今週は、読者の方からの質問に回答します。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(3)>
◆─────────────────────────────────◆
                      「ご多用中のところ」?

 <読者からの質問>————————————————

  ずっと疑問に思っていることがあったので、
  思い切って質問させていただきます。

  細かいことなのですが、文書を書くときに
  ・ご多用中のところ~
  ・ご多用のところ~
  でいつも迷います。

  形式的に「ご多用中のところ~」を使ったりしていますが、
  個人的に、なんとなくですが、くどい感じがしまして。
  (“中”を「最中」という意味で捉えているからですが、違うのでしょうか)

  どちらでもいいのかもしれませんが、
  いい解釈があれば教えていただければ幸いです。
                          (読者 H.Oさん)
 ——————————————————————

 物事が進行している中ほどのことを
 「~中(ちゅう)」と言い、
 「最中」「途中」のように用います。

 「ご多用中」という言葉は
 「忙しい最中に」という意味で、
 「ご多用中、恐れ入りますが、ご対応をお願いいたします」
 のように用います。

 一方、
 「ご多用のところ」という言い回しの場合は
 上記の「中」に相当するのが「のところ」なので
 「ご多用のところ恐縮ですが、ご対応をお願いいたします」
 のように用います。

 つまり、
 ・「ご多用中」の「中」に代わるのが「ところ」なので、
  「ご多用中のところ」とすると意味が重複するため
  「ご多用のところ」とする。

 ・「ご多用中」を用いる場合は、その後に「ところ」は不要。

 上記に留意して、使い分けることをお勧めします。

 「ご多用のところ」は、ほかにも
 「ご多用の折」としてもよいでしょう。

記事全文を読む