今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法             < 変な敬語(5)
◆─────────────────────────────────◆
                          「お求めやすい」

「キャンペーンでお求めやすい価格になっています」

見過ごしてしまいがちですが、「お求めやすい」はNG表現です。
正しくは「お求めになりやすい」になります。

「買いやすい」を丁寧に表現したのが「お求めやすい」なのですが、
「お求めやすい」はこれひと言で形容詞ではなく
「求める」+「~しやすい」という二つの言葉が合わさったもの。

ですから、まず「求める」を尊敬語「お求めになる」に変換した後
「~しやすい」をくっつけて
「お求めになりやすい」とします。

したがって、冒頭の文例は…

「キャンペーンでお求めになりやすい価格になっています」

です。

このほかに「お分かりにくい場所」という表現も
一度「分かる」+「にくい」とに言葉を分けて、
「分かる」を尊敬語「お分かりになる」に変換した後、
「にくい」を付けます。

表現として適切なのは「お分かりにくい場所」ではなく
「お分かりになりにくい場所」です。

このほかに「お分かりにくい場所」という表現も
一度「分かる」+「にくい」とに言葉を分けて、
「分かる」を尊敬語「お分かりになる」に変換した後、
「にくい」を付けます。

「お分かりにくい場所」→「お分かりになりにくい場所」

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

 

 

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】アンケート!
◆─────────────────────────────────◆

「35歳以上の既婚女性」読者のかたにお尋ねします。

「ご主人から、もらってうれしいクリスマスプレゼント」って何?
逆に、もらっても全然うれしくないプレゼントは?

———————————————————–
【35歳以上の既婚女性に聞く クリスマスプレゼントアンケート】
———————————————————–

 

記事全文を読む

今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法             < 変な敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
                        「お伝えいたします」

「ご連絡をありがとうございます。当社の佐藤へ必ずお伝えいたします」

相手の上司にあたる佐藤さんから指定のあった資料を送った旨をメールで
知らせた際の返答です。

元の意味は「当社の佐藤(部長)に必ず伝えます」です。

冒頭の文例の「お伝えいたします」は、上司の「佐藤さん」を高めている
尊敬語。

しかし、この場合はメールの送信者が上司に「伝える」という行為を低めて
表現する謙譲語が適切です。したがって……

「佐藤へ必ずお伝えいたします」は、ここでは
「佐藤へ必ず申し伝えます」とするのが適切です。

この場合、自社の上司である佐藤さんへの敬意でなく
メールの送信先の相手に敬意を示すことを優先します。
したがって、冒頭の文例は

「ご連絡をありがとうございます。当社の佐藤へ必ず申し伝えます」

となります。

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法             < 変な敬語(3)
◆─────────────────────────────────◆
                         「申しあげられた」

「主任がそう申しあげられたじゃないですか」

書き言葉というよりは話し言葉
しかも、やや非難めいた口調の一文です。

意味合いとしては
「そう言ったのは主任じゃないですか!」ということですが
「申しあげられました」の使い方に問題があります。

相手の動作に尊敬の「れる」「られる」を付けることで
尊敬の意を表します。
「言う」の尊敬語は「言われる」です(「おっしゃる」もあります)。

ところが、上記の文例では
「言う」の謙譲語「申しあげる」に、尊敬の「れる」を付けているため
敬語の使い方としてはNG。正しくは次のようになります。

「主任がそう言われたではないですか」
「主任がそうおっしゃったではないですか」

話し言葉では、よくあるやりとりですが
メールなどの書き言葉にすると、口で言うよりも
強く相手に伝わり、責め口調になりやすいので
扱いには注意を要する表現ではあります。

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

日経アソシエでの連載記事が一冊に!

——————————————————
日経ビジネスアソシエ・スキルアップムック シリーズ
——————————————————
 「伝える技術 」 
——————————————————

相手に不快感を抱かせない「仕事に効くメール作法」
連載6回分の記事が収録されています。

文例も豊富で、きっとお役に立つと思います!

