今週は、ぼかし言葉やバイト語についての考察です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法   < 今どきの言葉(4)
◆─────────────────────────────────◆
取り扱い注意!

「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか」
「受付のほうでお尋ねいただく形になります」
「会社的には判断するのが微妙でしょうね」

挙げればきりがないほど、ぼかし言葉やバイト語は日常生活に入り込んで
います。私も今回、記事を書くにあたり、思い当たる節があり、無意識に
使っている言葉も多いと反省した次第です。

このようなぼかし言葉やバイト語は「とりあえずこの表現を使っておけば
大丈夫だろう」という安心感、「内輪で通用する言葉」を手繰ることで得
る親密感が背景にあると感じます。

私自身も「仲間内では今どきの言葉を知っていることをアピールしたい」
という気持ちが少なからずあるからです。

ですが、コワいと思うのは、日常的にぼかし言葉やバイト語を使っている
と、いざというときにボロが出てしまうことです。

例えば客先との打合せやメールのやり取りで、勢いや無意識のうちに“今
どきの言葉”が口をついたり、メールに書いてしまい「しまった!」と後
悔することがあります。

断定を避けるぼかし言葉は、ビジネスのやりとりでは「まわりくどい」
「あいまい」「幼い」という印象を持たれかねません。

言葉全般に言えることですが、普段から、安易な表現に流されないよう
注意したいですね。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、ぼかし言葉やバイト語についての考察です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法             < 今どきの言葉(3)
◆─────────────────────────────────◆
                     「よろしかったでしょうか」

「以上でよろしかったですか」
「こちらでよろしかったでしょうか」
「返信はメールでよろしかったでしょうか」

コンビニ、ファミリーレストランですでに氾濫しているといっていい
今どきの言葉が「よろしかったでしょうか」です。

もともと「よろしかったでしょうか」は、過去の行為を確認をする際に
使うフレーズです。例えば…

「資料を会社宛てにお送りしましたが、よろしかったでしょうか」

という具合です。

ところが、何もしないうちから「~でよろしかったでしょうか」
と問われると、半ば強制されている印象を受けます。
代表例は、ファーストフード店の店頭で尋ねられる

「店内のお召し上がりで、よろしかったでしょうか」

このフレーズに多くの人が違和感を覚えるのは、
いきなり過去形で念押しされる点ではないでしょうか。
「店内にてお召し上がりでよろしいでしょうか」
で意味は通じます。

相手の求めていることを察して気を利かせるのと、
相手が求めてもいないことを押し付けるのとでは、大きな違いがあります。

先回りするより、一度相手に打診する、確かめてことに及ぶ
という「間」がメールにも必要ではないでしょうか。

▼関連記事

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、ぼかし言葉やバイト語についての考察です。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法   < 今どきの言葉(2)
◆─────────────────────────────────◆
「~のほう」

「お名前のほうをお聞かせください」
「資料のほうをご覧ください」
「営業のほうがご説明します」

「名詞+のほう」は頻繁に耳にする「ぼかし言葉」です。

もともとは「~の方」と方向や方角を指し示すのに使われていた表現です。
AとBがあり、どちらか一方を指すようなときにも使います。

しかし、最近では本来の意味とは別に、合いの手のように言葉にさしはさ
んで使われることが多いようです。言い切るより「~のほう」をつけると
丁寧な表現になるという勘違いもあるのかもしれません。

上記の例文から「~のほう」をとってみましょう。

「お名前をお聞かせください」
「資料をご覧ください」
「営業(担当者)がご説明します」

「~のほう」がなくても意味は通じ、キツイ感じもしません。むしろ、
あいまいさが消え、文章としてもきちんとした印象が残ります。

書き言葉やメールでは特に、「~のほう」のようなぼかし言葉は避け、
はっきりと表記するほうが好ましいです。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、ぼかし言葉やバイト語についての考察です。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 今どきの言葉
◆─────────────────────────────────◆
                       ぼかし言葉とバイト語

