今週は、敬語の使いすぎについて取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 過剰な敬語(2)>
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「おられます」
「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
いろいろな出版社さんから出版しておられます」
この一文で過剰と思われるのが
「出版社さん」の「さん」。
「さん」付け=丁寧に表現する、ということなのでしょうが
「ほかの会社さん」「彼女さん」など、一般名詞にまで
「さん」を付ける必要があるのでしょうか?
ここでの「出版社さん」という表記も「さん」なしで
「出版社」として、失礼にはあたりません。
▼ 「おる」はもともと謙譲語
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
もうひとつ注意が必要なのが「おられます」です。
「おる」は「いる」の謙譲語で、へりくだる意味があるため、
相手に使うのは避けた方が無難。
※「ここにおります」「お待ちしております」
のように自分をへりくだる表現に使うのはOK。
「おられる」のように、
「おる」に尊敬の助動詞「れる」を付けても
元の意に謙譲が含まれているので
相手に使うのは避けた方がよいでしょう。
「おられます」よりも
「いる」の尊敬語「いらっしゃる」が
この場合は適切です。
冒頭の一文は
「佐藤さんは、これまでに20冊近くの著書を
いろいろな出版社から出版していらっしゃいます」
とします。さらに
「いろいろな出版社から」を取ると、文がより
すっきりします。
「出版していらっしゃいます」を
「出版なさっています」としてもよいでしょう。
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