今週は、尊敬語と謙譲語の使い分けについてです。
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 仕 事  の メ ー ル 作 法            < 敬語レッスン(2)
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                        「釣りをしますか」

 敬語を使うときに起こりやすい
 尊敬語と謙譲語の混同について
 事例を挙げて見ていきましょう。

 目上の相手に「釣りをしますか」と尋ねる場合
 次のどちらが適切でしょうか。

 A)部長は釣りをいたしますか

 B)部長は釣りをなさいますか

 「する」の尊敬語は「なさる」「される」
 謙譲語は「いたす」。

 「相手」が主語のときは尊敬語
 「自分」が主語のときは謙譲語
 を使います。

 この場合、部長が釣りをするか否かを尋ねているので
 主語は部長。

 B)の「部長は釣りをなさいますか?」
 が適切です

 A)の「部長は釣りをいたしますか?」は
 自分が「する」ときに使う謙譲語の「いたす」が
 使われているのでNG。

 謙譲語「いたす」は、
 目上の相手に、自分が「釣りをします」と伝えるとき

 「週末にはよく釣りをいたします」
 のように使います。

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今週は、尊敬語と謙譲語の使い分けについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 敬語レッスン
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                        尊敬語と謙譲語の違い

ビジネスメールで、誰もが注意し
配慮しているのが敬語です。

しかし、気を使うあまり
過剰になってしまったり、使い方を誤っている
敬語も少なくありません。

中でも多く見受けられるのが
尊敬語と謙譲語の混同です。

今一度、この2つの敬語の違いを整理しておきましょう。

尊敬語」…相手や相手の行動、状況、物などへの敬意を表す言葉
相手の位置を自分より高める
★主語は「相手

謙譲語」…自分がへりくだることで相手を高めて敬う言葉
自分を低めることで、相手への敬意を表す日本語独特の表現法
★主語は「自分

 尊敬語は「相手」が主語
謙譲語は「自分」が主語
であることを最初に頭に入れておいてください。

きちんと敬語を使わなければ! と意識し過ぎて
相手を高める「尊敬語」を使う場面で「謙譲語」を使ったり
自分をへりくだる「謙譲語」を使う場面で「尊敬語」を使ったり
という混同が起きています。

次回から
尊敬語と謙譲語の混同の例を挙げながら
使い分けのポイントを押さえていきましょう。

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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(5)
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                        「お得意様各位」

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げてきました。

敬語に関連して
敬称について読者の方からいただいた質問をご紹介します。

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私の勤務先で毎朝顧客向けに送信する通知文があるのですが、
宛先が「お得意様各位」となっているのが気になりました。

普通は「得意先」と使い、「お得意」とは使わないので正しくは
「お得意先様各位」ではないかと思いました。

しかしさらに考えるうち、
「お得意先」は十分先方を敬う表現なので
この場合、二重敬称を避ける意味で
「お得意先各位」が適切なのかとも。

または「お」を付ける場合は「お得意先各位」、
「お」を付けない場合は「得意先様各位」が正しいのか?

得意先を他のことばに置きかえて、

取引先様各位
お取引先各位
お取引先様各位
お客様各位・・・

などと書き並べてみましたが、
どれも正しいような正しくないような
しっくりこない状態に陥ってしまいました。

貴メールマガジンのバックナンバーも検索してみましたが
この件は取り上げられたことがないのか見つかりませんでした。

お忙しいところ誠に恐縮ですがご教示いただければ幸いです。
(大阪の読者 T.Nさん)

————————————————————

「各位」とは、
多くの人を対象にして、その一人一人に敬意を表す語。

「各位」という語そのものに
「皆様」「皆様方」という意味があります。

したがって
 「お得意様各位」の「様」は不要です。

ただ、
「お得意各位」という敬称もしっくりきません。
「お得意先各位」「お取引先各位」も同様です。

「お得意様」「お得意先」「お取引先」は、
社内でお客様の中でも特別な存在の顧客を
指す呼び名と捉えると

その顧客に宛てる文書では
「お客様」
とする方が自然と考えます。

この場合
「お客様」
あるいは
「各位」
という宛名で差し支えないと考えますが
いかがでしょうか。

<追記>

上記以外の書き方として

 お得意先の皆様方

 お取引先の皆様方

も追記します。

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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(4)
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                      「参加していただきます