自分でいけない、いけないと思いつつ、つい使ってしまう言葉に
「わたし的には」「話とかしてました」「というか、~みたいな」などが
あります。

若者の会話に登場するこれらの言葉、四十を過ぎたおばちゃんの私も、
つい若者ぶって使いたくなってしまうのです。

書き言葉では使わないように注意していますが、会話となるとタガが外れ
てしまい、仲間内でのおしゃべりでつい使っていることが多くあります。

「わたし的には」「会社的には」の「的」は、本来「わたしは」「会社と
しては」と表現していましたが、断定せずあいまいにぼやかす「~的」の
ような表現が増え、これらを総称してぼかし言葉といいます。

「話とかしてました」の「とか」、「というか、~みたいな」などもぼか
し言葉です。

▼ 本来の意味を知りる、使い分ける
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

似たような言葉としては「ご注文のほうはこれでよろしかったでしょうか」
など、ファーストフード店やファミリーレストランで多用される違和感を
覚える敬語の類があります。「バイト語」とか「バイト敬語」といわれま
す。

ぼかし言葉やバイト語というのは、よいとか悪いという前にすでに社会に
蔓延している感もあります。口をつくのも否めません。

ですが、本来の言い方を知っておいて損はないはず。大事なのは、その場
で使うのが適切かどうか判断し、使い分けることだと思うのです。

特にビジネスの場ではぼかし言葉やバイト語を使うと、誤解を生んだり
印象を悪くすることもなきにしもあらず。

今週はそんな「今どきの言葉」について取り上げていきたいと思います。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む
今週は、慣用句の誤用についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < 間違いやすい慣用句(5)
◆─────────────────────────────────◆
慣用句のトリビア

<間違いやすい慣用句>シリーズの最終回は、意外に知らない本来の意味
など、豆知識としてご紹介します。

▼漢字の取り違い

悪が強い性格 ⇒ あくが強い性格
「あく」とは、しぶとさ、しつこさを意味する

右へ習え ⇒ 右へ倣え
「習う」は教わる、「倣う」はまねるの意

▼意味の取り違い

里帰り
もともとは、嫁いだあと、初めて実家に帰る儀式を指していた言葉。
現在はそこまで形式ばらず、一時的に実家に帰る場合に使われます。
「国外に流出していた北斎の浮世絵が○○美術館に里帰りした」というの
は「一時的」に戻ることではないので、表現としては不適切。

本家帰り
正しくは「本卦還り」。還暦のことで、十干十二支が60年で一回りし、
生まれた年の干支に戻ることを指します。

還暦
数え年61歳の異称。再び生まれ年の干支に戻るという意味。
満60歳の誕生日に迎えるものではないので、「9月に還暦を迎えた」とは
言わず、「父は今年、還暦です」と表現するのが適切。

元旦
元旦の「旦」は、夜明け、朝という意味で、元旦とは元日の朝を指す。
「元旦の夜」とは言わない。

※参考「朝日新聞の用語の手引」

記事全文を読む

今週は、慣用句の誤用についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < 間違いやすい慣用句(4)
◆─────────────────────────────────◆
微妙な違いの語

押しも押されぬ

けんけんがくがく

上記の慣用句、うっかり使っていませんか? 正しくは次のように書きます。

押しも押されもせぬ

けんけんごうごう(喧喧囂囂) または
かんかんがくがく(侃々諤々)

「押しも押されもせぬ」は、争う余地のない、ゆるぎない、れっきとした
という意味。   例)押しも押されもせぬ人気

けんけんがくがくは「けんけんごうごう(=口やかましく言い立てる)」
と「かんかんがくがく(=正論をはいて屈しない)」が混用されたもの
です。

▼ 気づかぬまま使ってませんか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の慣用句も取り違えしやすいです。

おぜん立てがそろう ⇒ おぜん立てをする

満面に笑顔を浮かべた ⇒ 満面に笑みを浮かべた

もうすぐ敬老の日ですが、次の慣用句も注意しましょう。

寄る年には勝てぬ ⇒ 寄る年波には勝てぬ

老体にむち打つ ⇒ 老骨にむち打つ

微妙な違いでうっかり見過ごしやすい言葉をピックアップしてみました。

※参考「朝日新聞の用語の手引」

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む