今週は、気をつけたい敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(2)
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                       「享受させていただく

今週は、気になる敬語の使い方について取り上げています。

「円安の恩恵を享受させていただいています」

気になる敬語シリーズでおなじみの
「させていただく」。

上記のような使い方だと
一見、問題はないのでは?
と思ってしまいますが……。

「享受」の意味を考えてみましょう。

「享受」とは、
受け入れて自分のものとすること。受け入れて、味わい楽しむこと。

人から与えられたり、勧められたりするのではなく
自らの意思で受け入れることです。

対して、
「~させていただく」は
相手に許可を願い出るようなときに使う敬語。

したがって
「享受させていただく」
という表現はちぐはぐな意味となるため
「~させていただく」は不要。

「享受」の言葉の意味からも
冒頭の文例は

「円安の恩恵を享受しています

とするのが適切です。

どんな表現にも「~させていただく」を使えば
敬語らしくなるのではなく
言葉の意味と照らし合わせた使い方をしましょう。

 
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今週は、気をつけたい敬語の使い方についてです。
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   仕 事 ‎の メ ー ル 作 法            < 気になる敬語(2)
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                       「お召し上がりになる

今週は、気になる敬語の使い方について取り上げています。

相手に何を「食べる」か尋ねる場合

1)何をお召し上がりになりますか
2)何をお召し上がりになられますか
3)何をお召し上がりになられますでしょうか?」

上記の3つの表現のうち、敬語として適切なのは
何番だと思いますか?

「食べる」の尊敬語は「召し上がる」。
「食べますか?」と目上の相手に尋ねる場合
「召し上がりますか?」
とします。

しかし、これだけでは素っ気ない、
もっと丁寧に表現したい! という場合は
1)の「お召し上がりになりますか?
を使います。

「お召し上がりになる」は
尊敬語「召し上がる」+尊敬語「お~になる」
の二重敬語ですが、慣習として定着しているものとして
例外的に使われています。

しかし、
2)のように「お召し上がりになる」+尊敬語「~れる」
は敬語を使いすぎています。

3)の「お召し上がりになる」+尊敬語「~れる」+「でしょうか?」
は敬語が過剰なうえに「でしょうか?」が付いて
表現がくどくなっています。

「習慣として定着した二重敬語」には
お召し上がりになる」のほかに

(尊敬語)「お見えになる
(謙譲語)「お伺いする」「お伺いいたす」「お伺い申し上げる

があります。

 
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今週は、うっかり誤って使いやすい表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい表現(5)
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                         「違和感を感じる」

すでに気づいている人も多いと思いますが
うっかり使いがちな「重言」を改めてご紹介します。

違和感を感じる
後で後悔する
被害を被る
犯罪を犯す
食事を食べる
返事を返す
お金を入金(出金)する

こうして文字にすると
「重なってるな」と改めて気がつきますね。

上記の表現は、次のように書き換えます。

違和感を覚える
後悔する
被害に遭う
罪を犯す
食事をとる
返事をする返信する
入金(出金)する・お金を入れる(出す)

「違和感を感じる」以外は
同じ漢字を使っていても読みが異なるため
声に出して言うと
「重言」であることに気づかず使ってしまうことがあります。

メールや文章に書くときに
「あれ?」と感じたら、意味が重ならないように
表現を変えてみましょう。

目で見て気づいたら、会話で使うときも
注意するようになります。

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今年最初のトークカフェは・・・

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第14回 【しごび トーク・カフェ】
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ヘア&エステ かみゅ代表  川上 ひとみさん
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頭皮が弱い方、毛先が傷んでいる方でも安心して使える
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「ヘア&エステ かみゅ」。

代表の川上ひとみさん自身も
つややかヘア&ノーファンデの素肌美人です。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(4)
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冷たい印象を与えない表現

<読者からの質問>————————————————

普段、メールを作成する際には
簡潔にしようと心がけているのですが、
文面がどうも冷たい印象になりがちなのが気に掛かっています。

ビジネスにおいては、要件が伝わればそれで良いのかもしれませんが、
なにか一工夫できないかと悩んでおります。    (読者 M.Yさん)

——————————————————————

実はこうした質問は
他の読者、特に女性の方からよくいただきます。

ちょっとした表現の工夫で
女性らしく、やさしい印象の文面にできるので
メールの文面が和らぐ3つのポイントをご紹介しましょう。

●メールの文面が和らぐ 3つのポイント

1)「~してください」という表現を
お願いや問いかけの表現に変える

2)気持ちを伝える緩衝材になる表現を添える

3)文末に「ね」添える

1)「~してください」という表現を
お願いや問いかけの表現に変える

今週配信したVOL.2097 にも通じる内容なので
バックナンバーを参考にしてください。

2)気持ちを伝える緩衝材になる表現を添える

断るとき「参加できません」で終わらせず
「残念ですが」「心苦しいのですが」
といった気持ちを伝える緩衝材になる表現を
添えると文面が和らぎます。

ほかにも
「うれしく思っています」
「楽しかったです」
といった感情を伝える表現を添えると
気持ちが伝わります。

3)文末に「ね」添える

「先方へも連絡しておきますね」
「大変でしたね」
のように、文末に「ね」を添えると
相手に呼びかけるようなやさしい印象を与えます。

時と場合によりますが
文末に「ね」を使うのも一つの方法です。

ただし、使いすぎると
なれなれしい印象を与えて逆効果なので
ピンポイントで効果的に使いましょう。

メールの文面が「冷たい印象」を与える、
ということは、言い換えれば
「あたたかみのない」メールということ。

事務的に、用件を絞って簡潔に書けば書くほど
「あたたかみ」というのはなくなっていくものです。

仕事のやり取りに、それが求められているかというと
必ずしもそういうわけではなく
社内のやり取りなどは
「余計な気は使わなくていいから、用件だけ知らせて!」
というケースもあるでしょう。

