今週は、読者の方からの質問に回答します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問(3)>
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「ご多用中のところ」?
<読者からの質問>————————————————
ずっと疑問に思っていることがあったので、
思い切って質問させていただきます。
細かいことなのですが、文書を書くときに
・ご多用中のところ~
・ご多用のところ~
でいつも迷います。
形式的に「ご多用中のところ~」を使ったりしていますが、
個人的に、なんとなくですが、くどい感じがしまして。
(“中”を「最中」という意味で捉えているからですが、違うのでしょうか)
どちらでもいいのかもしれませんが、
いい解釈があれば教えていただければ幸いです。
(読者 H.Oさん)
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物事が進行している中ほどのことを
「~中(ちゅう)」と言い、
「最中」「途中」のように用います。
「ご多用中」という言葉は
「忙しい最中に」という意味で、
「ご多用中、恐れ入りますが、ご対応をお願いいたします」
のように用います。
一方、
「ご多用のところ」という言い回しの場合は
上記の「中」に相当するのが「のところ」なので
「ご多用のところ恐縮ですが、ご対応をお願いいたします」
のように用います。
つまり、
・「ご多用中」の「中」に代わるのが「ところ」なので、
「ご多用中のところ」とすると意味が重複するため
「ご多用のところ」とする。
・「ご多用中」を用いる場合は、その後に「ところ」は不要。
上記に留意して、使い分けることをお勧めします。
「ご多用のところ」は、ほかにも
「ご多用の折」としてもよいでしょう。