今週は、敬語の基本的な考え方、使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 敬語のあれこれ(3)>
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                      尊敬語と謙譲語の混同

今週は、敬語の基本的な考え方、使い方について
とりあげています。

●尊敬語と謙譲語の混同

敬語の間違いで多くみられるのが
敬語の混同です。

1)お客様は昨日、参られました

2)お見舞いには午後から伺われた方がいいです。

よくあるのが上記のように
尊敬語のつもりで謙譲語を使っているケース。

上の文例はそれぞれ
1)の「参る」は「来る」の謙譲語。
2)の「伺う」は「行く」の謙譲語です。

今一度
尊敬語と謙譲語の違いをおさらいしてみましょう。

尊敬語:相手や相手の行動、状況への敬意を表す言葉
相手の位置を自分より高めた言い回し
主語は相手

謙譲語:自分がへりくだることで、相手への敬意を示す日本語独特の表現
自分を低めることで、相手を高める(=敬う)言い回し
主語は自分

冒頭に挙げた2つの文とも
主語は自分以外の人なので
その人に敬意を示すには
謙譲語ではなく尊敬語を使う必要があります。

1)お客様は昨日、いらっしゃいました

「いらっしゃいました」に代わり「おいでになりました」
「お見えになりました」でもよい。

2)お見舞いには午後からいらっしゃる方がいいです。

ちなみに
謙譲語を使うのなら
自分を主語にして、次のような文になります。

1)(私は)お客様のところへ昨日、参りました

2)(私は)午後からお見舞いに伺います

敬語を使うときは
その行為・動作の「主語は誰か」を確認してから
尊敬語か、謙譲語かを使い分けるようにしましょう。

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今週は、敬語の基本的な考え方、使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 敬語のあれこれ(2)
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敬意を表すのは物ではなく人

今週は、敬語の基本的な考え方、使い方について
とりあげます。

敬語は敬意を表す“人”に使う

例えば
「部長のお宅には犬がいらっしゃいますか
という一文。

上司(部長)に対する敬意が
部長本人ではなく、部長が飼っている(であろう)犬
に使われています。

このように、人以外に敬語を使うのは誤りです。
この場合は

「部長のお宅では犬を飼っていらっしゃいますか

とすれば、「飼う」という人の行為を敬う表現となり
敬語として適切です。

話し言葉で

「花瓶に水を入れてあげてください」

「制服には黒のパンプスを合わせてあげましょう

「美容液を肌によくなじませてあげていますか

のように
人ではなく物に丁寧語の「~あげる」が使われている
ケースを耳にします。

これらも敬語の使い方としてNG。
下記のように、言い替えて
差し支えありません。

「花瓶に水を入れてください

「制服には黒のパンプスを合わせましょう」

「美容液を肌によくなじませていますか

敬語は敬意を表す“人”に使うものであり
物には使わないことを覚えておきましょう。

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今週は、敬語の基本的な考え方、使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 敬語のあれこれ
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                     「敬語は成人後に身につく」

9月6日日曜日の日経新聞の文化面に
言語学者 井上史雄氏による「現代ことば考」
というコーナーがあり、読んではっとしました。

「敬語は成人後に身につく」

国立国語研究所が半世紀以上前から続けている
3回の敬語調査の比較分析では
同じ人を追跡調査した結果

第1回の調査時の10代のときより
第3回調査では、年齢を重ねてからの方が
「ていただく」を多く使うようになっていた
という結果が出たとのこと。

敬語は社会に出てから習得する。
成人後にOJT、つまり現場で、熟練労働として覚えるのだ。
冠婚葬祭のしきたりなども、人生経験を重ねて身に付く。
このような現象には『成人後採用』が普通なのだ。

(中略)

人生は長い。敬語は人生後期にも身に付く。
これが分かれば、若者のことばにいらつかないで済む

とあり、まさにその通りだと思いました。

自分の経験と照らし合わせてみても
20代の新人時代より、30年経った今の方が
明らかに言葉に気を遣うようになり
敬語の使い方もわきまえるようになりました。

社会経験が少ない若い時期は、
敬語を使う場も使い方も分からないからこそ
失敗もし、恥もかいて
脳に染みこませていくものなのだと実感します。

自分が相応の年齢になり
若い人たちを指導する立場になったとき
部下や後輩、わが子が
敬語を知らない、使えないことを嘆くのではなく

機会を与え、諦めず
繰り返し教えていくことが
われわれ上の世代の役目なのかもしれません。

そう気づかせてくれる
日経の記事でした。

今週は、敬語の基本的な考え方、使い方について
とりあげていこうと思います。

 

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今回は、謙譲語の使い方についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(5)
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                       「(人を)連れて行く」

今週は、敬語を使うときに起こりやすい
混乱・混同について
事例を挙げて見てみましょう。

客先の担当者を「本社に連れて行く」と伝える場合
次のどちらが適切でしょうか。

A)武田様を本社にお連れしてまいります

B)武田様を本社にご案内いたします

「行く」の謙譲語は「まいる」。
本社に行くのが「自分」であれば
「本社にまいります」
とすればよいのですが

自分の役割は
武田さんを本社へ連れて行くこと。

元の文が「連れて行く」なので
A)のように
「連れて」と「行く」を別々に敬語に変換して
「お連れして+まいります」
とするのは不自然です。

この場合は
「武田様を本社にお連れいたします
とするか

B)のように
「案内する」の謙譲語である
ご案内いたします
とするのが適切です。

「お連れいたします」も
「ご案内いたします」も
自分の動作ですが

その行為が相手(この文例では武田さん)に及ぶ場合は
「お」「ご」を付けます。

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今週は、尊敬語と謙譲語の使い分けについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 敬語レッスン(4)
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「カタログを見てください」

敬語を使うときに起こりやすい
尊敬語と謙譲語の混同について
事例を挙げて見ていきましょう。

客先に「カタログを見てください」と伝える場合
次のどちらが適切でしょうか。

A)新しいカタログができましたので、拝見なさってください

B)新しいカタログができましたので、ご覧になってください

「拝見する」は、「見る」の謙譲語。
自分が客先の新カタログを見るようなときに使います。

例)御社の新しいカタログを拝見しました

しかし、この場合は
カタログを見るのは「相手(客先)」。

「見る」の尊敬語「ご覧になる」を使った
B)が適切です。

A)の「拝見なさる」を分解すると

「見る」の謙譲語+「する」の尊敬語
↓    ↓
「拝見」+「なさる」

となっていて、謙譲語と尊敬語がミックスしています。

それらしい敬語のようで、
結果的にちぐはぐな言い回しにならないように
気を付けましょう。

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今週は、尊敬語と謙譲語の使い分けについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 敬語レッスン(3)
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「資料をもらってください」

敬語を使うときに起こりやすい
尊敬語と謙譲語の混同について
事例を挙げて見ていきましょう。

講習の参加者に「資料をもらってください」と伝える場合
次のどちらが適切でしょうか。

A)資料をいただいてください。

B)資料をお受け取りください。

「もらう」の謙譲語は「いただく」ですが
この場合、資料をもらってほしいのは
講習の参加者。

「いただく」は、自分が資料をもらうときに使う謙譲語です。

例)資料を一式いただきました。
資料をいただいて帰ります。

「もらう」の尊敬語は「おもらいになる」「もらわれる」ですが
ここでは「受け取る」を使い
「お受け取りください」
とする方が文として収まりが良いです。

したがって

B)資料をお受け取りください

が適切です。

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