今週は、感じのよいビジネスメールへの書き換え指南です。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 書き換える技術
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                          ご遠慮ください

読者のかたから次のような質問を頂きました。
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「ご遠慮ください」
は正しい敬語なのでしょうか?

以前、会社の先輩に、
遠慮は自分がするもので、相手に強要するものではないから、
お願いごとに「ご遠慮」は使わない、と言われたことがあります。

それからは、その言葉を使用せず、
「携帯電話のご利用はお控えください」や、
「講演中のタバコはおやめください」
というような言い方をしています。
読者 I.M 様
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「ご遠慮ください」が敬語として正しいかどうかは、諸説あるようです。
I.Mさんが書かれているように、自分からのお願いする場合には使わない
という説、慣用表現として定着しているので使ってよいとする説、
いろいろです。

ここでは敬語としての正誤ではなく、どのように言い換えると適切か考え
たいと思います。

「ご遠慮ください」に代わる言い方・書き方としては、I.Mさんがすでに
実践されている

「~はお控えください」
「~はおやめください」

という表現がしっくりきます。「ご遠慮ください」という表現に抵抗が
ある場合は、上記の二つのフレーズに置き換えてみるうといいですね。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(5)
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「お申し出ください」の言い換え

<読者からの質問>————————————————

「お申し出ください」
という言葉は、正しい敬語なのでしょうか?

仕事柄、セミナーの司会をすることがあるのですが、
一度、「お近くのスタッフまでお申し出ください」
と言ってしまったことがあります。

「申し出る」は自分に対して使用するので、
「お」をつけてもおかしいと思い、
一瞬にして恥ずかしい気持ちになりました。

(中略)

こういう場合は、どのように言い換えればいいのでしょうか。
「お申しつけください」
でもよいと思うのですが、和やかな場面では
少しかた苦しい印象を持ってしまいます。

読者 I.M 様
——————————————————————

「申し出る」の解釈には諸説あるようですね。
ここでは「申し出る」の解釈ではなく、どのように言い換えると適切かを
提案したいと思います。

I.Mさんがセミナー司会者として会場のお客様に呼びかける場合、
I.Mさんが“立てる”相手はお客様。お客様に対して尊敬語で呼びかける
のが適切と思われます。例えば…

「お近くのスタッフにお尋ねください」
「お近くのスタッフまでお知らせください」

という言い方です。
「お近くのスタッフまでお申しつけください」では硬いと感じられる場で
は上記のような表現がしっくり来るように思います。

私は客先に対してのメールでは「お申しつけください」を使うことが多い
です。書き言葉としては収まりがよく、丁寧できちんとした印象があるか
らです。

懇意な相手には「お尋ねください」「お知らせください」を使うことが多
いですね。

その場面や相手との距離感を考え、使い分けてみるといいのではないでしょ
うか。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(4)>
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「いただきます」の表記

<読者からの質問>————————————————

「~させていただきます」
という言葉ですが
「戴きます」
「頂きます」
と、どっちを使うべきか迷うときがあります。
どうかご指導頂ければ(戴ければ)幸いです。
読者 E.S 様
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E.Sさんの質問に対しては、表記の仕方に焦点を絞ってお答えしますね。

共同通信社『記者ハンドブック』によると「~していただく」の「いただ
く」は補助動詞となり、表記としては平仮名書きとなっています。

「~させていただく」の場合も同様に補助動詞となるので平仮名書きでよ
いと思われます。

参考までに、その他の「いただく」について触れてみましょう。
『記者ハンドブック』では下記のように表記が統一されています。

同じ「いただく」でも「もらう、のせる」を意味する場合は「頂く」。
例)賞状を頂く  雪を頂く

「悪い、よくない」を意味する「いただけない」は平仮名。
例)そういう態度はいただけないなぁ

ちなみに、ご飯を食べるときの「いただきます」も平仮名です。

「戴く」は『記者ハンドブック』では新聞漢字表にない文字とされ、新聞
上では「頂く」か「いただく」と表記されるようです。辞書では「常用漢
字表」にない表記とされています。

