今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(4)
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                      「参加していただきます

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加していただきます
————————————————————

上記の一文は
ある店舗で開催するイベントに
その店舗の社員さんが間違えて申し込んでいたのを
訂正する旨を伝えるものです。

この一文で気になるのが、文末の
「参加していただきます」。

書き手は
「うちの山田はイベントのサポートスタッフとして
参加させますから」
と伝えたかったのでしょうが

結果的に
自社の社員に対して敬語を使った文に
なっています。

この場合は
「参加します」
として差し支えありません。

ところが、この文の書き手は
「参加してもらいます」
を敬語に変換する際

「参加させていただきます」
とするところを
「参加していただきます」
と取り違えてしまったのでしょう。

冒頭の例文は次のように書き換えることができます。

————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加します
(ので、よろしくお願いいたします)。
————————————————————

あるいは、「する」の謙譲語「いたす」を使い
————————————————————
社員の山田もイベントに申込をしているようですが
当日はイベントのサポートスタッフとして参加いたします
————————————————————

「参加させていただきます」よりも
「参加いたします」の方がすっきりします。

 
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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気になる敬語(3)
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「レンタルいただけます」

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

————————————————————–
和室利用の場合、インストラクターが用意したヨガマットを
レンタルいただけますので、ご希望の方は事前にお知らせください。
————————————————————–

この一文で気になる敬語の使い方が、2行目の
「レンタルいただけますので」
です。

書き手が伝えたいのは
「ヨガマットを使ってください」
ということ。

「お貸しします」
あるいは
「お借りいただけます」
とすればよいところを
「レンタル」という言葉を使ったがために

誰の誰に対する敬語なのか
結果的に、分かりにくくなっています。

「レンタル」という言葉を
「貸す」と捉えるか、「借る」と捉えるかで
敬語の使い方も変わります。

上記の一文では
「レンタル」の後に
尊敬語「~いただけます」を使っていることから

書き手は
「お借りいただけます」
という意味で書いたのでしょう。

少し整理してみましょう。

相手を立てる「尊敬語」を使うのであれば

レンタルいただけますので ⇒ お借りいただけますので
お使いいただけますので
ご利用いただけますので

※この場合の主語は「あなた」=ヨガ教室の生徒

自分をへりくだって相手を立てる「謙譲語」を使うのであれば

レンタルしますので ⇒ お貸しいたしますので

※この場合の主語は「自分」=ヨガ教室のインストラクター

このように書き方が分かれます。
「レンタル」を使わず、次のように書き換える方が伝わりやすいと思います。

————————————————————–
和室利用の場合、インストラクターが用意したヨガマットを
お使いいただけますので、ご希望の方は事前にお知らせください。
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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(2)>
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                         「先輩方の皆さん」

今週は、間違いやすい敬語の使い方を取り上げています。

——————————————————
先輩方の皆さんが元気にあいさつをしていらっしゃいました。
——————————————————

この一文で気になる敬語の使い方が
「先輩方の皆さん」
とう言い回しです

「先輩たち」を敬意をもって表現する場合は
「先輩方」。

「方」は「がた」と読み
人を表わす名詞や代名詞に接尾語として付いて、
複数の人々をいうときに使います。

「皆さん」を付けるのであれば
「先輩の皆さん」
ですが、社内の先輩に使う言い回しとしては
少々よそよそしい感じがします。

「方」と「皆さん」の両方を使うのであれば
「先輩方の皆さん」ではなく
「先輩の皆さん方」とするのが適切です。

したがって、この場合は

————————————————
先輩方が元気にあいさつをしていらっしゃいました。
————————————————
あるいは
——————————————————–
先輩の皆さん方が元気にあいさつをしていらっしゃいました。
——————————————————–
とします。

社外の相手に対しては
「皆さん」あるいは「皆様」を使い
「会員の皆様」
「本日、お集まりの皆様方」
とします。

複数の人を敬意を込めて指すときに使うのが

例)和服のご婦人
お世話になった先生

対して、
自称の代名詞に「ども」を付けると
謙譲の意を表します。

例)わたくしどもの会社は広島に本社がございます。
手前どもでは取り扱っておりません。

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今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 気になる敬語
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                            「申される」

