今週は、誤った敬語の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < おかしな敬語(3)
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                      「お話をさせていただく」

丁寧な表現を意識するあまり、
過剰になったり、間違ったまま使っていたりする
“おかしな”敬語の事例を紹介しています。

(例文)
× 今まで人前でお話をさせていただく機会は何度かありましたが、
経営者の方々の前でお話をさせていただくのは初めてなもので
緊張しています。

当メールマガジンで繰り返し取り上げている「~させていただく」の濫用。
しつこいと思われるかもしれませんが、大事なことなので何度でも取り上げます。

このように、一文に二度も「~させていただく」が使われている例は
少なくありません。

上記の文例では、人前で話をすることを丁寧に言おうとして
「~させていただく」を使っていますが、
本来「~させていただく」は、相手に許可を願い出る必要がある時に
使う言葉。それによって、相手に対するへりくだった意を表すものです。

上記の文例の場合、セミナーなどで人前で話をすることは
ことさら、相手に「話してもいいですか?」と許可を得て事に及ぶものでは
ありません。

最初の「人前でお話をさせていただく機会」は
「人前で話をする」という一般的な事柄を指すので、
不特定多数の“人”にへりくだった表現を使う必要はなく、
「人前で話す」として問題ありません。

後の「経営者の方々の前でお話をさせていただく」も、
対象が経営者に変わるだけで
「話す」という行為をことさらへりくだって表現する必要はないため
次のように書き換えます。

○ 今まで人前で話す機会は何度かありましたが、
経営者の方々を前に話をするのは初めてなもので、緊張しています。

「経営者の方々を前に話をするのは」では落ち着かないという場合は
「経営者の方々を前にお話しするのは」としてもよいでしょう。

 

 
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【しごび】 の お す す め
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今週は、直接的な表現を避けた表現方法についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < 婉曲に伝える(5)>
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婉曲な表現の使いみち

今週は、スマートに相手に伝えるときの言い回しについて取り上げてきま
した。

「婉曲」を辞書で引くと「言いまわしが穏やかでかど立たないさま。露骨
でなく、遠まわしに言うさま」とあります。

婉曲に書こうとすると、表現が遠まわしになり、本心が伝わりにくいとい
う点は否めませんが、一方で、穏やかに表現することでやりとりを丸く収
める効果があるのもまた事実。

特に、否定したり、拒絶するような場合、そのままダイレクトに「だめです」
「嫌です」「できません」と伝えてしまうと、相手は良い印象を持ちません。

ストレートな表現は分かりやすい半面、ダイレクトに相手の感情に訴える
ので、マイナスな要素が強い内容ほど注意しないと、相手によけいな不快
感・不信感を与えてしまうのです。

「嫌いだから」というのも理由の一つではありますが、こうした感情的・
主観的な理由はビジネスの場ではあまり説得力がありません。

本音と建前は表裏一体。本音だけでもかどが立つし、建前だけでもやりに
くいですが、

本音をそのまま伝えることが正直なのではなく、建前をうまく使って本音を
伝えるのがビジネスをしていくうえでの知恵ではないでしょうか。

ものの言い方を知らないがために、トラブルになることも往々にしてあり
ます。

なぜ、できないのか、なぜ、そうするのかという理由と
それを穏やかに伝える表現力があれば、
とげとげしいやり取りを避けることができるはず。

婉曲な言い回しを効果的に使えるようになりたいですね。

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今週は、過剰に使いすぎている敬語について取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法              < 過度の敬語(5)
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                      感謝や依頼する際の注意

「本日はこのような機会をお与えいただきまして、ありがとうございます」

上記の文は、あながち間違いでもないのですが
そこまでへりくだる必要があるのか? と思う一文でもあります。

謙譲の「お~いただく」を使ったのが「お与えいただく」ですが
同じ謙譲語でも「与えていただき」を使い

「本日はこのような機会を与えていただき、ありがとうございます」

とします。

または、「機会を与えてくれた」相手に対する尊敬語として、
「~してくださり」を使い

本日はこのような機会を与えてくださり、ありがとうございます」に。

相手にお願いして何かしてもらう場合は「~くださいますよう」。
例えば、すぐに書類を送ってほしい場合は

「○○の書類を至急、ご送付くださいますようお願いいたします」

とします。

尊敬語は数多く使うほど、丁寧になるのではなく
却って慇懃無礼な印象を与えることも多くあります。

敬語表現は一文にひとつ、使われていれば
事足りることが多いです。

一文にいくつも敬語表現を使っていないか
もっと簡潔に、すっきり表現できないか
と気に留めておきましょう。

 
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今週は、特定の語形で表現する敬語についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 敬語の言い換え(4)
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                   「くれる」「もらう」「あげる」

今週は、敬語の言い換えについてのおさらいです。
次の言葉を敬語に直してください。

7) 「くれる」の尊敬語
8)「もらう」の謙譲語
9)「あげる」の謙譲語

7) 「くれる」の尊敬語は「くださる」です。

(例)・○○様が祝電をくださいました。
・掲載誌をくださるそうです。

「くださる」のほかに「賜る」もありますが、主に書き言葉で使用します。

8)「もらう」の謙譲語は「頂く」「ちょうだいする」

(例)・申請書を頂きたいのですが。
・確かにちょうだいしました。

書き言葉では「拝受する」「賜る」も使います。

9)「あげる」の謙譲語は「さしあげる」

(例)・よろしければ、さしあげます。
・さしあげたいものがあるので、お立ち寄りください。

ほかに「進呈する」「献上する」などもあります。

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今週は、堅苦しい表現の言い換えについてです。◆────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法       < もっと易しく(2)
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                    二字漢字の言い換え

▼ 堅苦しく感じる漢字二字言葉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
メールマガジンの相互広告の依頼でよく目にするのが「貴誌」。

相手の会社のことを「貴社」、相手のことを「貴殿」と書くことから、相
手のメルマガもマガジン=雑誌と捉え、貴誌としているのでしょう。

相手の敬意はありがたいものの、好き勝手に書いてる自分としては「そん
な大げさなもんじゃないのに…」と恐縮する気持ちも強いです。

個人と個人のやりとりなら

貴誌との相互広告 ⇒ あなたのメールマガジンとの相互広告

と言い換えてもいいのではないでしょうか。

このように堅苦しく感じる漢字二字の言葉を言い換えてみましょう。

若干    ⇒  幾つかの
当該    ⇒  その、当の
逐次    ⇒  次々に、だんだん
同一    ⇒  同じ
諸般の   ⇒  さまざまな

形式化したフレーズも見直してみましょう。
決まり文句のようになっている下記の言葉も…

衷心より希望        ⇒ 強く希望
万全を期す         ⇒ 間違いがないようにくれぐれも注意して
格段の御高配を賜りますよう ⇒ ご配慮を
万障お繰り合わせの上    ⇒ 差し支えなければ

と、言い換えられます

▼ 「殿」か「様」か
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「貴殿」に関連しますが、敬称を「殿」とすべきか「様」とすべきか迷う
ことがあります。

法令で定めた様式や社内で形式化している場合を除いて、「様」が一般的
になっているようです。

公文書に使う敬称を「殿」から「様」に統一している自治体もあります。
賞状や感謝状でも「殿」から「様」、場合によっては「さん」とするケースも。

個人宛の場合は「様」で問題ありません。相手に役職がある場合も「総務
部長 山本一郎様」というふうに「役職+名前+様」と書くとよいでしょう。

相手と親しくなるにつれ、メールの宛名が「様」から「さん」へ変わって
いくのは、個人的にはうれしいプロセスです。

 
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