今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 間違いやすい言葉
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「かたよる」

「かたよる」には「片寄る」「偏る」の2通りの表記があります。

「片寄る」は、ずれて一方に寄ること。

例)積み荷の片寄りをを防ぐ対策
台風の進路が東に片寄る。

「偏る」は、中立的でなくなるとか、公正さを欠くことを意味します。

例)支店により売れ行きが偏る原因
栄養の摂取に偏りが見られる。

「偏る」の送り仮名は「偏・る」で、「偏・よる」とするのは間違いです。

物が片側に寄ることを指すのが「片寄る」で、ある基準からはずれて、一方に
よることを「偏る」という違いがあります。

区別の仕方としては、「片寄る」は目に見える形で分かることが多いですが、
「偏る」は思想や考えなど、目に見えないものを指すことが多いといえるでしょ
う。

今週は、このように「どちらだっけ?」と使い方に迷いやすい言葉について
取り上げていきます。

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今週は、読者の方からの質問に答えます。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法                           < 読者からの質問
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                                                                          「~いたします」の表記と使い方

<読者からの質問>—————————————————-

1)「~いたします」は漢字と平仮名とで使い分けがあるのでしょうか。
(例:ご連絡致しました。ご連絡いたしました。)

2)目上の方に「~いたします」ではなく「~します」と申し上げるのは失礼な
のでしょうか。
(例:よろしくお願い致します。よろしくお願いします。)
(読者 Y.Nさん)
———————————————————————-

1)の回答
私の場合ですが、「する」の謙譲語「いたす」として使う場合は平仮名表記に
しています。

共同通信社「記者ハンドブック」では、「致し方ない」「不徳の致すところ」
などの慣用句には「致す」を用いています。

漢字表記でも差し支えないのかもしれませんが、日常的に「~いたします」
「~いたしました」をよく使うため、字面が和らいで見える平仮名表記を使っ
ています。使用頻度の高い「ください」も同様に平仮名表記にしています。

2)の回答
「~いたします」とする方が「~します」よりも丁寧というだけで、「~しま
す」としても失礼ではないと思います。

例えば、メールでよくやり取りする直属の上司へは「~します」、重要な客先
の管理職や社内でもめったにやり取りすることのない役員に対してメールを送
るような場合は「~いたします」を使うという感じでしょうか。

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今週は、表記の違いについて取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法   < 漢字か、平仮名か(3)
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                            敬称の表記

「記者ハンドブック」では敬称の表記は漢字表記の「様」とされています。

ほかにも「神様」「仏様」のように漢字で書く習慣が強い言葉も新聞表記では
「様」で統一されています。

「お世話さま」「お互いさま」「お疲れさま」「ご苦労さま」のように接尾語
として使う場合も、表記は「さま」です。整理すると……

▼「様」と表記する言葉
・敬称として使う場合    … 佐藤様
・漢字で書く習慣が強い言葉 … 神様 仏様 王様 観音様 殿様 

▼「さま」と表記する言葉
・接尾語として使う場合 … お世話さま お互いさま お疲れさま 
              ご苦労さま ありさま 続けざま

ちなみに皇族に対する敬称は新聞表記では「皇后さま」「皇太子さま」と平仮
名書きを用います。「記者ハンドブック」では「様」は敬称の表記としていま
すが、新聞記事で使う敬称は原則「氏、さん、君、ちゃん」としています。

メールの宛名で使う敬称は「様」「さま」どちらを使うのがよいか、と尋ねら
れることがあるのですが、新聞表記に則ると、漢字表記の「様」ということに
なります。

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今週は、表記の違いについて取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 漢字か、平仮名か(3)
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                         繰り返す言葉の表記

「近々」「点々」のように、同じ漢字が二つ重なる熟語は、新聞表記では繰
り返し符号「々」を使ってよいとされています。
(例)近々 点々 人々 大々的 三々五々 戦々恐々

繰り返し符号を使う言葉としてはほかに、次のような言葉もあります。
(例)先々週 前々回 先々代 翌々週

ただ、「先々週の打ち合わせ」とするより「5月2日の打ち合わせ」、
「前々回の定例会」とするより「第3回の定例会」と、
具体的な日にちや回数を書く方が誤解や混乱を避けられます。

繰り返し符号を使う言葉の中でも「色々」「各々」「様々」は、
新聞表記では「いろいろ」「おのおの」「さまざま」と平仮名書きに統一されています。
比較的、文書で使うことの多い言葉だからかもしれません。

また、新聞表記では同じ単語や熟語を重ねた「畳語」の2語目が濁る場合は、
その部分を平仮名で書いてもよいとしています。

(例)返す返す・返すがえす 
   重ね重ね・重ねがさね 
   好き好き・好きずき
   離れ離れ・離ればなれ

2語目を平仮名で表記する方が濁って読むことが分かりやすい
というのはあります。

上記の表記の違いは「記者ハンドブック」に基づくものです。
上記に挙げたことが絶対的なルールというわけではありません。
ただ、表記する際に迷ったら、こうした新聞の統一表記は一つの基準として
参考になるので、お勧めする次第です。

▼記者ハンドブック 第14版: 新聞用字用語集

 
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今週は、表記の違いについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 漢字か、平仮名か(2)>
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副詞の表記

動詞や形容詞を修飾する副詞も、文章でよく用います。
副詞は平仮名で書くもの、漢字・平仮名どちらでもよいもの、漢字で書く
ものの3種があります。

例えば
「通常より更に割引されます」の「更に」
「是非、ご検討ください」の「是非」
「先ずはお礼まで」の「先ず」

上記に挙げた副詞はパソコンの変換候補で漢字表記でも挙がってきますが、
新聞表記では平仮名表記で統一されています。

更に→さらに
是非→ぜひ
先ず→まず

一方、漢字で表記が統一されている副詞は
「全て確認済みです」の「全て」
「特に注意が必要です」の「特に」
などがあります。

同じ副詞でも、漢字表記でも平仮名表記でもどちらでもよいとされるものも
あります。

既に・すでに
全く・まったく

副詞も文章で使う頻度が高いので、漢字表記に統一されているもの以外は平
仮名表記を意識して使うと文面が読みやすくなります。

「全て」と「全く」は同じ「全」の字を使い混同しやすいので、
「全て」「まったく」と表記を分けるほうがよいかもしれません。

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                   「いたします」か「致します」か

読者から、次の質問がありました。

<読者からの質問>—————————————————-

「いたしました」は漢字と平仮名とで使い分けがあるのでしょうか。
(読者 Y.Nさん)
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私の場合の表記の基準は、「する」の謙譲語「いたす」として使う場合は平仮
名表記にしています。

共同通信社「記者ハンドブック」では、「致し方ない」「不徳の致すところ」
などの慣用句には「致す」を用いています。

漢字表記にしても差し支えないのかもしれませんが、「~いたします」「~い
たしました」は日常的によく使うため、漢字表記にするより平仮名表記に開く
ほうが字面が和らいで見え、特にメールの文面では読みやすいと思うからです。

同じ理由で「~ください」も平仮名表記にしています。

「下さい」と「~ください」の意味の違いについては、バックナンバーで取り
上げているので、参考にしてください。

▼「下さい」と「ください」< 漢字か、かなか?(3)>VOL.1838

今週はこのように、意識して平仮名で書くほうが好ましい言葉について取り上
げます。

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