先週、とりあげたテーマの続編です。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       <「お疲れさまです」を考える(5)
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                            今週のまとめ

目上の人に「ご苦労様です」を使うのは失礼。
同様に「お疲れさまです」も目上の人に対して使うのは失礼に当たる!?

読者の疑問から端を発した「お疲れさまです」の使い方について、
今週は述べてきました。
今一度、おさらいしてみましょう。

・目下の人から「お疲れさまです」と言われ、不快に思う人もいる

・ねぎらいの言葉としての「お疲れさまです」は、本来、
同等以下の相手にかける言葉

・一方で、挨拶代わりに「お疲れさまです」を使うケースも増えている

・同じ社内や懇意な目上の人に対しては「お疲れさまです」
「お疲れさまでございます」と言う場合も

・日ごろの仕事ぶりや様子をよく知らない目上の人には
「お疲れさまです」を使わない方が無難

・「お疲れさまです」に代わる言葉としては「ありがとうございました」
「~していただき、助かりました」など、感謝の意を具体的に伝える

▼ 「お疲れさまです」も過ぎたるは…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

とはいえ、状況によっては「お疲れさまです」に代わる言葉が
見つからない場合もあります。

例えば、退職する相手には
「長い間、お疲れさまでした」がしっくりきますし、
同じ部署の上司が「今日は大変だったよ」とこぼしたり、
「じゃあ、お疲れさま~」と退出したりする時も
思わず「お疲れさまでした」と言ってしまいます。

話し言葉の場合は、相手との関係や状況に応じて違和感がなければ
使ってもよいのでないでしょうか。

逆に、異業種交流会などで初めて名刺交換した相手から翌日
「昨日はお疲れさまでした」というメールを受け取ると
違和感を覚えます。

相手も自分も主催者側で、会の段取りや参加者の世話を共にしたのなら
「お疲れさまです」と言い合えるでしょうが、
会の参加者士で会っただけの間柄なら
「昨日はありがとうございました」
の方が自然に思います。

便利なフレーズも過ぎたるは及ばざるが如し。

十把ひとからげに「お疲れさまです」で片づけず、
自分の中に基準を持ち、使う場と間合いをその都度考えてみることも
必要ではないでしょうか。

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先週、とりあげたテーマの続編です。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  <「お疲れさまです」を考える(4)>
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代わる言葉

目上の人に「お疲れさまです」と言う場合は、相手との距離感で使い分け
を、と昨日は述べました。
http://blog.mag2.com/m/log/0000146166/107819587.html

では、「お疲れさまです」に代わる表現はどんなものがあるでしょうか。
メールなどの書き言葉の場合で考えてみましょう。

▼ 相手のことを気遣う言葉で
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「昨日はお疲れ様でした」

同僚や後輩、同じ立場の人には上記の使いかたで良いとして、目上の人に
対しては

「昨日はありがとうございました」
「昨日はお手伝いいただき、助かりました」

と感謝の意をこめると収まりが良いようです。何に対してどうだったか、
と具体的に述べると、分かりやすいですね。

話し言葉の場合、同じ職場で挨拶代わりに「お疲れさまです」を使うケー
スとして、下記のような読者からのメールもありました。

> わたくしの勤め先では気持ちをこめて
> 「お疲れ様でございます」と会長、社長以下、上司にも
> そのように使っています。     (読者 S.S さん)

外回りから帰ってきた先輩には「いかがでしたか」「暑くて大変でしたね」
という声のかけ方もあります。

このときはこうと定型化した言葉を覚えるより、その場に応じた相手を思
いやる言葉を意識すると言葉が見つかりやすいのではないでしょうか。

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先週、とりあげたテーマの続編です。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  <「お疲れさまです」を考える(3)>
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                          使い分けるには

 「お疲れさまです」を使うのは労をねぎらう時ばかりではありません。
 挨拶代わりに「お疲れさまです」と声をかけ合ったり、メールに書くこと
 も多くあります。

 そのような場合は、目上の人に対して「お疲れさまです」を使うこともあ
 るでしょう。

 ▼ 目上の人との距離感で使い分け
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 では、どのように使い分けるとよいのでしょうか。
 先週、読者のかたからいただいたメールに興味深い内容がありましたので、
 ご紹介します。

 > 目上の人へは「お疲れさまです」は使わない、というのもひとつの方法
 > かもしれませんが、同じ職場の人ならば使ってみてもいいのではないか
 > と思います。
 >
 > 日頃の仕事ぶりを知らないかた(内輪の目上の人)に対しては「お疲れ
 > さまです」は使わないほうが無難でしょう。
 > 発言(直前)の時期がその人が不調のときに当たっているかもしれませ
 > んし、体力をセーブして仕事をしたところを“目下の人”に評価された
 > と感じられたときには、
 > 「この発言者にはコンペテンシーの低い自分しか見せられていない」
 > と受け止められてしまうこともあるかもしれず、発言者の趣旨が
 > 「ねぎらい」や「あいさつ」だった場合にはそれが伝わらないことに
 > なります。                  (読者 S.K さん)

 なるほど、上司にしろ客先にしろ、目上の人でも頻繁に顔を合わせる相手
 と、たまにしか顔を合わせることのない相手があります。

 同じ職場で「お疲れさまです」が挨拶代わりになっていれば、言わない方
 が不自然な場合もあるでしょう。

 上記のように「目上の人との距離感で使い分ける」というのは参考になり
 ます。

 「お疲れさまです」の使い方は、その職場によって慣習化している場合も
 あると思います。ですから、このメルマガでどれが正しく、どれが間違っ
 ているかを判定するつもりはありません。

