今週は、「ウチ」側・「ソト」側への敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の使い分け(4)>
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「ソト」の人を立てるには?
客先の相手とやりとりした用件を
自社で上司に伝える場合はどうなるでしょうか。
社内の人を「ウチ」の人
社外の人を「ソト」の人
とすると
「ソト」の人に対して
今、やりとりしたことを
「ウチ」の人である上司に言います、という場合は
「部長の佐藤には、私から申します」
と、「言う」の謙譲語「申す」を使い、へりくだることで
「ソト」の人である客先を立てます。、
「ウチ」の人である上司は「ソト」の人に対しては
「佐藤部長」ではなく「部長の佐藤」とします。
同様に「ソト」の人を立てる言い回しとしては
「部長の佐藤には、私から申し伝えます」
という言い方もあります。
一方
客先から持ち帰った用件を
自社で自分から上司に直接「言う」ときは
「先方からの要望を申しあげます」
「先方からの要望をお伝えします」
と、「言う」の謙譲語「申し上げる」あるいは
「伝える」は謙譲語の「お~する」を使い「お伝えする」とし、
自分がへりくだることで、上司を立てます。
では、
客先からの用件を
会社の上司を通じて聞いています
と客先に伝える場合はどうなるでしょうか。
「部長の佐藤から聞いております」
ここでも立てるのは「ソト」の人である客先ですが
「ウチ」の人から聞いていると伝える場合は
「いる」の謙譲語「おる」を使い
「聞いております」とします。
同じ用件を
客先の別の担当者から直接、聞いたという場合は
「その件は、先日、(御社の)小林部長にうかがいました」
と「聞く」の謙譲語「うかがう」を用いて
「ソト」の人である小林部長を立てます。