今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 変な言い回し
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ご想像にお任せあれ

人との会話で繰り返し使われると
気になる言い回しがあります。
例えば……

「要は」
「逆に」
「ヘンな話」

合いの手のようにこれらの言葉が
何度も会話に出てくると
「結局、何が言いたいのだろうか?」
と思ってしまいます。

「ぶっちゃけ」も繰り返し使うと
「結局、どこからどこまでが本音?」
という疑問がわいてきます。

おそらく、使う方は特に意識せず
会話の勢いやノリで使っているのでしょう。

こうした、
なんとなくそれらしい言葉や言い回しを
そのままメールや文章に使っていることがあります。

注文品と一緒に見本品を届けるという内容のメールで
色のバリエーションから何色が届くかは
商品が届いてからのお楽しみ
ということを伝えようとして

「何色の見本が届くかは、ご想像にお任せあれ」

という一文が記載されていました。

どうやら
「ご想像にお任せします」という言い回しと
「(色の選択は)私にお任せください」という意味で使う
「お任せあれ」を混同してしまい

「ご想像にお任せあれ」という
誰に対して伝えようとしているのかよく分からない
一文になってしまったようです。

書き言葉も、
うろ覚えの文章を、そのときのノリでなんとなく使ってしまうと
このような意味の分からない文章になってしまいます。

言い回しは、相手に対してどのようにアプローチするかで
変わってくるので、この場合は

さて、何色の見本が届くでしょう。どうぞお楽しみに!
とすれば、親近感のある一文になり

5種類ある色の中から1色を見本としてお届けします
とすれば、説明としてまとまりがある、改まった印象の一文になります。

今週はこのように
うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げていきます。

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 余計なひと言(5)
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~するわけではありませんが

今週は、相手に嫌な感じを残すひと言を
取り上げてきました。

「言い訳するわけではありませんが」
「自慢するわけではありませんが」
「反対するわけではありませんが」

このほかにもあると思います
「~するわけではありませんが」
という前置き。

言い訳するわけではない、と書いておきながら
言い訳を

自慢するわけではない、と書きながら
自慢を

反対ではない、と書きつつも
反対意見を

結局は書いているというケース
きっと、山ほどあることでしょう。

自分で否定しておきながら
結局は語っているというのが
非常に回りくどく、もったいぶっていて
よろしくありません。

自分の中で
「これは言い訳(自慢、反対)だな」
という意識があるからこそ
あらかじめ否定して、打ち消そうとするのでしょうが
そんな余計なことを書き添えるくらいなら

「言い訳だとは十分わかっています」
「言い訳になりますが」
のように、自ら認めて
言い訳を書く方が潔いと思います。
少なくとも、相手に不快感は与えません。

自慢話なら
「手前味噌ですが」という便利な言い回しもありますし
「自慢話ですが」と言い切ってしまう方が
わたしは気持ちいいなと感じます。

反論する場合も
「こういう見方もあるのではないですか?」
と問いかける方法で衝突を回避できます。

ストレートすぎる表現も軋轢を生みますが
婉曲過ぎる表現も嫌味に取れたり、嫌な感じを
残したりもするものです。

メールの場合は
相手がどのように受け止めるか
を一度考えてから、書くようにすると
「余計なひと言」で失敗することも減っていくのではないでしょうか。

 

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 余計なひと言(4)
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ご存じないかもしれませんが

今週は、相手に嫌な感じを残すひと言を
取り上げています。

ご存じないかもしれませんが
という前置きで始まる一文。

用件に入る前から
相手はそのことについて知らないはず、専門外だから
と決めつけているのは感じのよいものではありません。

「○○についてご存じないかもしれませんが」と
丁寧な言い回しをしてはいても、実際は
「どうせ、○○のことなんて知らないのだろうから」
と書いているのと同じです。

このようなときは

「○○についてご存じですか(ご存じでしょうか)?

「○○についてお聞きに(ご覧に)なったことはありますか?

「○○をお使いになった(ご利用になった)ことはありますか?

