今週は、相手に対して失礼な対応についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法         < 注意が必要な対応(5)
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                       自社(自分)都合の変更

自分や自社の都合で
変更したり、修正や仕切り直しを申し出たりする場合

忘れてはならないのが
「お願いする姿勢」
です。

例えば、客先と調整して
既に決定していた打ち合わせの日程。

ところが、社内の重要な会議とブッキングしていたことが
後で分かり
先方に日程変更を申し出る
というようなとき

「5日に予定していた打ち合わせですが
当社の会議と重なってしまったので
7日の午後に変更をお願いします」

という連絡では、
社内会議とのブッキングに気づかなかった
自分の見落としを「棚上げした」内容で
メールを受け取った相手はムッとすることでしょう。

自分や自社の都合で、既に決まっていた予定を変更するのであれば
要望を伝える前に

大変申し訳ないのですが
すでに調整済みのところ、大変恐縮ですが

と、相手に配慮するひと言を添えて、切りだします。
そして、

「5日に予定していた打ち合わせの日程を
変更していただけないでしょうか
(変更していただくことは可能でしょうか)

と、まずは相手に打診。

社内会議の日程と重なっていたことに気づかず
調整を進めてしまい、変更をお願いする次第です

と、日程変更の理由を述べ

つきましては、
変更可能な日程を幾つか挙げていただけますか。
当方で調整のうえ、ご連絡いたします

と、再度日程調整を進めるか
または、

つきましては、
変更可能な日程をお知らせいただけますか。
御社のご都合に合わせます

と全面的に相手の都合に合わせることを
伝えます。

この時のポイントは
自社の都合で日程変更を「お願い」するのですから
こちらの希望日より、相手の希望日を優先すること。

話が早いからと
自社(自分)の都合を相手より先に挙げるのはNGです。

最後は

勝手を申しあげて心苦しい限りですが、
ご検討をお願いいたします

ご多用のところ無理を申しあげますが、
ご検討をお願いいたします

といった感じで、相手に手間をかけることを
詫びる気持ちを添えてしめくくります。

自社(自分)都合の変更だからこそ
迷惑をかける相手の都合を尊重することが重要。

手間はかかりますが
こうした配慮の積み重ねが
相手との良好な関係づくりには欠かせません。

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今週は、相手に対して失礼な対応についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法        注意が必要な対応(2)
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                                                                         傷心の相手への対応

落ち込んでいたり、
意気消沈していたりする
相手に連絡するのは気を遣うものです。

相手が立ち直ってない、あるいは
立ち直れない状況にあることを
分かっている場合

何かひと言
励ましや慰めの言葉をかけたい
と思うのが人情です。

でも、
「頑張って」
「元気出して」
「気にするな」
というひと言は
失意の底にある相手の心に追い打ちをかけることも。

なぜなら
相手が落ち込んでいるのは
それ以上頑張れないから
これ以上元気が出ないから
とても気にしているから
です。

根拠のない
「大丈夫」も
避けた方がよいフレーズ。

事態が収拾したり、問題が解決したとき
初めて安心感が得られる言葉なので
何も解決していない時点で安易に
「大丈夫」と人から言われても、反感を覚えるだけです。

心に痛手を負った相手に対しては
本人の心が回復するまでは
人が代わることはできません。

そっとしておくのが一番なのですが
それでも連絡をとる必要がある場合は

大変でしたね

というひと言を。

「なんとお声掛けしてよいか…。言葉もありません」
大変な状況を知ったうえで、連絡するのは心苦しいのですが

と自分の心情を伝えたうえで
用件に入ります。

相手を思いやる気持ちがあればこそ
立ち入った心配や慰めはやめ

用件を簡潔に伝えることが
必要と考えます。

相手が尋ねているわけでもないのに
「私にも似たような経験があって……」とか
「私のときはもっと悲惨で……」とか
自分の苦労自慢や不幸自慢をここぞとばかりに展開する人がいますが

その人の自己満足であって
相手にとっては余計なお世話にすぎないことが
往々にしてあります。

 

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今週は、相手に対して失礼な対応についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法           < 注意が必要な対応
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                         相手を褒めるとき

