今週は、 間違いやすいメールの敬語についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法                < 敬語レッスン
◆─────────────────────────────────◆
                        「お戻りになられる

——————————————————–
山田部長が出張からお戻りになられるのは、いつでしょうか?
——————————————————–

相手が出張先から戻る日を尋ねる際
「お戻りになられる」
を使っていませんか?

一見、敬語らしく見えますが
敬語が重ねて使われている
二重敬語です。

「戻る」の尊敬語は「お戻りになる」でよく、
さらに尊敬の「~られる」を付け加える必要はありません。

したがって上記の文例を正しく書き換えると……

—————————————————-
山田部長が出張からお戻りになるのは、いつでしょうか?
—————————————————-

です。

似たような二重敬語の間違いの例として、次のようなケースがあります。

× 広島へお越しになられたことはありますか?

○ 広島へお越しになったことはありますか?

× 十分お休みになられましたか?

○ 十分お休みになりましたか?

× 明日、社長がお見えになられます。

○ 明日、社長がお見えになります。

二重敬語についてはこれまで何度も紹介していますが
うっかり間違えて使いやすいので
折に触れ取り上げています。

今週はこのように
間違いやすいメールの敬語について
紹介していきます。

メルマガ詳細

「まぐまぐ!ニュース」でこの記事が取り上げられました。

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのエックス

メルマガ詳細

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

9月に名古屋で開講します!

—————————————————–
ビジネスメールでも使える!
—————————————————–
【 人づきあいのたおやか大和言葉 】
—————————————————–

少人数の和やかな講座です。男性の参加も大歓迎!
仕事のメールや人づきあいに取り入れられる
大和言葉を一緒に学びましょう!

記事全文を読む
今週は、 気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < うっかり敬語(5)>
◆─────────────────────────────────◆
                         「了解しました」

 ビジネスメールだけでなく、
 電話や対面での対応でも
 うっかり使ってしまいがちな敬語の間違いについて
 今週は取り上げてきました。

「分かりました」という意味で用いる
「了解しました」という言い回しについては

 ・「了解しました」でも「承知しました」でも、どちらでもよい

 ・ 相手に合わせて、好きな方を使えばよい

 という見方もありますが
 改めて、言葉の違いを確認したいと思います。


 「了解しました」と「承知しました」の違いについては
 当メールマガジンでも過去に何度か取り上げてきました。

 ▼バックナンバーの一例
 「了解しました」< 敬語注意報(5)>VOL.1674
 

 上記のバックナンバーにも書いていますが
 -------------------------------------------------------------------
  「了解」とは、相手の事情や伝達内容を理解して“承認”すること。
  認めるという意味合いが含まれる言葉なので
  本来は、上司が部下に了承の意を伝えるときに適した表現です。
 -------------------------------------------------------------------

 したがって
 上司が部下からの連絡に返信する際、
 「○○の件、了解しました」
 のように使うほか

 自分が上司の承認を得ることを相手に伝えるときも
 「○○の件については上司の了解を得てから、ご連絡します」
 のような使い方もします。

 対して、「承知」は
 相手の事情を知ること、分かっていること。
 相手からの申し入れや頼みをききいれるときに用いる言葉です。

 「了解」「承知」それぞれの言葉の意味をたどると上記のようになるので、
 言葉の意味の違いを理解したうえで
 使い分けることをお薦めします。

 通常のやり取りで「分かりました、理解しました」という意で使うなら
 「承知しました」「承りました」
 とすればよいのですが

 目上の相手に「分かりました」と伝える場合は
 「了解しました」は避け
 「承知しました」「承りました」
 とする方が適切です。



◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

 残席2席となりました。
 あとわずかですので、お申込みはお急ぎください!

 -----------------------------------------------------
        ビジネスメールでも使える!
 -----------------------------------------------------
      【 人づきあいのたおやか大和言葉 】
 -----------------------------------------------------




11年前から配信中! ビジネスメールを書くときに役立つ無料メールマガジン
【 仕事美人のメール作法 】

オンラインでできるビジネスメールの研修
【 仕事美人のメール研修 】

7月に東京、9月に名古屋で「たおやか大和言葉講座」開講します!

