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仕 事 美 人 へ の 道 < 映画「恋愛適齢期」>
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毎週金曜日は「仕事美人への道」と題し、おすすめの映画や書籍を紹介し
ます。第3回は、映画「恋愛適齢期」です。
▼ 大人の恋の行方
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売れてる劇作家、エリカ、バツイチ54歳。音楽業界のやり手プロデューサ
ー、ハリー63歳独身。妙齢の大人二人が恋に落ちたら…。その顛末を味わ
い深く描写している映画が「「恋愛適齢期」です。
心臓発作で倒れ、エリカの別荘にいそうろうするはめになるハリー。ひょ
んなことから一つ屋根の下で別室にいる二人がメールでやりとりを始める
シーンがあります。
寂しさにさいなまれたある晩、ハリーは突然エリカのホームページからメ
ールを送信。
「何してる?」
不意を衝かれつつ「仕事中よ」と返すエリカ。
この映画では、インスタントメッセージ※で筆談しあうところが今っぽい
ところ。
※インスタントメッセージ:
インターネットに接続している者同士が1対1で短い電子メールを交互に
やり取りし、ほぼリアルタイムに筆談できる機能。Windows Messenger、
Yahoo!メッセンジャーなどが有名。
▼ 一気に火がつくこともある。でも…
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以前にも書きましたが(VOL.8 嫌われるメール(3)「深夜のメールにご用心」 )、夜更けにひっそりメールなんかしていると、どっぷりはま
る自分ワールド。
つい内面さらしやすくなるせいか、メール交換しているうちに相手のすべ
てをわかったような気になるから厄介きわまりない(出会い系サイトがそ
のさいたるものでしょう)。
感情6割増くらいのテンションでメールのやりとりするもんだから、一気
に火がついてしまうのですね。
恋愛は状況の産物。ぽつんと孤独で人恋しい時に、そばにいた相手と盛り
上がるのは自然な成り行き。この映画の二人も、メールを通じて互いの内
面に触れ、急接近していきます。
メールで出会い、結婚にこぎつけるカップルもいるご時世。でも、メール
は対話の一手段で、それだけで相手のすべてをわかりはしません。でも、
悲しいかな、錯覚してしまうんですね。
この映画でも、最初は盛りあがっていたメール交換も、やがて本音を書こ
うとして、書いては消してを繰り返すうち、結局、想いとうらはらな言葉
を書いて送ってしまうというシーンが出てきて、切なくなります。
▼ メールに見る男女の違い
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男性と女性を比較した場合、私的なメールでも男性のほうがえてしてぶっ
きらぼうです。メールは用件を伝える手段で、おしゃべり感覚でメール交
換して親密度を測ろうとする女性とは、もともとの捉え方が違うみたい。
ですから、男性からのメールは「業務連絡」と捉え、多くを求めないよう
女性側が受け止め方を切り替えるか、男性側が今より少し頻度を増やして、
たまにはメールで女性と他愛のない会話をしてみてもいいかもしれません。
少なくとも、メールの回数が多い少ないで無駄なけんかは回避できると思
われます、カップルの場合。
▼「恋愛適齢期」(Something’s Gotta Give)
2003年製作のアメリカ映画。監督・脚本は Nancy Meyers。強面で近寄り難
いけど、笑うとチャーミングなジャック・ニコルソン。恰幅いいし、顔は鬼
瓦みたいに毒々しいのに、この映画でも恋するオジサンを時に少年のように
演じています。主人公エリカをダイアン・キートン、エリカに恋する青年医
師にキアヌ・リーブス。キートンが大人っぽくエレガント!
来週もまた一緒にメール作法を考えていきましょうね。