今週は、読者から寄せられた敬語についての意見を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者の気になる敬語(4)>
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「ご遠慮させていただきます」

今週は敬語について読者の方から寄せられた声を紹介しています。

<読者の声>———————————————————-

いつも行くスーパーにこのような張り紙がされています。

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バッグ・マイカゴのお客様へ

混雑緩和・待ち時間短縮の為、
平成30年5月1日から
レジでの袋詰め、カゴ詰めは
ご遠慮させていただきます。
(車いすの方への袋詰は今まで通りとさせていただきます)
ご理解・ご協力よろしくお願いいたします。
—————————————————-

他のところはともかく、
“ご遠慮させていただきます”
という部分に違和感を感じます。

“レジでの袋詰め、カゴ詰めは
お客様ご自身でなさいますようお願いします。”
とか、
“レジでの袋詰め、カゴ詰めサービスを中止させていただきます。”

などがいいのではないかと思います。
ご教示のほどよろしくお願いいたします。
(読者 E.Uさん)
———————————————————————-

確かに「ご遠慮させていただきます」という言い回しはおかしいですね。

店からお客様へのお願いなので、主語は店。
レジでの袋詰め、カゴ詰めを止めるのに「遠慮する」という言葉を使うのは
しっくりきません。さらに謙譲語「~させていただく」を使っているので、
ますます違和感のある言い回しになっています。

お客様に袋詰め、カゴ詰めをしてもらうように促すのであれば
「レジでの袋詰め、カゴ詰めはお客様ご自身でお願いします」
という書き方もありますが

この場合は、店側の意向を反映した「中止する」を用い
その謙譲語「中止いたします」とする方が収まりがよいと思います。

「レジでの袋詰め、カゴ詰めサービスを中止いたします」

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今週は、読者から寄せられた敬語についての意見を紹介します。
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 仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法 < 読者の気になる敬語(3)>
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                   「存じない」と「存じ上げない」

今週は敬語について読者の方から寄せられた声を紹介しています。

<読者の声>———————————————————-

「知らない」「ご存じない」「存じない」「存じ上げない」
の使い方について、かつてメルマガで扱ったことありますか?
特に「存じない」と「存じ上げない」は使い分け基準があるのか?
もし、機会があったらお願いします。
                           (読者 T.Mさん)
———————————————————————-

「知る」「思う」の謙譲語は「存じる」なので、
「知らない」の謙譲語は「存じません」「存じ上げません」です。

「存じる」と「存じ上げる」の違いについては、以前、取り上げたことがあるので、
参考にしてください。

▼「存じ上げます」< 敬語注意報(4)>VOL.1673

「存じません」「存じ上げません」の場合も同様で
・対象が人でない場合は「存じません」
・対象が人の場合は「存じ上げません」
と使い分けてよいのではないでしょうか。

例)事務所の場所を存じませんでした。
  お名前を存じ上げませんで、失礼いたしました。

一方、「知る」の尊敬語は「ご存じだ」なので、
「知らない」の尊敬語は「ご存じない」です。

例)先方は詳しくはご存じないようです。
  ○○についてご存じないですか?

「知る」の敬語についてのバックナンバーも参考にしてください。

▼「知っている」「見る」< 敬語の言い換え(2)>VOL.779

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今週は、読者から寄せられた敬語についての意見を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                       < 読者の気になる敬語(2)>
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                         「お迎えにあがる」

今週は敬語について読者の方から寄せられた声を紹介しています。

<読者の声>———————————————————-

正しい敬語なのかわからない表現がありましたので、メルマガで取り上げて
いただけると嬉しいです。

【お迎えにあがる】という表現は敬語として正しいのでしょうか。
ネットで検索してみたところ、
あがるは尊敬語だから間違いだという記事
あがるは謙譲語だから正しいという記事
両方あり判断しかねる状態です。
(読者 S.Mさん)
———————————————————————-

お迎えにあがるの「あがる」は、「行く」の謙譲語です。

目上の相手を「迎えに行く」のは自分。自分を主語に、へりくだって相手を立
てるのが謙譲語なので、「お迎えにあがる」を敬語として使うのは間違いでは
ありません。

例)明日の13時にお迎えにあがります。

一方、「まいる」も「行く」の謙譲語として使われます。
例)昨日、本社へまいりました。

したがって、目上の相手を「迎えに行く」というとき、「お迎えにまいります」
とすることもできます。

「あがる」は「飲む」「食べる」の尊敬語でもあるので、「行く」の謙譲語
「あがる」との混同が生じているのかもしれません。ただ、「飲む」「食べる」
の尊敬語としては、「あがる」より「召しあがる」が一般に使われています。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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巻末に、シーン別の文例テンプレートにダウンロードできる
URLが掲載されているので、お見逃しなく。

