今週は、メール対応で心得ておきたいポイントについてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法 < メール対応のポイント(4)>
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言いにくいことを伝えるには?
今週は、メール対応を行ううえで、心得ておきたいポイントについて取り
上げてきました。
VOL.1416で、一つ目のポイントとして「相手が最も知りたいことは何かを
考えて書く」ことを挙げた際、読者のかたから同意をいただくとともに、
次の感想をいただきました。
> 賛成です。
> そして、断わりの手紙のときには、
> 「相手が最も知りたいこと」は「こちらが最も言いにくいこと」
> でもあります。
確かにそうですね。断るとき、「なぜなのか?」という相手に疑問に、
本音や真実やそのまま書いてしまうと不都合が生じることもあります。
「言いにくいこと」だからこそ、言葉を選び、時に建前を述べたり、婉曲
な表現でオブラートに包んだりして、伝えることがあります。
こうした「直接的でない表現」は、「歯切れが悪い」「遠まわしではっき
りしない」と否定的にとられがちですが、「言いにくい」ことだからこそ、
相手に必要以上のショックや打撃を与えないよう、表現を工夫することで
もあります。
「真実を隠す」とか「嘘をつく」ことではなく、表現を婉曲にすることで
察しがつくように持っていく表現力は「伝える技術」として知っておいて
よいはず。
▼ 相手を不快にさせない表現力
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例えば、「恐れ入りますが」「恐縮ですが」「差し支えなければ」など、
直接的な表現を和らげる緩衝材となる言葉(一般にはクッション言葉と言
われますが)は、日本社会で培われた、人間関係に“角をたてない”で済
むように工夫された知恵と言えます。
「言いにくい」ことを、相手を不愉快にせずうまく伝える知恵や工夫は、
メールだけでなく文書や会話でも必要とされる技術。私自身も日々、研鑽
していかなくてはと心に留めています。