今週は、読者の方からの質問に回答します。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(5)>
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                     「いかがなものでしょうか」

 先日、メールマガジン上で実施した
 【これはいかがなものか!? 「職場の非常識メール」アンケート】
 にあった質問です。

 <読者からの質問>————————————————

  まさに「いかがなものでしょうか」という言葉を
  メールで言われたことがあります。
  発信者は社会人1年生の新人君。

  個人的な感覚かもしれませんが、
  この言葉は“誰が考えてもそれは非常識ではないか”という
  自信や根拠があるときにのみ発動できると考えています。

  だからこそ、特定の人に向けて使うときは
  喧嘩も辞さない覚悟でしか使いません。

  私の感覚がずれているのでしょうか。
  ご意見お聞かせいただければ嬉しく思います。
                        (40代 女性読者さん)
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 質問にある「いかがなものでしょうか」は
 「いかがなものか」の丁寧な言い回しです。

 「いかがなものか」とは
 物事に対して納得できないという疑問、
 それはよくないという批判的な気持ちから
 「それは、どうなんですかね」と意見するときに用いる言葉です。

 どのようなことに対して
 その新人の男性が「いかがなものでしょうか」とメールに書いたのか
 状況は分からないのですが

 質問者に対して敬語を使っているものの、
 それを読んだ質問者が、少なからず反感を覚えたということは
 批判的な意味合いで使われたと想像します。

 例えば、自分より経験の浅い新人から
 「Aさんの○○は、いかがなものでしょうか」

 ○○には「考え」「意見」「やり方」などを
 当てはめてよいのですが
 このようなメールを受け取れば、確かにカチンとくるでしょう。

 書き換えるならば、
 相手の考えや行動を挙げて批判するのではなく

 「私は△△と思うのですが、いかがでしょうか」

 と自分の考えを述べつつも、相手に尋ねる文にします。

 会話で「それはどうなんですかね」と言うのと
 同じ意味あいでも
 書き言葉で「いかがなものでしょうか」とするのとでは
 受け止め方が変わります。

 新人の男性は、深く考えずに
 「いかがなものでしょうか」を使ったのかもしれませんが
 相手がそれをどう感じるかを想像し、
 もう少し考えてから文章にすれば
 よかったのに……と思いました。

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 【しごび】 の お 知 ら せ
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 広島の10の蔵元を紹介(取材を神垣が担当)した
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