 ただ、知って使い分けるのと、周りがそうだからと何となく使うのとでは、
 言葉の使い方が違ってくるように感じ、今回、テーマとして取り上げまし
 た。同じように疑問に思っているかたの参考になればうれしいです。

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先週、とりあげたテーマの続編です。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  <「お疲れさまです」を考える(2)
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                           ねぎらう対象

 労をねぎらうために使う言葉だと思っていた「お疲れさまです」。

 そもそも「ねぎらう」とは? そう思い、辞書をひいてみたところ、
 ねぎらう=「同等以下の人の苦労・尽力などを慰め、感謝する」意とあり
 ました。

 ▼ 目上の人には労をねぎらわない!?
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「ねぎらう」という言葉自体が目上の人に対して使う言葉ではなかったの
 です。
 
 職場で言えば、同僚や同じ立場の者同士、あるいは後輩に対して、お互い
 をねぎらう言葉として「お疲れさまです」と声を掛け合うのは適切かつ自
 然なことです。仕事に対する労力を分かち合った、という意味に相当する
 からです。

 ですが、目上の人というのはそもそも“労をねぎらう”対象ではないこと
 から、仕事をともにしたあと「お疲れさまです」を使うのは適切ではない
 ことになります。

 目下の者から「お疲れさまです」と言われ、不快に思う人がいるのも不思
 議なことではないのです。

 では、目上の人には何と言うか。

 労を尽くしてもらった感謝の言葉としては「ありがとうございます」が最
 適ではないでしょうか。言う人も言われた人も「ありがとう」と言われて
 不快に感じることはありません。

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先週、とりあげたテーマの続編です。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   <「お疲れさまです」を考える
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目上の人には使わない?

先週、「お疲れさまです」の使い方について読者のかたから質問をいただ
き、私なりの回答をしました。

▼10月12日の記事

そうしたところ、
目上の人に「お疲れさまです」は適切な表現ではないのでは?
というお便りを複数の読者のかたからいただきました。

「ご苦労さま」同様、「お疲れ様です」も目上の人が目下の人の労をねぎ
らう時にかける言葉で、目上の人に対しては使わないのでは? という指
摘です。

いただいたお便りの中に、「お疲れ様です」についてこのような事例があ
り、はっとしました。

私が若かった20歳のころ、同じ会社の先輩に「お疲れさま」と声をかけ
られるのを極端に嫌う先輩がいました。
「お疲れさま」と言うと「わしゃ、疲れておらん」と叱られました。
「こんにちは」「こんばんは」などなど「お疲れさま」に代わる言葉を
かけるようにと言われました。
今、考えてみるとちょっとした新人教育だったんでしょうね。
(読者 N.O さんより)

中には「目下の人間」と思っているひとから「お疲れさま」と言われる
のは、「自分の仕事ぶりを“目下の人間”から評価された」とか、
「疲労していることを悟られてしまった」あるいは、中には
「オレが疲れているのに“目下の人間”は勤務時間中、オレをねぎらう
体力を温存していたのか」
と不快に思う向きもあるようです(まあ、これは特異な言いがかりかも
しれませんが)。              (読者 S.K さんより)

これまで何の気なしに挨拶代わりに使ってきた「お疲れさまです」が、場
合によっては不快に思う人もいるということを知りました。

そこで今週は、この「お疲れさまです」についてもう少し掘り下げてみた
いと思います。

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今週は【しごび】読者からのご意見・ご質問をご紹介
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からのお便り(4)
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気持ちを伝える文章

お礼メールの心得について質問をいただきました。

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以前、【しごび】にもあった「ありがとう」を重ねてしまうこと、
ついついやってしまいます。

では、どうしたら、ありがとうを5回位書きたくなる位の感謝を
スマートに表現できるでしょうか。

書いている本人は、本当に感謝しているのです。
反対に、社交辞令のお礼のメールはスラスラと、きれいなくどくない文章
を書くことが出来ています。

ということは、感謝の気持を押し付けてしまいがちな考え方に、少し問題
があるのかもしれません。

————————————–(読者 T.K さんからのお便り)

不思議なもので、気持ちを込めようとするほど、同じ言葉を繰り返して文
章がくどくなってしまうものです。

結局、気持ちがあふれ、感情が高ぶってしまっているんです。こういう状
態の時に書く文章って、あとで読み返すと、かなり恥ずかしい代物になっ
ているので要注意。私は何度も経験しているので、よくわかります。

T.K さんが書いておられるように「社交辞令のお礼のメールはスラスラ」
書けてしまうのは、気持ちが落ち着きはらって冷静だからです。

感謝の気持ち、うれしい気持ち、お詫びの気持ち、悲しい気持ち……
気持ちを文章で伝える時は“キメ”の言葉は乱発しないことです。

気持ちは5回「ありがとう」を言いたくても、言葉で伝えるなら1回にとど
めます。「申し訳ありません」「ごめんなさい」「うれしい」「悲しい」
いずれも同じです。

私は気持ちを伝える時の文章は、普段以上に短く書くように努めています。

気持ちを全部文章でぶちまけてしまうより、抑えて抑えて凝縮した文章の
行間に気持ちをこめるほうが大切かつ効果的と気づいたからです。

でも、「ありがとうを5回位書きたくなる位の感謝」を伝えるのに、特別
な言葉は要らないと思います。たとえば

ありがとうございます。
この言葉を5回以上書きたいくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。

こんなふうに、そのときの気持ちを飾らずそのまま伝えるのが一番では
ないでしょうか。マニュアルや見本どおりの言葉は人の心を打ちません。

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