今週は、好印象を残す文章の書き方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法                           < 感じの良い言葉遣い
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                                                                     相手の都合を尋ねる

「文は人なり」という言葉があるように、文章には人柄が表れます。
その時々の自分や相手を取り巻く状況に合わせた適切な言葉遣いができれば、
あなた自身の好感度があがり、ひいてはあなたの会社の印象も良くなります。

今週は、書き言葉ならではの感じのよい表現を身につける練習をしてみましょう。

打ち合わせで相手の会社を訪問する際、都合のよい時間を尋ねるときの
一文です。

何時ごろなら都合がいいですか。

なんだかちょっとぶっきらぼうですね。
上記の一文、あなたならどのように書きますか?

→ 何時ごろがご都合がよろしいでしょうか。
→ 何時ごろでしたら、お手すきでしょうか。

相手の都合を尋ねる場合、「ご都合」とするほうが丁寧です。
「~ですか」でもいいのですが「~でしょうか」と書くと
文章が丁寧でやわらかい印象になります。

「何時ごろ」というのを次の言葉に置き換えることもできます。

 いつごろ伺えば、よろしいでしょうか。
→ ○○様のご都合のよい時間をお知らせいただけますか。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                       「役不足」の書き換え

<読者からの質問>————————————————

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすればいい
という対応では秘書として役不足です。

この一文で「役不足」という言葉の意味を取り違えて使っていました。
「役不足」の代りにどのような言葉を使って訂正すればよいでしょうか。

                           読者 F.Y 様
——————————————————————

「役不足」とは、能力に対して役目が軽すぎることを意味します。

しかし、「荷が重い、能力が足りない」と意味を取り違えて使いやすい
言葉でもあります。本人は謙遜のつもりで「私には役不足です」と書い
ても、相手には不遜と受け止められてしまうことも…。

一般的に「役不足」は「力不足」と書き換えることが多いようです。
上記の一文にある「役不足」を書き換えるとしたら…そのまま言葉を
置き換えてもいいのですが、下記のような書き換え方もできます。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすれば
いいという対応では秘書として十分とはいえません。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすれば
いいという対応では秘書として不十分です。

「だめです」「いただけません」という強い打ち消しの表現ではなく、
やんわりいさめつつ改善策につなげられる表現になると思います。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(4)
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気になる言葉

<読者からの質問>————————————————

私が気になっている「間違えやすい使われ方のことば」のなかのひとつに
「悩ましい」があります。

本来は「色っぽい」とか「そそる」とか、
女性に対して男性から発せられる、
そういう言葉だったように思うのですが、どうなんでしょう?

テレビや年輩の上司や雑誌などでも目や耳にするようになってきたので
意味が変わったのか、もともとそれで正しいのかよくわかりません。

もうひとつ「確信犯」は未だに浸透しませんね。

間違っていても、大勢が使うようになれば正しいことになって
しまうのでしょうか?
仕方ないのですが割り切れないところもあります。

読者 C.S 様
——————————————————————

以前、「間違いやすい慣用句」のテーマでこのメルマガを書いたときに
いただいた質問です。

三省堂「大辞林」第二版によると…
「悩ましい」の意味として次の3つが記されています。

1)感覚に性的な刺激を受けて、心が落ち着かない。
2)気持ちがはれない。悩みが多い。
3)病気などで気分が悪い。

昔、「気絶するほど悩ましい」(阿久悠の作詞)という歌がありましたが、
歌のタイトルの「悩ましい」はまさにC.Sさんが書かれているのと同様で
1)の意味合いですよね。

このほかに 2)のような思い悩む状況を表すときにも「悩ましい」が
使われているようです。

「確信犯」は「道徳的・宗教的・政治的な信念に基づき、自らの行為を
正しいと信じてなされる犯罪」が本来の意味ですが
一方で「悪いことと知りながら犯罪を行う人(もしくはその行為)」
「結果を予想した上で計略を巡らす人」
という意味で使われている傾向があります。

取り違えた意味のまま浸透していく言葉があるのも否めませんが、
「これでいいの?」と疑問を持ち、言葉を見直してみることも大切
と感じます。

調べたり、話題として人に投げかけて一緒に考え、言葉への興味を持ち
続けていきたいものです。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(3)
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                            敬語の使い方

<読者からの質問>————————————————

これまで、敬語の使い方を何回か紹介されていますが、
日本経済新聞が発行している日経インテレッセ10月号(No.138)を
ご存知でしょうか?