「部長が申された通りに対応しましたが……」

この一文で気になる敬語の使い方は
「申された通りに」の「申された」です。

「申す」は「言う」の謙譲語。
自分をへりくだって、相手を立てる敬語です。

謙譲語を使うときの主語は「自分」なので
「部長」が主語の上記の文に使うのは不適切。

この場合は
「言う」の尊敬語「おっしゃる」を使い

「部長がおっしゃった通りに対応しましたが……」

とします。

このように謙譲語「申す」を
尊敬語と混同し、そのうえ
尊敬の助動詞「れる」を付けて
「申される」
として使っている事例が見受けられます。

あるいは
尊敬語「おっしゃる」に
尊敬の助動詞「れる」を付けて
「おっしゃられる」
といった使い方をしている例もあります。

これは尊敬語が重なった「二重敬語」。

耳で聞いた「音」の感覚のまま使うと
このような敬語の間違いを起こしやすいです。

相手を立てる「尊敬語」を使うときは
主語は相手。

例)部長が言った ⇒ 部長がおっしゃった

自分をへりくだって、相手を立てる「謙譲語」では
主語は自分。

例)私が部長に○○と言った。
⇒私が部長に○○と申しました

今週はこのように
間違いやすい敬語の使い方を取り上げます。

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今週は、 重複した言い回しについて取り上げます。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 重ね言葉に注意!
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                          「お体にご自愛」

意味が重なっているのに
気づかずに使っていることがあります。

例えば「お体にご自愛ください」。

文の結びによく使うひと言ですが
「自愛」は、自分の体を大切にすることなので
「お体に」は不要。

「ご自愛ください」だけとするか
いたわるという意味の大和言葉「厭(いと)う」を使い
「お体をお厭いください」
というひと言をお勧めします。

▼バックナンバーでも紹介しています。

ほかにも
「今の現状を考えると」
の「今の現状」も意味が重なっているので

「今の状況を考えると」か
「現状を考えると」
のいずれかにします。

「改めて改定する」
「加工を加える」
もうっかり使ってしまいがちな重ね言葉です。

「違和感を感じる
「返事を返す」
なども同様ですね。

▼参考になるバックナンバー

過去に何度か当メールマガジンでも取り上げている
テーマなのですが
言葉を見直すために、今一度
チェックしていきたいと思います。

 
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今週は、くだけた言い回しについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 言い回しをチェック(5)
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 「さりげに」

今週は、くだけた言い回しを見直し
ビジネスメールにふさわしい表現への言い換えを
紹介してきました。

———————–
さりげに見られてました。
———————–

「さりげに」とは、「さりげない」から派生した俗語ですが
話し言葉ではよく耳にします。

「さりげない」は形容詞で、
「さりげない気遣い」のように名詞に付きますが

「さりげに見た」「さりげに見られた」のように
動詞に付きやすく変化したのが
「さりげに」です。

同様に
「なにげに」も、元の言葉は「なにげなく」です。

「さりげない」「なにげない」は本来
何事もないように振る舞うことを指しますが

「さりげ」「なにげ」は
もっと軽い調子の言い回しとして
「なかなか」「気づかぬうちに」といった意味合いで
使われているようです。

「さりげにおしゃれな眼鏡ですね」とか
「なにげに新しくなっていました」といった具合です。

友達同士で軽口をたたくには
このようにくだけた表現が気楽でいいのかもしれませんが
ビジネスの場やメールにまで持ち込むのは
好ましくありません。

会話でクセになっていると
書き言葉でも無意識に使ってしまうことがあるので
注意しましょう。

言葉が、言いやすい、使いやすい方に
変化して、それが一般化していくのは
自然な流れでありますが

言葉や言い回しを、その場や状況に合わせて
「使い分ける」のは社会人の知恵の一つだと思うので
場にふさわしい言い回しを心がけたいものです。

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