読者のかたから下記のメールをいただきました。
<読者からのメール>——————–
友人の話ですみません。
挨拶文についてお尋ねしたいのですが、
「拝啓 時下ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます 平素は~」
の挨拶文ですが、
業務上明らかに喜べない経営状況だと
わかっている場合でも
「時下ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます」
をつけなければいけないのか
と税理士の友人が悩んでいました。
私はビジネスなので何の躊躇もなく
定型文として書けば? と思ったのですが、
友人は顧客思いなので顧客に寄り添える
言い方を探しているようです。
(コロナ禍になってから顧客の多くの惨状を
目の当たりにして心を痛めているようです)
友人の話とはいえ、興味がありましたので
メールさせていただきました。
メールではなく
文書の質問になってしまうので
質問してもいいかどうか迷いましたが、
明らかに経営不振と把握している場合でも
「時下ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます」を書いてもいいのか、
それに代わる言葉は何か、
を教えていただけましたら幸いに存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。
(読者 No.000 さん)
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「時下ますますご清栄のことと
お慶び申し上げます」
というのは定型の挨拶文です。
しかし、相手や相手の会社が
「ますますご清栄」でない状況
と分かっている場合
こうした定型の挨拶文を書くのが良いか悪いか
正しいか、正しくないかは
私には分かりません。
ただ、私だったら、
相手の状況が明らかに分かっているのであれば
このような定型の挨拶文は使いません。
メールにせよ、文書にせよ
相手に伝える用件があるはずですから
定型の挨拶文抜きで、用件を伝えればよい
と考えるからです。
メールでは基本的に
こうした定型の挨拶文は使わず
「いつもお世話になっております」といった
書き出しから、すぐ用件に入ります。
文書の場合でも同様の文章の運びで
差し支えないと考えますが、いかがでしょう。
代わりに使う前文としては
「取り急ぎ用件のみお伝え(お知らせ)いたします」
「〇〇について(謹んで)お知らせいたします」
「〇〇について謹んでお伝え申しあげます」
といったところでしょうか。
場合によっては、今の時期でしたら
「暑中お見舞い申し上げます」
といった挨拶文を使ってもよいでしょう。
※参考
立秋を過ぎてから8月いっぱいは「残暑お見舞い」
松の内以降、立春までは「寒中見舞い」
以上は、あくまで私個人の考えです。
どのような書き出しにするかは
個人の考えや感覚によるものと思います。
相手がどのような状況でも
そこまで気を遣う必要はない
定型の挨拶文を使うことにに抵抗はない、
文書の書き出しとして収まりが悪い
という考えもあるでしょう。
どのような書き出しにするかは
その人の判断にお任せします。
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