今週は、依頼にまつわるメール対応についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法       < 依頼メールあれこれ(2)
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                            遠慮する前に

今週は、人に依頼するとき、
人からの依頼を受けるとき、
または、断るときのポイントを紹介しています。

書類の確認を相手に頼むとき、相手の都合を考慮して

「お手すきの時に、添付のデータをご確認ください」

というメールを書いたとします。
「お手すきの時」の代わりに
「お暇な時」とすることもあるでしょう。

文字通り、手があいているときにお目通しください
という気持ちが込めらた一文ですが

依頼を受けた相手は「いつでもいい」と解釈しがちで
後回しにしたり、忘れてしまったりする可能性も。

相手にきちんと確認してほしい場合は
「いつまでに」確認してほしいかを伝える方が確実です。

でも、
「8月31日までに添付のデータをご確認ください」
といきなり切り出すのではなく

「恐れ入りますが、8月31日までに添付のデータをご確認いただけますか」

のように、本題の前に
相手を気遣うひと言を加えます。

相手に遠慮して、返信の期日を曖昧にするのではなく
返信してほしい期日を示し、
その前に相手を気遣うひと言を添えるのがポイントです。

取材先に原稿の校正を依頼するとき
わたしがよく使うのは下記の一文です。

恐れ入りますが、添付の校正データをご確認いただき
修正が必要な場合は8月31日までにご連絡いただけますでしょうか。
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします

急いでいて、期日まであまり時間がないようなときは、
文頭の「恐れ入りますが」を
「急なお願いで恐縮ですが」とします。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 読者からの質問(2)
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役職が変わる相手へのメール

3月半ばにいただいた質問メールをご紹介します。

<読者からの質問>————————————————

この時期、異動、昇格などで役職が変わられる方がたくさんいます。
お世話になった部長が、今回、グループの別会社の社長に就任される
ということで「まずはメールを!」と思ったのですが・・・
どう書いてよいのか迷いに迷っています。

私のような下っ端が、社長になられる方に
「ご活躍をお祈りします」のような言葉を述べてよいのか。
そもそも何からどう書いてよいのか。
教えていただけないでしょうか。
(読者 Y.Tさん)
——————————————————————

お世話になった方の栄転ということで
下記のような文面にしてみてはいかがでしょうか。

「このたびは△△(グループの別会社)社長
にご就任とのこと、心よりお祝いを申しあげます。

本社ご在任中は大変お世話になり、
ありがとうございました。
○○様から仕事をしていくうえで
大切なことを教えていただきました。

当地を離れてしまわれることは
さびしい限りですが
今後とも変わらずお付き合いを
いただきますよう、よろしくお願いいたします。

これまでにも増してお忙しくなることと
存じますが、健康に留意され、
ますます手腕を発揮されることを
祈念いたします」

あるいは、もう少し相手と距離がある場合は
下記のような書き方もあります。

「社長ご就任のお祝いを申しあげます。

○○様の手腕と人望により
△△社がさらなる発展をとげられると
信じております。

今後ともご指導を賜りますよう
お願い申しあげます」

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今週は、読者のかたからいただいた質問に回答します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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 「幸いです」

質問と言うより、
VOL.1974「よろしくお願いいたします」の重複
に対していただいたご意見を紹介します。

<読者からの質問> ———————————————-

「○○いただければ幸いです」という表現、
「お願いします」から置き換えるには不適当に思うのです。

というのも、この表現を使った場合、
していただける場合と、いただけない場合があるからなのですが、
心当たりはないでしょうか。

わたしも、ふと気がつくと「お願いします」を連発している
場合があるので、 置き換える場合は「してください」の
シンプルな表現を使うようにしています。

ちょっときついと感じるかもしれませんが、
最終的に「お願いします」でしめているのなら良いかなと思っています。

読む側の解釈としては、
「もれなく」と判断するか、「できれば」と判断するかで
不公平が生まれるので、

もし使う場合は、「お手隙のときにでも」とか「もしよろしければ」
などを添えて、解釈がブレないように注意しています。
(読者 名無しさん)
——————————————————————