かといって「戴く」を使うのが間違っているというわけではなく、文章を
書く際に「頂く」と混用しなければ、使用する分には問題ないと考えます。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(3)
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目上の人への携帯メール

<読者からの質問>————————————————

メール作法でいつも、どう書こうか迷うことがあります。
それは、目上の人へのお礼メールの時、
特に相手が携帯の場合、レスの手間を取らせたくないので
レスはお気遣いなく、と伝えたいのですが、
どう表現したらよいでしょうか。
読者 M.K 様
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友人や懇意な相手なら「レス不要です」と返信するところですが
相手が目上のかたとなると、ちょっと考えてしまいますよね。

伝えたい気持ちとしては
「ご返信のお心遣いは不要です」
ということだと思うのですが、携帯メールであることを考慮して

「ご返信はお気遣いなく」

と短くまとめてもよいのではないでしょうか。

あるいは、少し長いですが
「問題ないようでしたら、ご返信は不要です」
という表現はどうでしょう。

読者のかたで「もっといい表現があるよ」というかたがおられましたら
ぜひ、教えてください!
shigobi@excite.co.jp

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 読者からの質問(2)>
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とんでもございません

<読者からの質問>————————————————

電話でのやりとりで、よく使ってしまう言葉で、
「とんでもございません」
があります。

しかしながら、この言葉、正しく使うのであれば
「とんでもないことでございます」となると
あるラジオ番組を通じて知ることとなりました。

自分なりに調べた結果、近似する言葉で
「めっそうにない」があるようですが、
どうも言い慣れなせいか、使いづらいです。

「とんでもございません」にかわる言葉で、何かすっきり
するものがあれば、大変恐縮ですが教えていただけませんでしょうか?

読者 N.U 様
——————————————————————

N.U さんがおっしゃるとおり、「とんでもございません」はもともと
「とんでもないことで(ございま)す」が正式な言い方とされます。

ですが、私もつい「とんでもございません」「とんでもありません」と
言ってしまいます。

相手に対して恐縮する気持ちを表す言葉としては
「おそれいります」
が代わりになるのではないでしょうか。
「めっそうもございません」よりは使いやすいように思います。

やりとりの内容にもよりますが、少し砕けた調子で
「お互い様ですから」「大丈夫ですよ」という表現もいいかもしれません。

どれが正解とは言い切れませんが、私ならこのように言い換えるという
表現を挙げてみました。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法              < 読者からの質問 >
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                        よろしくお願いします

<読者からの質問>————————————————

「・・・よろしくお願いします」
という言葉ですが、
どこへ行っても、何を見ても、決まり切っているこの言葉。
どうも月並みすぎて抵抗を感じてしまいます。
そう思いながらも私も結構使い逃げています。

何かこれに代わるようなセンス・アップした言葉が
無いものかと常々思っています。

神垣さんはどう思いますか?
御指南を・・・。
読者 仙人様
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ご質問にあるとおり「よろしくお願いします」は定番のフレーズ。
収まりがいいので、使う頻度の高い言葉です。

「上記の件についてご確認をよろしくお願いいたします。
それではよろしくお願いいたします」

このように、うっかり重複した使い方をしてしまいがちです。

私も「よろしくお願いします」で逃げ切ることはあるのですが
仕事のメールに関しては注意を払い、重複しないよう工夫しています。

一例を挙げれば、「よろしく」の部分に
その仕事ややり取りに関連する言葉をあてはめる
という方法です。例えば

○○の件について、ご確認をお願いいたします。

早急にご対応をお願いいたします。

ぜひ、ご協力をお願いいたします。

といった具合です。
「よろしくお願いします」の「よろしく」に代わる具体的な言葉を入れて
みるだけで、文章の印象が変わるのではないでしょうか。

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