メールのやりとりが一般化した昨今
仕事のやり取りでは、それほど気にすることはない
のかもしれません。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(2)
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依頼のメール

<読者からの質問>————————————————

依頼の文章を書くときに、
「○○していただき、」と「お願いします」を繰り返してしまいます。
特に目上の相手には「してください」は無作法な気がして使いにくく、
「良くない文でも無礼よりは良い」様に思い、
その傾向が強くなってしまいます。       (40代 女性読者)
——————————————————————

目上の相手への依頼の文章は、気を使いますよね。

「~してください」という表現は、不作法ではないのですが
場合によっては、強制、強要、命令しているように受け止められる
ことがあります。

したがって、質問にもあるように

「~していただけますか?」
と疑問形にして、相手の都合を尋ねる表現を使ったり

「~をお願いします(いたします)」
のように、「お願い」という言葉を使うと
和らいだ印象を与えます。

例)
× 早く確認してください
○ 至急、ご確認いただけますか
○ 本日11時までご確認をお願いいたします

「~してください」という表現では命令調になってしまうことが多いので
できるだけ、相手の都合を尋ねてから、依頼するとよいでしょう。

例)
打ち合わせをお願いしたいのですが
来週のご都合の良い日程をお知らせいただけますか

対応を急いでほしいときは
「早く提出してください」とストレートに伝えてしまいがちですが

「先週、お願いしていた資料ですが、作成状況はいかがでしょうか?」
とまずは状況確認を。

相手の返信を受けてから
「確認の時間が必要ですので、○月○日までに提出をお願いいたします
と具体的な期日を設けて、提出を促します。

依頼をするときのコツは
すぐにお願い事を切り出すより
一度、相手の都合を打診することです。

手順ややり方を説明したり、
複数の項目について対応を要するときは

「下記の方法でご対応をお願いいたします」
「問題点は下記の通りです。ご検討をお願いいたします」
と最初に述べておき、あとは箇条書きにすると
「~していただき」「お願いします」を何度も使わずに済みます。

余談ですが……

「お願い」という言葉を使うとき
「お願いできませんか?」
「お願いできませんでしょうか?」
という表現があります。

この場合
「できません」という否定表現にはせず
「お願いできますか?」
「お願いしたいのですが、いかがでしょうか?」
と肯定表現にする方が断られにくいように感じます。

ですから、わたしはできるだけ、肯定表現で
依頼メールを書くように心がけています。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問
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社会人になる前に…

<読者からの質問>————————————————

これから社会人になる人たち向けの
ビジネスメールの出し方、受け方について、
「お伺いメール」「確認メール」など、いろいろな場面別のものを
メルマガで取り上げてほしいです。        (40代 男性読者)

——————————————————————

先日、大学生を相手に仕事をしている友人から
メール対応で苦慮していることを聞いたばかりなので
上記の質問の答えとして、ご紹介します。

学生からのメール対応で困ること

1)件名がない
2)5W1Hが分からない

ということでした。

1)件名がない
これは、日頃のメールのやり取りが
携帯電話やスマートフォンからということに関係しているようです。

ケータイやスマホのメールでは
件名なしで、いきなり本文というパターン
件名だけのパターン
が多く、

LINEやFacebookなどにいたっては
件名も不要。

通常、パソコンでやりとりされるビジネスメールのように
メール本文の要旨をまとめて「件名」とし
件名だけでメール本文の概要を判断する
という習慣がないことによると思われます。

でも、仕事では
件名のないメールは
迷惑メールとして見過ごされることもあります。

社会人になって戸惑わないためにも
件名に用件をまとめる訓練は
日頃から心がけておきましょう。

2)5W1Hが分からない

自分の名前を名乗らない、主語がない
誰に、何を、いつ、どうしてほしいかが分からないメールが
とても多いとのこと。

これも、相手とダイレクトにつながる
携帯・スマホメールの影響かと思われます。

相手が懇意な相手であるほど
自分の名前を名乗ることも
主語や目的語を省いてもなんとなく伝わる……

そういうやり取りに慣れていると
「5W1H」を意識することがありません。

電話で会話するような感覚でツーカーで通じてしまう
主観的なメールのやり取りに慣れていると
社会に出て、一番対応に苦慮するのは
こうした「客観的に用件を伝える」メールが書けないことです。

「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「なぜ」「どのように」
を意識して、日頃からメールを書くことが
社会人になる人たちには必要な基本事項です。

まずは
自分を知らない人にも
誰からの何を目的としたメールであるかが伝わる
メールを書く訓練を始めてほしいです。

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