◇──────────────────────

記事全文を読む

今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法             < 変な敬語(2)
◆─────────────────────────────────◆
                          「お持ちする」

「見本誌をお持ちしましょうか?」という問いかけに相手から

「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌は
 お持ちしなくてもいいです」

と返答がありました。
こちらが相手に使った謙譲語の「お持ちしましょうか」に引きずられ
相手が「お持ちしなくても」と返答してしまったようです。

「お持ちします」の元の言葉は「持っていく」。
自分が主体で、相手に持っていく場合は、謙譲語の「お持ちする」を使います。

一方、
「持っていく」動作の主体が相手である場合は、尊敬語の「お持ちになる」
を使います。

そうすると、冒頭の文例は、相手の動作に対する尊敬語なので

「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌をお持ちにならなくても
 いいです」

となります。

・相手“自身”が持つ  ⇒ 尊敬語「お持ちになる」
 
・相手のものを“自分”が持ったり、相手に持っていったりする 
            
            ⇒ 謙譲語「お持ちする」
と使い分けます。

<追記>2022.02.11
「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌をお持ちにならなくても
 いいです」の「いいです」は下記のように書き換えてもよいでしょう。

「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌を
 持ちにならなくても大丈夫です」

「こちらで画像データをトレースしますので、見本誌を
 お持ちいただくには及びません」

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

企業の人事、労務の実務に役立つツールと情報満載のWebマガジン
「ジンジュール」で好評連載中! バックナンバーも好評です。

————————————————————-
 【ビジネスパーソン メール術】(16)
————————————————————-
相手との関係を「これっきり」にしない、ひと言の工夫
————————————————————-

コピー&ペーストしてすぐに使えるメール文例集はこちら

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法               < 変な敬語
◆─────────────────────────────────◆
                          過剰な「お」「ご」

「ご不明な点などございましたら、お気兼ねなくお問い合わせください」

丁寧な表現を意識するあまり、
上記の「お気兼ねなくお問い合わせ」と「お」を続けて
使ってしまうことがあります。

似たような例としては
「お体にお気をつけて、お過ごしください」
「ご丁寧なご返信をいただき、ありがとうございます」
があります。

このように「お」や「ご」が続く場合は
一文を結ぶ動詞に「お」「ご」を付け
それにかかる言葉の「お」「ご」を省くようにすると
文がすっきりします。

冒頭に挙げた文例の場合は……

「不明な点などございましたら、気兼ねなくお問い合わせください」

「ご不明な点」の「ご」を取り、「不明な点などございましたら」
「お気兼ねなく」の「お」を取り、「気兼ねなくお問い合わせください」
とし、すっきりしました。

その他の文例も
「お体に気をつけて、お過ごしください」
「丁寧なご返信をいただき、ありがとうございます」
 
動詞には「お過ごしください」「ご返信をいただき」と「お」「ご」を付け
それにかかる「お気をつけて」の「お」、「ご丁寧な」の「ご」を取ると
すっきりします。

「お体に気をつけて、お過ごしください」は、同じ意味の
「ご自愛ください」に書き換えることもできます。

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

記事全文を読む

今週は、覚えておきたい間違いやすい表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 表現ワンポイント(5)
◆─────────────────────────────────◆
 「残暑の残る」

先週の「あとがき」でも触れたのですが
「残暑の残る8月の北海道にて」という記述が
ホリエモンの本のあとがきにあり、「あれ?」と思いました。

「残暑」とは、立秋を過ぎてもなお残る暑さを意味するので
「残暑の残る」というのは重言になるのではないかと思ったからです。

代わる言葉としては
「残暑厳しい8月の北海道にて」
「立秋後も暑さの厳しい8月の北海道にて」
が考えられますが、あげ足の取りすぎでしょうか。

このような重言、気づかないままつい使っているものです。
例えば・・・

「後でとても後悔しました」⇒とても後悔しました

「あらかじめ予定しております」⇒予定しております

「各部署ごとに」⇒各部署で、部署ごとに

「最後の追い込みですから」⇒追い込みですから

「だいたい3日程度かかります」⇒だいたい3日かかります
3日程度かかります

「年内中にお届けします」⇒年内にお届けします
今年中にお届けします

「次の会合はまだ未定です」⇒次の会合は未定です
次の会合はまだ決まっていません

後で読んだり、よく考えると
同じ意味の言葉を重ねて使っていることがあるので
読み返して確認してみましょう。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのX

メルマガ詳細

記事全文を読む