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今週は、読者から寄せられた敬語についての意見を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者の気になる敬語
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「お送りさせていただきます」

今週は敬語について読者の方から寄せられた声を紹介します。

VOL.3024 「さん」付けの謎< 気になる敬語 >
に関連していただいた意見です。

<読者の声>———————————————————-

「さん」付けも気になりますが、「させていただく」も、すごく気になります。
相手の許可を得てする行動でもないので、
「資料をお送りさせていただきます」と言われると、
へその曲がった私は、「私の許可はいらないでしょ」と一人つぶやいてます。
(読者 H.Wさん)
———————————————————————-

上記のケースは
「資料をお送りさせていただきます」の代わりに
「資料をお送りします」
「資料を送付いたします」
とすれば、相手への敬意もスッキリ伝わる一文になります。

「させていただく」の誤用問題は依然、猛威をふるい(?)、衰える気配があ
りませんが、当メールマガジンでは、継続して取り上げていいます。気になる
使い方を見つけたときは、ぜひ、お知らください。

これまで取り上げてきた事例はこちら

▼VOL.2976 「研修させていただく」< うっかり敬語 >

▼VOL.2753 「お申込みをさせていただく」< 敬語の勘違い(2)>


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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法           < 気になる敬語(5)>
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                     「お客様もお立ち会いされ」

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試験にはお客様もお立ち会いされ、機器使用状況を実感され、ご好評でした。
———————————————————————

上記は受託試験の現場に顧客が立ち会ったときの様子を伝える一文です。

「お客様」に対する敬語風な言い回しとして「お立ち会いされ」「実感され」
「ご好評」が使われています。

しかし、
ここで伝えたいのは、第三者へ「立ち会ったお客様にも好評だった」というこ
とです。

「お客様」が試験に立ち会ったからといって、その客に対して敬語を使う必要
はなく、事実だけを述べればよいと考えたので、下記のように書き換えました

—————————————————————–
試験に立ち会ったお客様には、機器使用状況が実感できたと好評でした。
—————————————————————–

この一文は、他の客に対してアピールする場合に使えますが、
社内向けに書くとしたら

—————————————————————–
試験に立ち会った顧客には、機器使用状況が実感できる点が好評でした。
—————————————————————–

としてもよいでしょう。

「お客様」という言葉を使ったとしても、誰に向けて、何を伝えるかによって
必ずしも敬語表現にする必要はないと思います。

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仕 事 Begin の メ ー ル 作 法          < 気になる敬語(4)
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「お送り差し上げます」

——————————–
見本の画像をお送り差し上げます。
——————————–

上記の一文で伝えたいのは「見本の画像を送ります」ということです。

ここで使われている「差し上げます」は、「くれる」「あげる」の謙譲語なの
で、「お送り差し上げます」は「送ってあげます」と敬語を使って言っている
ということになります。

この場合は、「差し上げます」を使わなくても、謙譲語「お~いたす」を使い
「お送りいたします」とする方が適切と考えました。そこで下記のように書き
換えてみました。

——————————
見本の画像をお送りいたします。
——————————

もっと簡潔に「見本の画像を送付しました」としても相手に失礼にはなりません。

「差し上げる」については、VOL.3073で取り上げた文例の「ご連絡差し上げま
した」について読者から質問があったので、紹介します。

<読者からの質問>—————————————————
VOL.3073の中で、
「御社のメールマガジンを拝読させていただきご連絡差し上げました。」が
「御社のメールマガジンを拝読し、ご連絡いたしました。」に書き換えられ
ていましたが、「差し上げました」を「いたしました」に換えたのは何故で
しょうか。
(読者 Y.Nさん」)
———————————————————————

「差し上げる」は一見、丁寧な言葉ではあるのですが「くれる」「あげる」
の謙譲語です。

「ご連絡差し上げた」とすると、元の文は「連絡してあげた」という意にも
取ることができ、上から目線の印象を与える言い回しと思ったので「差し上
げました」を「いたしました」に変えました。

VOL.3073では、この点が説明不足だったので、改めてここで紹介します。

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