ここで、「あなたの敬語大丈夫ですか?」(監修:国語学者 萩野貞樹氏)
という特集があり、特に「いただく」の使い方について、
自分の理解が正しくなかったという結果が出て、
もう、何がなんだか分からない状態です。

例:
01:
A さきほど、お電話いただいたとのことですが。 ×
B さきほど、お電話くださったとのことですが。 ○

02:
A ファックスを送りましたので、ご覧いただけますか?  ×
B ファックスを送りましたので、ご覧くださいませんか? ○

03:
A 少々、お待ちいただけますか?  ×
B 少々、お待ちくださいませんか? ○

04:
A 料金着払いでお送りいただきますようお願いします。 ×
B 料金着払いでお送りくださいますようお願いします。 ○

読者 T.H 様
——————————————————————

日経インテレッセの特集は読んではいないのですが、
「いただく」と「くださる」は判断に迷いますよね。

文化庁の「敬語の指針」40ページに
「いただく」と「くださる」の使い方の問題が取り上げられています
(第2 敬語の適切な選び方 5「いただく」と「くださる」の使い方の問題)

「敬語の指針」によれば
「ご利用いただく」は謙譲語I
「ご利用くださる」は尊敬語
と区別しているようですが、結局はどちらを使っても良いとあります。

上記の例はいずれも「尊敬語」として相手を立てる言い方である
「くださる」が正しいとしているようですね。

これも一理あると思いますが、私自身は文化庁の「敬語の指針」の解釈を
基準にしています。

敬語の使い方については細かく見ていくときりがありませんが、まずは、
自分自身で理解・納得でき、相手に対して失礼にならない表現であれば
よし、としてもよいのではないでしょうか。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問(2)
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女性の呼称

<読者からの質問>————————————————

よく男性の方は 『小生』 と自身のことをメールで書かれるのですが、
当方が女子であることを相手方に伝えるために適した表現はないもので
しょうか?

最近、初めてお目にかかるお客様と駅で待ち合わせることになったの
ですが、名前だけでは 性別の判別がつけづらいこともあり、
こちらの特徴として“女性”であることを伝えようと思ったのですが
『女子』以外に言葉が思いあたりませんでした。

読者 C.D 様
——————————————————————

確かに、女性が自分を称するときの呼称は思い浮かびませんよね。
C.D さんの質問に相当する回答が下記のページにありましたので、
ご紹介します。
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2089852.html

「私」は男女ともに使う言葉ですが、敢えて平仮名書きで「わたくし」と
すると女性らしさが感じられます。

初めて会う人と待ち合わせるような場合、自分が女性であるとイメージ
しやすい目印を相手に伝えるのも一つの方法と思います。例えば

「赤いバッグを持っています」
「紺のパンツスーツです」

といった見た目の特徴を伝えると分かりやすいです。

合わせて
「新幹線口の改札の前にいます」
と場所を特定しておくと、さらによく分かります。

相手には自分の名前を知らせておき
「神垣ですが、○○さんでいらっしゃいますか」
と声をかけて確認するのも大切です。

私は以前、初対面の担当者とビルのエレベーター前で待ち合わせたとき
お互い、待ち合わせ時間の20分くらい前から同じ場所に居合わせていた
のに相手は男性がくるものと思い込んでいて、私から声をかけるまで気
がつかなかったという経験があります(前任者が私が女性だと伝えてく
れていなかったんです。とほほ…)

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読者からの質問
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文末の書き方

<読者からの質問>————————————————

最近とみに、疑問に思っていることがあります。
それは、文末の書き方です。

内容により、お礼を相手に言うときは「ありがとうございました」で
終われるのですが、報告の終わり方などの時はもう全て今のところ
「よろしくお願いいたします」で終わっています。

そこで、今回ほかにも良い言い回しがありましたら、ご伝授頂けたら
と思い、メールを差し上げました。

読者 ま~にゃ様
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「よろしくお願いいたします」は無難なフレーズでもあり、メールでの
使用頻度も高いですよね。私も辞書登録して、よく使っています。

ただ、ハンで押したように「よろしくお願いいたします」ばかり連発する
のも気になります。

ま~にゃさんの質問にある「報告」の際の終わりの一文としては

以上、ご報告まで。
以上です。ご報告まで。

と書くのも一つではないでしょうか
(私は「以上です」と「です」をつけるようにしています)。

あるいは、以前もこのコーナーで回答したことがあるのですが
「よろしくお願いいたします」の「よろしく」の部分に変化をつける書き
方もあります。例えば

ご確認をお願いいたします。
ご対応をお願いいたします。
ご協力をお願いいたします。

という具合です。

「それでは、よろしくお願いいたします」
「引き続きよろしくお願いいたします」
というフレーズも私はよく使います。

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