今週は、NGな敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法  < 敬語レッスン
◆─────────────────────────────────◆
 「おっしゃられた」

———————————————-
先ほど、部長がおっしゃられた資料がこちらです。
———————————————-

上記の文の問題点は
「おっしゃられた」
です。

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」ですが
上記の文では、さらに尊敬の助動詞「~れる」が付いて
「おっしゃられる」という二重の敬語になっています。

正しくは
——————————————–
先ほど、部長がおっしゃった資料がこちらです。
——————————————–

同様に
「お客様がおっしゃられましたように」

「お客様がおっしゃっいましたように」
「お客様がおっしゃったように」
と、尊敬の助動詞「~れる」を付ける必要はありません。

元の文は「お客様が言った」ですが
尊敬語と謙譲語を取り間違えて
「お客様が申されました」
という誤りも見かけます。

「申す」は「言う」の謙譲語で
謙譲語の主語は「自分」です。

なぜなら、謙譲語は自分をへりくだることで
相手を高める表現だからです。

この場合、「言う」のは自分ではなく
「相手=お客様」ですから
使うべき敬語は

(主語が自分になる)謙譲語「申す」ではなく
(主語が相手である)尊敬語「おっしゃる」です。

謙譲語と尊敬語を混同しないように
注意しましょう。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 ‎の メ ー ル 作 法           < 敬語レッスン(5)
◆─────────────────────────────────◆
                          「ご相談にのる」

今週は、気になる敬語表現について取り上げてきました。

「どうすれば目標を達成できるか、ご相談にのっていただけませんか」

上記の一文で、気になるのが
「ご相談にのっていただけませんか」。

この場合の「相談」は
自分から相手に向けたものです。

自分から「相談する」行為に
尊敬の「ご」を使っていることになります。

例えば、客先の担当者から自分に相談があった
という場合なら
「A社の佐藤課長からのご相談で」
という使い方をしますが

上記の一文は
あくまで、自分から相手に相談を持ちかけているので
「ご相談」の「ご」は必要ありません。

どうすれば目標を達成できるか、相談にのっていただけませんか」

とするのが適切です。

そのほか、メールの件名でも
「ご相談」「ご質問」
とだけ書かれたものがありますが

この場合も「ご」を付けるより
「納期について相談がございます」
「○○について質問」
という書き方で差し支えありません。

 

検索して、このブログへたどり着いたあなたへ

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法              < 敬語レッスン(4)
◆─────────────────────────────────◆
                      「なさっていらっしゃる」

今週は、気になる敬語表現について取り上げています。

「剣道をなさっていらっしゃるのですか?」

上記の一文で、気になるのが
「なさっていらっしゃる」
という言い回しです。

相手に尋ねたいのは
「剣道をしていますか?」
ということです。

「剣道をしている」の「している」は
動詞「する」に付く、状態を表す補助動詞。

補助動詞「~ている」の尊敬語は
「~いらっしゃる」です。

ですから、
「剣道をしている」の尊敬語は
「剣道をしていらっしゃる」となり

その疑問形は
「剣道をしていらっしゃいますか?」
あるいは
「剣道をしていらっしゃるのですか?」
です。

または
元の文を「剣道をする」と捉えれば
動詞「する」の尊敬語は、「なさる」なので
「剣道をなさる」。

その疑問形は
「剣道をなさいますか?」。

この場合、剣道を現在、しているかどうかを尋ねる文なので
「剣道をなさっていますか?」。
という書き方もできます。

したがって、
「剣道をなさっていらっしゃるのですか?」
は「なさる」か「いらしゃる」のどちらかを使えばよく
このままでは過剰な敬語となってしまいます。

・剣道をしていらっしゃいますか

・剣道をしていらっしゃるのですか

・剣道をなさっていますか

このいずれかを使うのが適切と考えます。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】


記事全文を読む
今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法  < 敬語レッスン(3)
◆─────────────────────────────────◆
「設立申し上げました」

今週は、気になる敬語表現について取り上げています。

「本年7月に一般社団法人を設立申し上げました事をお知らせ申し上げます

上記の一文は、過剰に敬語が使われている例です。
「申し上げる」が二度も使われていますね。

「申し上げる」は
「言う」の謙譲語として用いられるほかに

動詞の連用形や動作性のある名詞の下に付いて
動作の対象への敬意を表すときにも
使われます。

上記の例がまさにそうで
「設立」という名詞
「知らせる」という動詞の後に付いて
敬意を示す表現になっています。

ただ、このように
同じ表現を重ねて使うのはくどいので、
スッキリ書き換えてみましょう。

・本年7月に一般社団法人を設立したことをお知らせいたします

ここでは文の流れから
「申し上げます」を「いたします」
に書き換えました。

「設立した」は「設立しました」としてもよいでしょう。

・本年7月に一般社団法人を設立いたしました

と、もっと短くしても文意は伝わります。

相手に失礼のない表現を使うことは大切ですが
敬語をたくさん使えば、敬意をが伝わるわけではありません。

必要最低限の敬語を効果的に使うようにしたいですね。

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法              < 敬語レッスン(2)
◆─────────────────────────────────◆
                      「なさっておられました」

今週は、気になる敬語表現について取り上げています。

「先代は、当店をよくご利用なさっておられました

上記の一文で気になるのは、
「ご利用なさっておられました」
という言い回しです。

もとの言葉は
「利用する」なので
それを尊敬語で表すと
「ご利用になる」
「利用される」
です。

上記の文例の場合
「利用していた」
と過去形になるため

「ご利用になっていました」
「利用されていました」
とすればよいのですが

「~している」を
「して」と「いる」に分けて

「して」→「なさって」
「いる」→「おられる」
それぞれ尊敬語に変換し
「~なさっておられる」と
しているため、まどろっこしい表現になっています。

したがって、次のようにするとスッキリします。

・先代は、当店をよくご利用になっていました

・先代は、当店をよく利用されていました

過去形の文章を敬語で表現するとき
上記のように
「なさっておられました」
と余分な敬語を付け加えてしまいがちです。

元の意味と照らし合わせて
最小限の敬語を効果的に使いたいですね。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細
◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

『さらりと返せる、大人のメール表現334』

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む
今週は、気になる敬語表現について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法               < 敬語レッスン
◆─────────────────────────────────◆
お願い申しあげます

「何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます

上記は、一見、問題ないように思える文末の一文です。

「お願い申しあげます」は定番の文末表現ですが
上記の一文では
「何を」お願いしたいのかが不明です。

前に「何卒ご理解いただきたく」とありますが
これは、後に続く「お願い申しあげます」とはつながりません。

次のように書きかえてみましょう。

・何卒ご理解をお願い申しあげます

「理解」を「お願い」するという一文にすると
スッキリ短くなります。あるいは、少々長くなりますが

・何卒ご理解いただきますようお願い申しあげます。

という書き方もあります。

・何卒ご理解いただき、ご協力をお願い申しあげます

上記は、理解してもらったうえで、「協力」を「お願い」する
という文章に改めています。

「お願い申しあげます」「お願いいたします」は
文末に使うと、収まりの良い定番フレーズですが
それだけで終わらせず

「何を」お願いすいるのかを明らかにすると
具体的に「伝わる」文章になります。

今週は、「これでいいの?」」と思われる
気になる敬語表現を取り上げていこうと思います。

▼関連する記事


ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

あと1席で定員です~!!

☆————————————————–☆
21回 【sigobi トーク・カフェ】
————————————–
「キッシュ グラン・ココ」オーナー
竹 中 真 弓 さん
☆————————————————–☆

記事全文を読む