今週は、 注意したい敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 気になる敬語
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                            「申される」

「部長が申された通りに対応しましたが……」

この一文で気になる敬語の使い方は
「申された通りに」の「申された」です。

「申す」は「言う」の謙譲語。
自分をへりくだって、相手を立てる敬語です。

謙譲語を使うときの主語は「自分」なので
「部長」が主語の上記の文に使うのは不適切。

この場合は
「言う」の尊敬語「おっしゃる」を使い

「部長がおっしゃった通りに対応しましたが……」

とします。

このように謙譲語「申す」を
尊敬語と混同し、そのうえ
尊敬の助動詞「れる」を付けて
「申される」
として使っている事例が見受けられます。

あるいは
尊敬語「おっしゃる」に
尊敬の助動詞「れる」を付けて
「おっしゃられる」
といった使い方をしている例もあります。

これは尊敬語が重なった「二重敬語」。

耳で聞いた「音」の感覚のまま使うと
このような敬語の間違いを起こしやすいです。

相手を立てる「尊敬語」を使うときは
主語は相手。

例)部長が言った ⇒ 部長がおっしゃった

自分をへりくだって、相手を立てる「謙譲語」では
主語は自分。

例)私が部長に○○と言った。
⇒私が部長に○○と申しました

今週はこのように
間違いやすい敬語の使い方を取り上げます。

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今週は、 重複した言い回しについて取り上げます。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 重ね言葉に注意!
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                          「お体にご自愛」

意味が重なっているのに
気づかずに使っていることがあります。

例えば「お体にご自愛ください」。

文の結びによく使うひと言ですが
「自愛」は、自分の体を大切にすることなので
「お体に」は不要。

「ご自愛ください」だけとするか
いたわるという意味の大和言葉「厭(いと)う」を使い
「お体をお厭いください」
というひと言をお勧めします。

▼バックナンバーでも紹介しています。

ほかにも
「今の現状を考えると」
の「今の現状」も意味が重なっているので

「今の状況を考えると」か
「現状を考えると」
のいずれかにします。

「改めて改定する」
「加工を加える」
もうっかり使ってしまいがちな重ね言葉です。

「違和感を感じる
「返事を返す」
なども同様ですね。

▼参考になるバックナンバー

過去に何度か当メールマガジンでも取り上げている
テーマなのですが
言葉を見直すために、今一度
チェックしていきたいと思います。

 
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今週は、読者の方からの質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                       「教示」か「教授」か

<読者からの質問>——————————————

1点ご教示ください。

この、『教示』ですが、
社内で若い(と言っても30代半ば)男性が、
得意先へのメールに『ご教授下さい』と記載していました(2人)。

1人には「ご教授ではなくご教示では?」と
それとなく連絡したのですが、

別の方が同じように使用しているのを見て、
「ご教授でも良いのかも?」
と自信がなくなってきました。

得意先へのメールに「ご教授」でもよろしいのでしょうか?
自分では先生が生徒に教える時と理解していたのですが……

(読者 M.Uさん)

——————————————————————-

「ご教示」と「ご教授」についてですが
結論から申しますと
「ご教示」を使うのが適切です。

「教示」とは、知識や方法などを教え示すこと。
「教授」とは、学問や技芸を教え授けること。

似たような意味ですが
文字通り、教え示すことが「教示」であるのに対して

教え授けることが「教授」。
時間をかけ、専門的な学問や技術、芸事を教えていくことです。

「教授」に対し
「ちょっとここ、教えてもらえますか?」といった
たやすく教えられることが「教示」です。

したがって
メールで得意先に
「教えてください」という意味合いで使う場合は

「ご教示ください」
が適切です。

メールで「ご教授ください」と使っているのは
ミスタイプでそうなったのか
「教示」と「教授」の意味を同一と捉えているか
ではないでしょうか。

参考にしていただけるとうれしいです。

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日 時: 2015年 6月25日(木) 18:30~20:30

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参加費: 一般 ⇒ 3000円   ※軽食と飲み物 付

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問
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                     見送らさせていただきます?

6月5日に配信したVOL.2425
お願いするときのひと押し < 頼むとき・頼まれたときの対応(5)>
についての質問です。

<読者からの質問>————————————————-

今日の内容で気になったことがあってメールしました。

あまりにも押しが強い依頼や、一方的で迷惑な頼みごとに対しては

「結構なお話だとは思いますが、今回は見送らさせていただきます」

「(理由を挙げ)のために、申し訳ありませんが、お断りいたします」

と断りを入れます。

とありますが、
見送らさせて」は「見送らせて」ではないでしょうか?

