今週は、気になるメールの敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(5)
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「お戻りして」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげてきました。

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準備を終えたら、私は一旦会場を離れますが、
18時50分ごろにはお戻りして、お手伝いいたします。
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上記の文例は、
営業担当者が販売担当者に宛てた
イベント会場での対応連絡のメールです。

メールの差出人である営業担当者にとって
販売担当者は外部の人のため、敬語を使っているのですが
2行目の「お戻りして」に違和感を覚えます。

文の最後で「お手伝いいたします」と
「する」の謙譲語「いたします」を使っているので
その前の「お戻りして」は敬語にする必要はなく、
「戻り」とするか、
「戻ってきますので」とすれば十分です。

——————————————————
準備を終えたら、私は一旦会場を離れますが、
18時50分ごろには戻り、お手伝いいたします。
——————————————————
あるいは
——————————————————
準備を終えたら、私は一旦会場を離れますが、
18時50分ごろには戻ってきますので、お手伝いいたします。
——————————————————

自分が「戻る」のではなく
相手に「戻す」場合は
謙譲語「お~する」を用いて
「お戻しする」とします。

例)明日、原稿をお戻しします。

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今週は、メールを書くときのひと工夫についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(4)
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「拝見させてもらいました」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

————————————
これまでに、500冊近い経営者の手帳を
拝見させてもらいました。
————————————

上記の文例にある
「拝見させてもらいました」は
「拝見しました」と
「見させてもらいました」を
ミックスしてしまったものと思われます。

「見る」の謙譲語は「拝見する」なので、
上記の文例は
————————————
これまでに、500冊近い経営者の手帳を
拝見しました。
————————————
とします。

一方、
相手の許可・承認を得て行うことを謙遜して伝えるとき、
「見る」に助動詞「させる」と
「もらう」の謙譲語「いただく」を用いて
「見させていただく」
という言い回しもあります。

ですから
「手帳を見させていただきました」
とすることもできます。

ただ、文をすっきりまとめるなら
「拝見しました」
をお勧めします。

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今週は、気になるメールの敬語の使い方についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法          < 気になる敬語(3)
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                     「ご協力していただきたく」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

————————————
ユーザー登録をしてくださった皆様に
アンケートにご協力していただきたく、
メールを送信させていただきました。
————————————

上記の文例は1行ごとに敬語が使われていますが、
少し整えた方がよさそうです。

2行目の「ご協力していただきたく」は
謙譲語「ご~いただく」を使った「ご協力いただきたく」か、
謙譲語「~ていただく」を使った「協力していただきたく」のいずれか
とします。
この「ご協力いただきたく」と「協力していただきたく」
を混同した誤りが「ご協力していただきたく」です。

3行目の「送信させていただきました」は
「する」の謙譲語「いたす」を用い、「送信いたしました」。
または謙譲語「お~する」を用い、「お送りしています」
とします。

したがって、下記のように書き換えます。
——————————–
ユーザー登録をしてくださった皆様に
アンケートにご協力いただきたく、
メールを送信いたしました。
——————————-
——————————–
ユーザー登録をしてくださった皆様に
アンケートに協力していただきたく、
メールをお送りしています。
——————————–

無駄な言い回しを整理すると、
文字数は減ります。

敬語風な言い回しを余分に付け加えるよりも
的確な敬語で、すっきりまとめることを
心がけましょう。

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【しごび】 の お す す め
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今週は、メールを書くときのひと工夫についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(2)
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「ご覧になられていました」

今週は、気になる敬語の使い方について
例を挙げて取りあげています。

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山田部長は事前に先方の資料をご覧になられていました。
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上記の文例も前回と同様に、二重敬語になっています。

「見る」の尊敬語は「ご覧になる」。
その過去形は「ご覧になっていた」ですが、

上記の文例では、それに
尊敬の「~られる」を付け加え、
「ご覧になられていた」となっています。

上記の文例は
—————————————————-
山田部長は事前に先方の資料をご覧になっていました。
—————————————————-
とするのが適切です。

過去形の文を敬語に変換する際、
余分な尊敬語を付け加えて
二重敬語にしてしまう傾向があるので
注意が必要です。

「資料を見ますか?」の尊敬語は
○ 資料をご覧になりますか?
× 資料をご覧になられますか?

過去形の「資料を見ましたか?」の尊敬語は
○ 資料をご覧になりましたか?
× 資料をご覧になられましたか?

尊敬の「~られる」を付けると、
なんとなく敬語として収まりがよく感じられますが、
敬語を重ねて使う方が丁寧というわけではありません。

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仕 事 の メ ー ル 作 法                 < 気になる敬語
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                      「おっしゃられていました」

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山田部長が会議は15日でよいとおっしゃられていました。
—————————————————-

上記の文例は
「おっしゃっていました」とすればよいのに
尊敬の「~られる」を付け加えてしまっています。

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」。
その過去形は「おっしゃった」です。

このように、既に敬語に変換されている言葉に、
さらに尊敬の「~られる」を付けると
二重敬語になります。

上記の文例は
—————————————————-
山田部長が会議は15日でよいとおっしゃっていました。
—————————————————-
とするのが適切です。

「おっしゃられる」のほかに
「いらっしゃられる」も同様の間違いです。

「いる」や「来る」の尊敬語として
「いらっしゃる」を使いますが、
それに尊敬の「~られる」を付け加える必要はありません。

過去形にする場合も
「部長は会議室にいらっしゃいました」
「昨日、社長が本社へいらっしゃいました」
のように「いらっしゃった」「いらっしゃいました」とするのが
適切です。

今週はこのように
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お分かりにくい説明

今週は、日常目にする
気になる敬語の使い方について取り上げてきました。

—————————————
お分かりにくい説明で、失礼しました。
—————————————

上記の文例では
「分かりにくい」ことを敬語で
「お分かりにくい」としています。

しかし、「分かりにくい」は
これ1語で形容詞なのではなく、
動詞「分かる」に「にくい」が付いたものです。

敬語を使うとしたら、動詞の「分かる」の部分で、
「分かる」の尊敬語が「お分かりになる」となることから、
「お分かりになりにくい」
とします。

—————————————–
お分かりになりにくい説明で、失礼しました。
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ただ、「お分かりになりにくい」は
尊敬語としては正しいのですが
一文が長くなると思いませんか?

このように
却って“分かりにくい”文になるような場合は
無理やり尊敬語にせず、
「分かりにくい」としても
相手に失礼な文にはなりません。

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分かりにくい説明で、失礼しました。
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このように、敬語に変換することで
文が冗長になるような場合は
敬語に変換しない、という選択もあります。

☆  ☆  ☆

★先週に引き続き、回答お待ちしています。

迷惑をこうむったメールの経験談や
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メール対応で気をつけていることなど、
ぜひ、教えてください。

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