご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」
のように「心から」「深く」といったひと言を添えることをお勧めします。

失礼いたしました

非礼を詫びる表現ですが
相手に対して「申しわけないな」「うっかりしていたな」というとき
「すみません」の代わり使うことが多いです。

「ご連絡が遅くなってしまい、失礼いたしました」
「気が回りませんで大変失礼いたしました」
のように使います。

お許しください

相手に対して迷惑や負担をかける(た)ことを詫びるときに
使う表現です。

「ご連絡が滞ってしまいましたこと、お許しください」
「不在の間、ご不便をおかけすることをお許しください」
のように、詫びる気持ちを伝えたい行為や対応を挙げて
「お許しください」と続けます。

お恥ずかしい限りです」「心苦しい限りです

いずれも、身の置き場もないほど恥ずかしい、
申しわけないという気持ちを表すフレーズです。
「限り」は、ぎりぎりのところにまで達しているという意味で
「きわめて恥ずかしい」「きわめて心苦しい」心情を伝えます。

このほか、相手に迷惑や心配をかけてしまったことを詫びる際に使う
お騒がせしました
ご心配をおかけしました
ご迷惑をおかけしました
という表現も覚えておくとよいでしょう。

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今週は、知っておきたい応用表現についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 表現のバリエーション(2)
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                             謝罪の言葉

謝罪の言葉として

すみません

をすぐに挙げがちですが
「すまない」の丁寧語である「すみません」は
立場が同等の相手に対する謝罪の言葉です。

より丁寧に、改まった気持ちで詫びる場合は
「申し訳ありません/申し訳ございません」
が適切です。

▼「申し訳ありません/申し訳ございません

言い訳のしようがない、弁解の余地がない、という意味で
「すみません」より改まった気持ちで詫びるときに使う言葉です。

例)当方の不手際でこのようなことになり、大変申し訳ございません。

「申し訳ない」という言葉を使ったお詫びの表現としては
・「お客様に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいです」
・「山田さんには申し訳ないことをしました
・「成果が出せず、申し訳なく思っています
があります。

▼「お詫び申し上げます

文字通り、お詫びの意を伝えるフレーズです。
「申し訳ありません/申し訳ございません」に比べ
間接的な謝罪の表現でもあります。

例)不適切な対応を深くお詫び申しあげます。

「お詫び」という言葉を使った他の表現としては
・「お詫びの言葉もありません」
・「お詫びの申しあげようもありません」
例)このような事態を招き、お詫びの申しあげようもありません。

▼「ご迷惑をおかけしました

こちらも文字通り、相手に迷惑をかけたことを詫びる言葉。
例)確認が不十分で、ご迷惑をおかけしました。

▼「失礼しました

「すみません」の代わりに使うとよいお詫びの表現が
「失礼しました」です。それほど深刻な事態ではないけれども
相手に何らかの負担をかけたときに使います。
例)連絡が行き違い、失礼いたしました。

▼「心苦しい
相手に対して気がとがめることを表す表現。
例)不義理をしてばかりで、心苦しく思っています。
お断りするのは心苦しいのですが、やむをえません。
よくしていただいたのに、心苦しいばかりです。

▼その他
・「迷惑のかけ通しで、とても顔向けできません
・「ご指摘の通りで、弁解の余地はありません

親しい間柄では使える「ごめんなさい」「すみません」ですが
ビジネスメールでは、上記のような表現の方が丁寧で
誠意をが伝わります。

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今週は、ミスやクレーム後の対応についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < トラブル時の対応(2)
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謝罪の後からが本番

ミスやトラブルが起きた時
『謝るのは、トラブル対応の「入り口」に過ぎず、すべてではない』
と昨日の VOL.1483 で述べました。

迅速な謝罪は最優先事項ですが、その後の対応で
トラブルが解決へと向かうか否かが決まってきます。

ミスやトラブルが発生したときの対応としては…
1)謝罪
2)報告
3)安心の提供

「謝罪」がトラブル対応の「入り口」だとしたら、
メインとなるのが2の「報告」です。

なぜ、そのような事態が発生するに至ったか…
原因・経過・対応策を相手に伝えます。

相手が知りたがっているのは「なぜ」という原因とその理由。
取り繕ったり、言い訳はせず、事実を正確に伝えることが重要です
(ここでごまかすと、後々、相手の不信感を増大させることに…)。

次に、重要なのが、その後の対応として、どのような対策をとるのか
解決策・改善策を伝えることです。

▼ 気をつけていても発生するのがトラブル
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
社員一人のミスを「小さな失敗」として見過ごすのではなく
全体化して、社内や部署でどのような改善を図るかを考え、伝える。
それが相手への「安心の提供」となります。

予期せぬトラブルに見舞われると「謝罪」で手いっぱいになり
「報告」「安心の提供」まで考えが及ばなくなりがちです。

でも、トラブルは気をつけていても発生するものと捉えておけば
発生後にどのように対応するかを日ごろから気を付けておくことができます。

トラブルを「想定外」とせず「想定する」ことで、
どのように対処するかを訓練しておくことも大切だと思います。

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【しごび】 の お す す め
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今週は、ミスやクレーム後の対応についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法           < トラブル時の対応
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                         土下座ではすまない

責任者が土下座して謝る……そんな場面を
ニュースや新聞の報道で、何度も目にしました。

謝る側は、土下座しても謝りきれない、という気持ちかもしれません。
ですが、謝られるほうは目の前で何度土下座されても、
気持ちはおさまらない気がします。

「今さら謝られても、元には戻らない」
「謝るだけでなく、これからの具体的な対応策は?」
というのが本音でしょう。

ミスやトラブルが起きた時、第一にとるべき行動は謝罪することです。
速やかに非を認め、謝る。でも、実際は謝るだけではすみません。

起きたトラブルをどのように解決するか
その対応策が示され、事態が改善されなければ、
土下座して謝っても相手は納得しません。

謝るのは、トラブル対応の「入り口」に過ぎず、すべてではない
ということです。

しかも、ほんの「入り口」にすぎない謝罪のタイミングを
逃し遅れるほど、相手は不快感を抱いて事態は悪化していきます。

このように、仕事のやりとりでもミスやトラブルが起きた時、
どのように対処していくべきか。

はたして、メールでどこまで対応できるでしょう。
その限界と対応策について、今週は考えていきたいと思います。

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