今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 変な言い回し(3)
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~であれるように

今週は、うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げています。

「心穏やかであれるように

上記の「~であれるように」は
「~でいられるように」とするのが適切な
言い回しです。

「心穏やかでいられるように
あるいは
「心穏やかな自分でいられるように」
と「自分」や「状態」という言葉を添えるとよいでしょう。

「~であれるように」という言い回しは
「~であることができるように」を簡略化して
「~であられるように」→「~であれるように」と
どんどん言葉を短くしていった結果と思われます。

× 自分らしくあれるように → 〇 自分らしくいられるように

× 理解者であれるように  → 〇 理解者でいられるように

短くすると使いやすいせいか、このような間違いも見受けられます。

こうした
「~であれるように」の後に続く文が
「努めています」で結ぶとしたら

「心穏やかでいられるように努めています」
という言い回しのほかに
「いつも心穏やかでいたいと思っています」
と書きかえることもできます。

文として収まりが悪い、しっくりこないな、と感じたときは
同じ言いまわしに固執せず、表現自体を変えてみることをお勧めします。
同じニュアンスで、もっとすっきりした言い回しが見つかるはずです。

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今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 変な言い回し(2)
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古びれてはいない

今週は、うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げています。

「まったく古びれてはいないたたずまいに圧倒されました」

上記の一文に使われている
「古びれてはいない」は
元の言葉である「古びた」の活用形を
自分流にアレンジしてしまった結果
できた言い回しと思われます。

「古びれてはいない」の代わりに
古びて(は)いない」「古びた印象のない
とすれば、しっくりきたでしょう。

「古びた」「古びる」とは、
古くなること、古くさくなることを意味します。

その打消しの活用形として「古びれない」
という表現はありますが
「古びれてはいない」
はありません。

元の言葉の活用形を
自分で想像して“編み出して”しまうと
このようなあいまいな表現が誕生してしまいます。

言葉が思い浮かび
「このような使い方は、あるかな?」
と思った時点で、辞書で調べて確認することが肝心。

なんとなく、それらしいというだけで
安易に思いつきの言葉を使うのは避けましょう。

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今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 変な言い回し
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ご想像にお任せあれ

人との会話で繰り返し使われると
気になる言い回しがあります。
例えば……

「要は」
「逆に」
「ヘンな話」

合いの手のようにこれらの言葉が
何度も会話に出てくると
「結局、何が言いたいのだろうか?」
と思ってしまいます。

「ぶっちゃけ」も繰り返し使うと
「結局、どこからどこまでが本音?」
という疑問がわいてきます。

おそらく、使う方は特に意識せず
会話の勢いやノリで使っているのでしょう。

こうした、
なんとなくそれらしい言葉や言い回しを
そのままメールや文章に使っていることがあります。

注文品と一緒に見本品を届けるという内容のメールで
色のバリエーションから何色が届くかは
商品が届いてからのお楽しみ
ということを伝えようとして

「何色の見本が届くかは、ご想像にお任せあれ」

という一文が記載されていました。

どうやら
「ご想像にお任せします」という言い回しと
「(色の選択は)私にお任せください」という意味で使う
「お任せあれ」を混同してしまい

「ご想像にお任せあれ」という
誰に対して伝えようとしているのかよく分からない
一文になってしまったようです。

書き言葉も、
うろ覚えの文章を、そのときのノリでなんとなく使ってしまうと
このような意味の分からない文章になってしまいます。

言い回しは、相手に対してどのようにアプローチするかで
変わってくるので、この場合は

さて、何色の見本が届くでしょう。どうぞお楽しみに!
とすれば、親近感のある一文になり

5種類ある色の中から1色を見本としてお届けします
とすれば、説明としてまとまりがある、改まった印象の一文になります。

今週はこのように
うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げていきます。

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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(5)
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                          「おやりになる

「ご自分で料理をおやりになるのですか?」

上記は、自分で料理するという目上の男性に
「意外ですね」「すごいですね」という感情を込めつつ
返した一文です。

ここで注意したいのが
「おやりになる」は
尊敬語「お~になる」が使われていても
「やる」は「する」の俗語にあたるため
敬語としては不適切という点。

この場合「する」の尊敬語「なさる」を使い

「ご自分で料理をなさるのですか?」

とします。

「部長もマラソンをおやりになっていたのですか?」
のように過去形の文でも同様で

「部長もマラソンをなさっていたのですか?」
とするのが適切です

「会長はずっとそのことをおしゃべりになっていました」

この文にある「おしゃべりになる」も
「しゃべる」よりも「話す」を使い、
その尊敬語「お話しになる」とする方が しっくりきます。

「会長はずっとそのことをお話しになっていました」

「~をやる」「しゃべる」は 会話でよく使うので、
そのまま メールの文章にも持ち込みがちですが
どちらかというとくだけた話し言葉なので
書き言葉に書きかえて使うことを お勧めします。

 
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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(4)>
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誰を「立てるべき」か?

「同期の仲間に○○をお祝いしていただきました

○○は結婚でも栄転でもいいのですが
「お祝いしていただきました」は
「同期の仲間」という自分側の人たちである友人を
敬語で高めていることになります。

この場合は

「同期の仲間に○○のお祝いをしてもらいました
「同期の仲間が○○を祝ってくれました

として差し支えありません。

友人をお誘いして、参加してきました」

この一文も、目上の人や客先ではなく
自分側の人(つまり、身内)である友人を
謙譲語「お~して」を使って立てた表現になっています。

友人を誘って、参加してきました」

でなんら問題ありません。

「佐藤様のことはかねがね木村から伺っております

客先の役職が高い相手である佐藤さんに対し
自社の上司である木村部長から
「あなたのことを聞いています」と伝えるときの
一文です。

しかし、この場合も
「木村から伺っております」
と謙譲語「伺う」を使うと
「木村部長がいつも話してくださっています」
という意味となり

本来、立てるべき相手である
社外の目上の相手である佐藤さんよりも
自分の上司である木村部長を立てることになってしまいます。

したがってこの場合は

「佐藤様のことはかねがね木村から聞いております

とします。

このように
「立てるべき相手」が誰なのか
相手を「立てるべき」文なのかを
見きわめてから敬語を使わないと

最終的に、
ちぐはぐな一文になったり
立てるべき相手を低めたりすることになるので
注意が必要です。

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今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(3)
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                        敬語の向かう先は?

「この著者の本は何冊か拝読したのですが」

この一文に使われている
「拝読する」は「読む」の謙譲語です。

その本の著者に宛てたメールであれば
あなた(○○さん)の著書を拝読したのですが」
と使えるのですが、

上記の一文は、自分とは関わりのない(直接知らない)人の
著書を読んだことを示しているので
「拝読する(した)」という謙譲語を
使う必要はありません。

「この著者の本は何冊か読んだのですが」

として問題ないのです。

「店頭に並んでいる方をお見かけしました

「お見かけする」は「見る」の謙譲語ですが
この場合も、自分が知っている目上の人であれば

「店頭に並んでいらっしゃる佐藤さんをお見かけしました

のように使うことはできますが
店の前にずらっと並んだ人を見た、というだけであれば
「お見かけする」という謙譲語を使う必要はなく
「見かけました」と書けばよいことです。

今回、例に挙げた
「拝読する」「お見かけする」といった謙譲語は
誰を立てるのか
敬意の向かう先を定めてから
使うことが大切です。

「読みました」「見かけました」
という丁寧語ですむのに

必要以上に丁寧に書こうとするあまり
直接関係のない人を指す文にまで
敬語を使わないよう注意しましょう。

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