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加していただきます
————————————————————

上記の一文は
ある店舗で開催するイベントに
その店舗の社員さんが間違えて申し込んでいたのを
訂正する旨を伝えるものです。

この一文で気になるのが、文末の
「参加していただきます」。

書き手は
「うちの山田はイベントのサポートスタッフとして
参加させますから」
と伝えたかったのでしょうが

結果的に
自社の社員に対して敬語を使った文に
なっています。

この場合は
「参加します」
として差し支えありません。

ところが、この文の書き手は
「参加してもらいます」
を敬語に変換する際

「参加させていただきます」
とするところを
「参加していただきます」
と取り違えてしまったのでしょう。

冒頭の例文は次のように書き換えることができます。

————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加します
(ので、よろしくお願いいたします)。
————————————————————

あるいは、「する」の謙譲語「いたす」を使い
————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加いたします
————————————————————

「参加させていただきます」よりも
「参加いたします」の方がすっきりします。

 
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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気になる敬語(3)
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「レンタルいただけます」

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

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和室利用の場合、インストラクターが用意したヨガマットを
レンタルいただけますので、ご希望の方は事前にお知らせください。
————————————————————–

この一文で気になる敬語の使い方が、2行目の
「レンタルいただけますので」
です。

書き手が伝えたいのは
「ヨガマットを使ってください」
ということ。

「お貸しします」
あるいは
「お借りいただけます」
とすればよいところを
「レンタル」という言葉を使ったがために

誰の誰に対する敬語なのか
結果的に、分かりにくくなっています。

「レンタル」という言葉を
「貸す」と捉えるか、「借る」と捉えるかで
敬語の使い方も変わります。

上記の一文では
「レンタル」の後に
尊敬語「~いただけます」を使っていることから

書き手は
「お借りいただけます」
という意味で書いたのでしょう。

少し整理してみましょう。

相手を立てる「尊敬語」を使うのであれば

レンタルいただけますので ⇒ お借りいただけますので
お使いいただけますので
ご利用いただけますので

※この場合の主語は「あなた」=ヨガ教室の生徒

自分をへりくだって相手を立てる「謙譲語」を使うのであれば

レンタルしますので ⇒ お貸しいたしますので

※この場合の主語は「自分」=ヨガ教室のインストラクター

このように書き方が分かれます。
「レンタル」を使わず、次のように書き換える方が伝わりやすいと思います。

————————————————————–
和室利用の場合、インストラクターが用意したヨガマットを
お使いいただけますので、ご希望の方は事前にお知らせください。
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                         「先輩方の皆さん」

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

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先輩方の皆さんが元気にあいさつをしていらっしゃいました。
——————————————————

この一文で気になる敬語の使い方が
「先輩方の皆さん」
とう言い回しです

「先輩たち」を敬意をもって表現する場合は
「先輩方」。

「方」は「がた」と読み
人を表わす名詞や代名詞に接尾語として付いて、
複数の人々をいうときに使います。

「皆さん」を付けるのであれば
「先輩の皆さん」
ですが、社内の先輩に使う言い回しとしては
少々よそよそしい感じがします。

「方」と「皆さん」の両方を使うのであれば
「先輩方の皆さん」ではなく
「先輩の皆さん方」とするのが適切です。

したがって、この場合は

————————————————
先輩方が元気にあいさつをしていらっしゃいました。
————————————————
あるいは
——————————————————–
先輩の皆さん方が元気にあいさつをしていらっしゃいました。
——————————————————–
とします。

社外の相手に対しては
「皆さん」あるいは「皆様」を使い
「会員の皆様」
「本日、お集まりの皆様方」
とします。

複数の人を敬意を込めて指すときに使うのが

例)和服のご婦人
お世話になった先生

対して、
自称の代名詞に「ども」を付けると
謙譲の意を表します。

例)わたくしどもの会社は広島に本社がございます。
手前どもでは取り扱っておりません。

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