最近よく「~を見させていただきます」という言い方を耳にしますが、
これも「見せていただく」なのではないかといつも気になっています。

ご意見お伺いできればうれしいです。
(読者 M.Mさん)
——————————————————————-

M.Mさんがご指摘くださっているとおり
「見送らさせて」ではなく
「見送らせて」が正しいです。

「見送らさせて」は
不要な「さ」が入った「さ入れ言葉」になっています。

ご指摘いただくまで気づかなかったとは……
お恥ずかしい限りです。

メルマガバックナンバーのブログを
訂正しておきますね。

※上記のM.Mさんの指摘を受け、バックナンバーの該当箇所を訂正しました。

「見送らさせて」⇒「見送らせて」同様に

「断らせていただきます」⇒「断らせていただきます」
「読ませていただきます」⇒「読ませていただきます」
「作らせていただきます」⇒「作らせていただきます」

なども「さ」は不要。
質問にあった
「見せていただきます」も「見せていただきます」
と「さ」を入れないのが適切です。

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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 間違いやすい言葉(5)
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                     「よい」か「わるい」か?

 分かっているようで分かっていない
 うっかり間違えたまま使っている……
 そんな言葉を今週は取り上げてきました。

「いさぎよい」を漢字に送り仮名をつけて書いてみてください。
 あなたが書いたのは次のどちら?

  A)潔い

  B)いさぎ良い

 正しいのは、A)「潔い」です。

 送り仮名は「い」で
 「潔よい」と書くのも誤りなので注意を。

 卑怯なところや見苦しいところがなく
 すがすがしいことを「潔い」と言います。

 では、「潔い」の反対語は「いさぎわるい」かというと
 そうではありません。

 反対語というよりは
 「潔い」と思わないこと
 を指す言葉として
 「潔しとしない」あるいは「潔しとせず」があります。

 卑怯で正しくないとして、そうすることを自分に許さない、
 不満に思って受け入れない、という意味。

 「人に頼ることを潔しとしない」といった使い方をします。

 —————-

 次の言葉は、どちらが正しいでしょうか?

  C)あくどい

  D)悪どい

 正しいのは、C)「あくどい」です。

 読みの「あく」から「悪」をイメージしますが
 ものごとが度を越えていて嫌な感じを受けることを
 「あくどい」と言います。
 漢字の「悪」を使うわけではありません。

 同じように「あく」という言葉に
 「あくまで」
 があります。

 これも「悪まで」や「悪魔で」と書くのは間違いで
 漢字で書く場合は「飽くまで」です。

 どこまでも、最後まで、徹底的に
 という意味で
 「悪」とは無縁の言葉です。

 音や読みからくるイメージで
 間違えたまま覚えていたり、思い込んでいることもあるので
 今回、取り上げてみました。

 パソコンで入力すれば、自動的に
 文字が変換されるため
 こうした間違いも減ってきているのかもしれませんが

 折にふれ、辞書で言葉の意味をたどってみる
 時間を持ってみてください。
 思わぬ発見や気づきがありますよ。

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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 間違いやすい言葉(4)
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「きかん」の違い

分かっているようで分かっていない
うっかり間違えたまま使っている……
そんな言葉を今週は取り上げています。

「呼吸きかん」と漢字で書いてみてください。
あなたが書いたのは次のどちら?

A)呼吸器管

B)呼吸器官

正しいのは、B)「呼吸器官」です。

では、「きかんし炎」を漢字で書くと
次のどちらでしょうか?

C)気官支炎

D)気管支炎

正しいのは、D)「気管支炎」です。

「官」と「管」を取り違えずに書き分けられましたか?

体内で一定の働きをする部分、臓器のことを
器官

一方、呼吸器官の一部が
気管
です。

「気管」は
喉の下から肺に続く空気の通る管のことを指すので
「空気の管」と書くわけです

「気管」と同じものとして
「器管」としてしまうのは誤りなので注意を。

「官」という字は
部首の「うかんむり」が屋根で、、
その下に人や物がたくさん集まっている様子を表しています。

役人とか政府という意味のほかに
役目という意味もあり

体内でいろいろな役目をする部分ということから
「器官」
という言葉があります。

「器官」か「器管」か
迷った時には言葉の意味を思い出してみてください。

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ビジネスシーンで避けるべき“NGメール”について
紹介した過去のメルマガ記事が
『まぐまぐニュース』に掲載されています!

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 職場でのあなたの立場を悪くする
「NGメール」5つのパターンと対処法
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