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

仕事実績、著書、お問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室

記事全文を読む
今週は、 気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法          < うっかり敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
バイト敬語

ビジネスメールだけでなく、
電話や対面での対応でも
うっかり使ってしまいがちな敬語の間違いについて
今週は取り上げています。

電話の応対で、時々耳にするのが
「今、お電話してよろしかったですか?」。

俗にバイト敬語と呼ばれる間違った敬語の使い方の一つが
この「よろしかったですか」です。

今、まさに対応している電話のやり取りに
過去形の言い回しで確認するのはNG。

「よろしかったですか」ではなく
「よろしいですか」を使うのが適切です。

でも、自分が電話を受ける側なら
手が離せない場合は電話には出られないので
電話に出た時点で「対応可能」ということ。

電話してよいかを電話口で
相手に尋ねる必要はない気がします。

相手が不在なことが多かったり、
つかまりにくい状況だったりする場合に
電話していいかどうかを事前に尋ねるのであれば
電話ではなくメールで

「本日14時ごろにお電話してよろしいですか?」

と、電話する日時を明記して確認する方が
相手にとっても自分にとっても無駄がなく、確実ではないでしょうか。

バイト敬語にはほかにも
「~になります」というのもあります。

「添付の資料が見本になります」とか
「当社は、東郵便局の左隣になります」のように
使われています。

「~になる」は
「信号が青になります」「深夜は通行止めになります」のように
ものや状態が変化することを表す言葉です。

上記の文例では
添付の資料が見本に変わるわけではないので
「添付の資料が見本です」。

場所の説明の際も、建物の場所が変化するわけではないので
「当社の場所は、東郵便局の左隣です(にございます)
とするのが適切です。

耳になじんで言いやすいし、書きやすいからとか、
人が使っているので自分も、
とバイト敬語に流されるのではなく、
社会人としてきちんとした敬語を使えるようになりたいですね。

検索して、このブログへたどり着いたあなたへ

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、 気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法      < うっかり敬語(3)
◆─────────────────────────────────◆
                       「~させていただく」

 ビジネスメールだけでなく、
 電話や対面での対応でも
 うっかり使ってしまいがちな敬語の間違いについて
 今週は取り上げています。

 ファーストコンタクトのメールの書き出しで
 こんな自己紹介文を目にしたことはありませんか?

 「○○プロジェクトのリーダーをさせていただいております
  佐藤です」

 名乗る本人は、相手に自分の立場を
 丁寧かつへりくだって伝えようという気持ちで
 「~させていただく」を使っているのでしょうが、

 この言い回しでは
 相手の承認・了承を得てプロジェクトのリーダーに
 ならせてもらっている、ということになります。

 ▼「~させていただく」について述べたバックナンバーはこちら
  「お話をさせていただく」< おかしな敬語(3)>VOL.1559

 したがって、上記の一文は

 「○○プロジェクトのリーダーの佐藤です(と申します)

 と名乗るのが適切です。

 「メールで関連資料をお送りさせていただきます
 という一文も「~させていただきます」は不要。

 「メールで関連資料をお送りします(いたします)

 として相手に失礼になりません。

 相手に社内の担当者が休みであることを伝える際
 「山田は本日、お休みさせていただいております
 という言い回しも

 休んでいるのは会社の規定や自分の都合によるもので
 相手に許可を得てとるわけではないので

 「山田は本日、休んでおります
 あるいは
 「山田は本日、休みです
 として差し支えありません。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

ビジネスメールを書くときのコツを7000人以上が愛読。
2005年から配信してい る無料メールマガジン
【仕事のメール心得帖】登録はこちらから

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む
今週は、 気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < うっかり敬語(2)>
◆─────────────────────────────────◆
                      「頂戴する」の代わりに