と相手に確認するところから始めれば
角が立ちません。

「○○についてご存じのこととは思いますが
という言い回しも、否定形にしていないだけで
相手が知っているか否か、推測の状態なので
相手が知らない場合は気まずいことになります。

敢えて使うとしたら
「○○について、すでにご存じかもしれませんが」
という言い回しでしょうか。

「多分、そうであろう」という推測だけで
相手に確認せず、話を進めるのは
双方にとってすっきりしないものです。

一度に用件を伝えようとすると
「相手は知らないだろうから」とか
「相手は知っているだろうから」という
伝える側の都合で勝手に判断して書き進めてしまいがち。

決めつけずに、まずは
相手に確認するところから始めましょう。

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 余計なひと言(3)
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本当は言いたくないけど

今週は、相手に嫌な感じを残すひと言を
取り上げています。

本当はこんなことを言いたくないんですが
で始まる、ひと言多いメール。

「本当に言いたくない」のであれば
言わなければよい話。
「言いたくない」と前置きしている時点で
言いたくて仕方ないことが見え見えです。

こういった回りくどい言い回しを使う人ほど
「本当にあなたのことを思って、敢えて苦言を呈す」
という恩の押し売りを仕掛けてきたり

「自分にここまで言わせる君はいかがなものか」という
ゆるやかな責め口調になっていたりするのです。

「本当はこんなことを言いたくないんですが」と
もったいぶって送られてくる
メールの助言や指摘は
受け取る側には不快なだけで
素直に受け入れることはできないでしょう。

間違いを指摘したり、改善を求める場合は

「お客様に失礼になるので、○○を△△に直しましょう」

「Aでは分かりにくいので、Bに変更したほうがいいですね」

のように
きちんと理由を挙げ、具体的な方法を伝える方が
相手も腑に落ち、次の行動に移れます。

ものは言いよう。

自分は良い人ぶって遠回しな言い方をするより
相手と良い結果を共有できるように
誰もが納得できる的確なアドバイスを心がけたいですね。

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 余計なひと言(2)
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「読み流してもらっていい」

今週は、相手に嫌な感じを残すひと言を
取り上げています。

読み流してもらっていいのですが
で始まる、余計なお世話メール。

「読み流す」=「別に気に留めなくていいので」
という意味合いが含まれているのでしょうが
それなら、最初から書かねばよいだけのこと。

結局、何かひと言、忠告なり、おせっかいなりが
したくて書かずにおれない
という相手の意図が透けて見えてくるのです。

日本では、直接的な物言いより
遠回しにそれとなく伝える
婉曲な表現が好まれますが

相手に対して助言や忠告があるのであれば
「読み流してもらっていいのですが」
などというどっちつかずの言い回しではなく

「○○の件で気になったのですが」
と用件を切り出した方が
よほど気持ちがいいと思います。

「読み流してもらっていいのですが」
で始まる文に限って
長々と細かいことが書かれていることも多く

「大したことではなんいですが」というニュアンスで
前置きしつつも
結局、もっと早く言ってくれればいいのに
というような過去形のアドバイスや指摘だったりします。

会話でも
「聞き流してもらっていいのですが」と
余計なことを耳打ちしたがる人がいますが

こうした前置きのメールや会話は
文字通り「読み流す」「聞き流す」に限ります。

いちいちまともに読んだり聞いたりしていたら
時間を無駄に奪われるだけで、よいことにはなりません。

伝える方も
遠回しな表現は避け
改善点を的確に伝えることが大事ではないでしょうか。

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今週は、メールに書かない方がよいひと言についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法  < 余計なひと言
◆─────────────────────────────────◆
ここだけの話ですが

書く側は、特に考えず書いたひと言が
受け取った側には不愉快だったり
誤解を生み、あとあと波紋を残すようなことがあります。

例えば、よくあるのが
ここだけの話ですが
という前置きで始まる一文。

「ここだけの話」=「あなただけに伝える」
という意味合いを含ませた言い回しですが
結局、後に続くのは

根拠が明確でない噂話とか人の悪口
主観に偏った意見
というケースがほとんどです。

しかも、そういった根も葉もない不確かな情報を
メールという「後に残る」媒体で伝えてしまう点が
うかつというか、配慮のなさを感じさせます。

「ここだけの話」という前置きを持ち出す人ほど
同じパターンで複数の人にメールを送っていることも
よくある話。

ここだけの話ですが
ここだけの話にしておいてほしいのですが
○○さんだけに伝えるのですが
などと

業務に関係ない内容を
「ここだけの話」と伝えてくるメールは
書かないこと、乗らないことが
賢明です。

もし、そういったメールを受け取ったら
「そうなんですか」
と流して、

「それで?」とか「実は、私も…」と
深入りしないことです。

話に乗ってしまった時点で巻き添えを食うのは必至
だからです。

読んだら、次の人に送らないと不幸になるといった
チェーンメールの類と同じで
“負の連鎖”には加担しないことが一番。

今週は、こうした
余計なお世話ともいえる
嫌な感じを残すひと言を取り上げていこうと思います。

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