人から褒められたり、称賛されたりするのは
うれしいものです。

でも、気をつけなければならないのが
目上の相手に対する褒め言葉です。

「褒める」という行為自体が
目上の人から目下の相手に行うものなので

自分と同じ目線で
目上の相手に褒め言葉を連発するのは
相手を見下しているような印象を与えたり
見え透いたお世辞と受け取られたり
することもあり、注意が必要。

上司に対して「すごいですね」
先輩に対して「さすがですね」
というフレーズは
同じ目線での褒め言葉になるので
避けた方が無難です。

目上の相手に対しては
褒めて、持ち上げるより
相手の行為や姿勢に対する敬意を
伝える表現を心がけましょう。

例えば……
「冷静に対処されていて、勉強になりました
「わたしも〇〇できるように肝に銘じます(なりたいです)
「毅然と対応しておられ、感銘を受けました

といった言い回しを意識すると
相手への敬意が伝わります。

安易な褒め言葉より、下記のように

いつも気にかけていただき、感謝しています
ありがたく思っています)」
「フォローしていただき、ありがとうございました

と、感謝の意を伝える方が良い場合もあります。

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今週は、うっかりミスしやすい表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 間違いやすい言葉(4)
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                            異彩と異才

異彩を放つ」

異才を放つ」

さて、どちらが正しいでしょうか?

「異彩」とは、文字通りの言葉の意味は
普通とは違ったいろどり、ですが、
そこから転じて
きわだってすぐれた様子 を意味します。

「異才」とは、人並みでないすぐれた才能、または、その持ち主のこと。
偉大な才能を指す「偉才」と同じ意味を持ちます。

「異彩」は状態を、
「異才」はそうした才能の持ち主を表しますが

その後に続く「放つ」は、
外に向かって発する、という意味なので

異彩を放つ

とするのが適切な使い方です。

「異才」という人並みならぬ才能は
「発揮する」ものではあっても「放つ」ものではないので
「異才を放つ」
とは書きません。

一字の違いですが
それを受ける言葉により
使う言葉が変わるという例です。

改めて思いますが
日本語って複雑ですね。

でも、こうして意味をたどっていくと
微妙なニュアンスを表現できる
日本語のバリエーションの豊かさにも気づきます。

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今週は、うっかりミスしやすい表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい言葉(3)
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                           「巻き直し」?

 「新規巻き直し」

 「新規撒き直し」

 「新規蒔き直し」

あなたは、どれを使っていますか?

私は「巻き直し」だとばかり思い込んで使っていたのですが、
正しい表記は「撒き直し」でも「蒔き直し」でもなく
「まき直し」です。

「ネジを巻き直す」と同様、
仕切り直すという意味合いで私は捉えていたのですが
この場合は「巻く」ではなく「蒔く」。

「種をまく段階からやり直す」という意味合いで、
もとに戻って、もう一度新しくやりなおすことを
「蒔き直し」と書きます。

対して
「巻き返し」という言葉もあります。
これは、劣勢から態勢を立て直して反撃することを意味します。

「新商品で巻き返しを図る」
「巻き返しに出る」という使い方をします。

「まき直し」と「巻き返し」
読みは似ていますが、意味の違いを知っておきましょう。

<追記> 2020年10月28日
「撒く」は、あちこちに散らす、という意味で
水やビラを「撒く」ときに使う言葉。

「蒔く」は、植物の種子を地に埋めること。
改めて種を蒔くことから
「蒔き直し」という言葉が生じたようです。

広辞苑、新明解国語辞典では
「蒔(き)直し」とありますが
新聞表記では「撒く」も「蒔く」も
ひらがな表記で統一されています。

したがって、新聞表記に準じれば
「まき直し」とかな表記をします。

ちなみに、「遅まきながら」の「まき」も
「蒔き」という意味です。

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今週は、うっかりミスしやすい表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 間違いやすい言葉(2)>
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「たえまぬ」?

たゆまぬ努力」

たえまぬ努力」

さて、どちらが正しいでしょうか?

答えは、「たゆまぬ努力」。

「たゆまぬ」は漢字で「弛まぬ」と書き、
とだえることのない、着実な という意味です。

努力し続けることを「たゆまぬ努力」と言います。

では、「たえまぬ」はどうでしょうか?

「絶え間ない」とは、文字通り
「絶える間」が「ない」

とだえることがない、休みなく という
「弛まぬ」と似たような意味です。

でも、注意が必要。

「絶え間ない」「絶え間なく」という使い方をしますが
「絶え間ぬ」という使い方はしません。

弛まぬ努力」
絶え間ない努力」「絶え間なく努力する」
という表現はありますが

「絶え間ぬ努力」という表現はない
と覚えておきましょう。

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