上記は
・○○について、ご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

という文例に対し
「幸いです」は相手の意に任せる意味合いのある表現であるため
相手が「確認する」かどうかわからない。

したがって
きちんと確認してほしい場合は

・○○について、ご確認ください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

とする方が適切ではないかというご指摘です。

「~いただければ幸いです」というフレーズは
「~してもらえると、うれしいです」
「~してもらえると、ありがたいです」という意味合いがあるので
念を押すには、少々弱い。

「ちゃんと確認してほしい」という強い意を伝えるのであれば

・○○について、ご確認ください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

あるいは

・○○について、ご確認をお願いいたします。

と言いきる方が伝わります。

一方、「できれば、確認してほしい」というニュアンスであれば

・お手隙のときにでもご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

・もしよろしければ、ご確認いただければ幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

と、「お手隙のときにでも」「もしよろしければ」という
婉曲な言葉を添えて、確認するかどうかは
相手にゆだねる表現とします。。

依頼する側の
「お願い」の度合により
表現が変わるということを整理することができました。

ご指摘いただき、ありがとうございました。

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今週は、気になる敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 気になる敬語(2)
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ご覧になられた

——————————————————
・すでにご覧になられた方もいらっしゃると思います。

・もう、お試しになられましたでしょうか。
——————————————————

上記の文例の問題点は
「ご覧になられた」の「られ」
「お試しになられました」の「られ」
です。

「見る」の尊敬語は「ご覧になる」
「試す」の尊敬語は「お試しになる」
でよく、さらに尊敬語の「られる」をつける必要はありません。

ところが、書くときに
物足りないと感じるのか
不要な「られる」を付けたケースが見受けられます。

正しくは次のように書きます。

——————————————————
・すでにご覧になった方もいらっしゃると思います。

・もう、お試しになりましたか。
——————————————————

では、「見る」の謙譲語は?

拝見する」ですね。

「先日、掲載誌を拝見しました」のように使います。

「拝見させていただく」のような過剰な敬語表現に気をつけましょう。

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今週は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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 仕 事の メ ー ル 作 法               < 敬語注意報(3)
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                         「大丈夫ですか?」

今週は、敬語の適切な使い方について取り上げます。
繰り返し取り上げているものもありますが
よくある間違いもあるので、おさらいと思ってご確認ください。

「○月○日に資料をお持ちしても大丈夫ですか?」

上記の例文にある「大丈夫ですか?」は
最近、よく聞いたり見たりする言い回しですが……。

「大丈夫」とは、間違いがなくて確かなさま
を意味する形容動詞です。

上記の例文のように「大丈夫ですか?」と
相手に尋ねるのは「~で確かですか?」
「~で間違いないですか?」と念を押す

あるいは取りようによっては、
相手を疑ってかかるニュアンスにもとれます。

この場合、「大丈夫ですか?」より
「よろしいですか?」
とする方が敬語としては適切ではないでしょうか。

「○月○日に資料をお持ちしてもよろしいですか?」

ほかに「差し支えないですか?」という
言い方もあります。

「○月○日に資料をお持ちしても差し支えないですか?」

答えるときも
「全然、大丈夫です」
とするより

「はい。差し支えありません」
「問題ありませんので、お願いします(進めてください)」

のような表現を使うとスマートです。

▼「大丈夫ですか?」に関する過去の記事

 
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今週は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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   仕 事 ‎の メ ー ル 作 法               < 敬語注意報(2)
◆─────────────────────────────────◆
                      「行かせていただきます

今週は、敬語の適切な使い方について取り上げます。
繰り返し取り上げているものもありますが
よくある間違いもあるので、おさらいと思ってご確認ください。

「弊社をご指名いただき、ありがとうございます。
喜んで行かせていただきます

上記の例文の問題点は、文末の
「行かせていただきます」
です。

客先へ「行く」のは自分ですから
自分が主語になる謙譲語を使いますが

「行く」の謙譲語は「伺う」です。

この場合は
「喜んで伺います
が適切でしょう。

このほかにも「行く」の謙譲語には
「参る」「参上する」もあります。

では、「行く」の尊敬語は?

「いらっしゃる」  例)本社へいらっしゃるそうです。
「おいでになる」 例)懇親会へおいでになりますか?
「お越しになる」 例)京都へお越しになる時間

これは、昨日紹介した
「来る」と共通します。

丁寧語は「行きます」。
これも「来る」と同様、
「参ります」を使う場合もあります。

 
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