 ビジネスメールだけでなく、
 電話や対面での対応でも
 うっかり使ってしまいがちな敬語の間違いについて
 今週は取り上げています。


 対面のやりとりで、
 自分の名前を書いたり言ったりすることがあります。

 そんなとき、相手から
 「お名前を頂戴できますか」
 と言われることが多くあります。

 「頂戴する」は、もらうとか、あげるという意の謙譲語ですが、
 名前はあげたり、もらったりするものではないので
 「頂戴する」を使うのはNGです。

 名前を相手に尋ねる場合は
 「お名前を伺えますか」

 名前を相手に書いてもらう場合は
 「お名前をお書きいただけますか」
 「お名前をご記入いただけますか」
 とするのが適切です。

 「お名前をお願いします」
 とすれば、尋ねるときも書いてもらうときも使えます。


 「頂戴する」は、こんな使われ方もしています。

 相手に社内の担当者が休みであることを伝える時
 「山田はお休みを頂戴しております」。

 休みは社外の相手に許可を得てとるものではないので
 「頂戴する」を使うのは適切ではなく、

 自社の社員が休んでいることを伝えるのに
 「お休み」と「お」を付けて丁寧語にするのもNGです。

 この場合は
 「山田は休んでおります」
 「山田は現在、休暇中です(ございます)」
 のように書きます。

 担当者や上司が休みで、代わりに自分がメール対応するようなときは

 「担当の(課長の)山田が休みのため、
  代わりに○○(自分の名前)が承ります」

 と対応するとよいでしょう。



◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

 本でも、電子書籍でも、アプリでも!
 お読みいただけます。

 ---------------------------------------------------
 ★『さらりと返せる、大人のメール表現334』Kindle版★
 ---------------------------------------------------

 書籍は1337円ですが
 Kindle版は972円です。

 本書をもとに制作した
 iPhone/iPad向けアプリ【 ビジネスメール文例辞典 】も好評!

 ぜひ、ご利用ください。


11年前から配信中! ビジネスメールを書くときに役立つ無料メールマガジン
【 仕事美人のメール作法 】

オンラインでできるビジネスメールの研修
【 仕事美人のメール研修 】

7月に東京、9月に名古屋で「たおやか大和言葉講座」開講します!

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

仕事実績、著書、お問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室

記事全文を読む
今週は、 気をつけたいメールの敬語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法            < うっかり敬語 >
◆─────────────────────────────────◆
                         二重敬語に注意!


 ビジネスメールだけでなく、
 電話や対面での対応でも
 うっかり使ってしまいがちな敬語の間違いについて
 今週は取り上げます。

 感覚でなんとなく使ってしまうことが多いのが
 敬語を重ねて使う二重敬語です。

 × サンプルはご覧になられましたか?
 ↓
 ○ サンプルはご覧になりましたか?

 「見る」の尊敬語は「ご覧になる」、あるいは
 「られる」を付けて「見られる」とします。
 「ご覧になられる」はその両方を混同した誤りです。

 × 部長がおっしゃられていた件
 ↓
 ○ 部長がおっしゃっていた件

 「言う」の尊敬語は「おっしゃる」または「言われる」。
 「おっしゃられる」も「おっしゃる」に尊敬の「られる」付けた
 間違いのパターンです。

 × お車でお越しになられますか?
 ↓
 ○ お車でお越しになりますか?

 「来る」の尊敬語は「お越しになる」のほかに
 「いらっしゃる」「おいでになる」もありますが、
 いずれも「られる」を付け加えると二重敬語になってしまうので、
 要注意です。

 ほかにも
 人がなくなることを「お亡くなりになられる」と言ったり書いたり
 しているケースがありますが、これも二重敬語。
 「お亡くなりになる」「亡くなる」が尊敬語の正しい使い方です。

 下記も二重敬語を使いやすい言葉なので気をつけましょう。

 聞く  → お聞きになる  × お聞きになられる
 借りる → お借りになる  × お借りになられる
 訪ねる → お訪ねになる  × お訪ねになられる

◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

 当メールマガジンの過去の記事が
 まぐまぐニュースで取り上げられました!

 仕事で恥をかかないために。正しい「留守電メッセージ」の残し方

 だからあなたは嫌われる。「でも・だって」を使わずに済むテクニック




ビジネスメールを書くときに役立つ 最新の記事が無料で読めます。 平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの 著書『迷わず書けるメール術』
その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。 【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む