今週は、ミスやクレーム後の対応についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < トラブル時の対応(3)
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                     相手が求めているものは?

 ミスやトラブルが発生したときの対応として
 1)謝罪
 2)報告
 3)安心の提供
 と3つのステップを、昨日の VOL.1484 で述べました。

 謝罪はメールより電話、電話より対面
 と、これまでも当メールマガジンや拙著で述べてきましたが
 こういうケースがありました。

 遠方の相手とメールでやり取りをしていて
 あることが原因でメールでお叱りを受けました。

「そもそも、人にものを頼むのにメールで済まそうとするとは何ごとか」と。
 すぐに電話をしたところ、留守番電話になっていて直接話ができません。
 「相手にお詫びに行かなくては」と思い、
 「お詫びに伺います」とメールしたところ、相手からは「来なくていい」。

 電話もダメ、対面もダメとなると
 ひたすらメールでお詫びと、
 なぜそのような事態になったかを説明するしかなく、
 3時間かけてメールを書きました
(言葉を選び、書きなおしているうちに3時間も経っていたのですが…)。

 ▼ トラブルにうろたえる前に…
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 相手は謝罪以上に
 「なぜ、そうなったのか?」を知りたかったのだ……
 と気づいたのはお詫びのメールを送り終わった後でした。
 トラブル発生時にはうろたえてしまい、分かりませんでした。

 メールのやり取りを否定され、途方に暮れてしまい
 相手が求めているものが何かを即座に判断できなかったのです。

 このあと、しばらく落ち込んだことは言うまでもありません。

 この時の反省は、自分だけで判断せず
 身近な人に客観的な助言してもらうこと。
 会社ならば上司に、
 個人ならば信頼できる仲間やパートナーに相談して、
 冷静な意見を聞くことが大事だと思いました。

 でも、自分が直面すると、なかなかできないんですよねぇ…。

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 【しごび】 の お す す め
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今週は、ミスやクレーム後の対応についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < トラブル時の対応(2)
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謝罪の後からが本番

ミスやトラブルが起きた時
『謝るのは、トラブル対応の「入り口」に過ぎず、すべてではない』
と昨日の VOL.1483 で述べました。

迅速な謝罪は最優先事項ですが、その後の対応で
トラブルが解決へと向かうか否かが決まってきます。

ミスやトラブルが発生したときの対応としては…
1)謝罪
2)報告
3)安心の提供

「謝罪」がトラブル対応の「入り口」だとしたら、
メインとなるのが2の「報告」です。

なぜ、そのような事態が発生するに至ったか…
原因・経過・対応策を相手に伝えます。

相手が知りたがっているのは「なぜ」という原因とその理由。
取り繕ったり、言い訳はせず、事実を正確に伝えることが重要です
(ここでごまかすと、後々、相手の不信感を増大させることに…)。

次に、重要なのが、その後の対応として、どのような対策をとるのか
解決策・改善策を伝えることです。

▼ 気をつけていても発生するのがトラブル
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
社員一人のミスを「小さな失敗」として見過ごすのではなく
全体化して、社内や部署でどのような改善を図るかを考え、伝える。
それが相手への「安心の提供」となります。

予期せぬトラブルに見舞われると「謝罪」で手いっぱいになり
「報告」「安心の提供」まで考えが及ばなくなりがちです。

でも、トラブルは気をつけていても発生するものと捉えておけば
発生後にどのように対応するかを日ごろから気を付けておくことができます。

トラブルを「想定外」とせず「想定する」ことで、
どのように対処するかを訓練しておくことも大切だと思います。

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【しごび】 の お す す め
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今週は、ミスやクレーム後の対応についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法           < トラブル時の対応
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                         土下座ではすまない

責任者が土下座して謝る……そんな場面を
ニュースや新聞の報道で、何度も目にしました。

謝る側は、土下座しても謝りきれない、という気持ちかもしれません。
ですが、謝られるほうは目の前で何度土下座されても、
気持ちはおさまらない気がします。

「今さら謝られても、元には戻らない」
「謝るだけでなく、これからの具体的な対応策は?」
というのが本音でしょう。

ミスやトラブルが起きた時、第一にとるべき行動は謝罪することです。
速やかに非を認め、謝る。でも、実際は謝るだけではすみません。

起きたトラブルをどのように解決するか
その対応策が示され、事態が改善されなければ、
土下座して謝っても相手は納得しません。

謝るのは、トラブル対応の「入り口」に過ぎず、すべてではない
ということです。

しかも、ほんの「入り口」にすぎない謝罪のタイミングを
逃し遅れるほど、相手は不快感を抱いて事態は悪化していきます。

このように、仕事のやりとりでもミスやトラブルが起きた時、
どのように対処していくべきか。

はたして、メールでどこまで対応できるでしょう。
その限界と対応策について、今週は考えていきたいと思います。

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今週は、なんだか変だな、と感じる表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる表現(4)
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 「~させていただく」

ある団体の発足を知らせるメール文です。

「○○会は2011年4月1日に発足させていただきました。
発足までの経緯につきましては、当ホームページのブログ内に
転載させていただいておりますので、ご参照いただければ幸いです」

「させていただき」「させていただく」「させていただいて」が
続いています。

書く側の「より丁寧に」という思いに反し、
読む側にとっては「くどい」「慇懃無礼」と映ってしまうのが
上記の文例です。

「~させていただく」は敬語表現の一つですが、
へりくだる必要のない状況や場面に「~させていただく」を繰り返し
使ってしまうと、誠意が伝わらず形だけの敬意にしかなりません。

「~させていただく」は「相手の許しを得て、何かをする」ときに
使う表現。許可を受ける相手がいなかったり、許可を受ける必要が
なかったりする場合にまで使わなくてもよい表現です。

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の点を踏まえ、次のように書きかえました。

「○○会は2011年4月1日に発足いたしました。
発足までの経緯につきましては、当ホームページのブログ内に
転載しておりますので、ご参照いただければ幸いです」

会の発足は、自ら立ち上げたもので、相手の要望があって発足した
ものではありません。

発足の経緯も、誰かに頼まれて知らせているわけではなく、
会の成り立ちを多くの人に知ってほしいという意志から
ブログで紹介しているもの。
上記の文面で、そのことは十分に伝わります。

「~させていただく」を使わないからといって、
相手に失礼な文面になるわけではないことを覚えておきましょう。

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今週は、なんだか変だな、と感じる表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法              < 気になる表現(3)
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                            確認のメール

あるネットショップからの返信です。

「ご計算の金額に間違いありません。
大変お手数ですが、お支払ってから、
お知らせをいただきましたら、助かります。
当方はご入金を確認後、すぐお客様に連絡いたします」

メールで丁寧に対応しようとしてる姿勢は分かるのですが
言葉遣いがちぐはぐな印象が否めません。
その原因は……

1)無理のある言い回し
「ご計算」「お支払ってから」は敬語の使い方がしっくりきません。
「ご計算」と無理に「ご」を付けなくても「合計金額」に。
「お支払ってから」は「支払ってから」の前に「お」を付けただけで
敬語としては不十分です。
無理に敬語を使うより、相手に分かりやすい表現を優先しましょう。

2)文の運びがよくない
支払い後、「お知らせをいただきましたら、助かります。
当方はご入金を確認後、すぐお客様に連絡いたします」の一文は
言い換えれば、「入金確認後、商品を発送します」ということ。
自分の都合から述べているので、相手に分かりにくい文になっています。

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の気になる点を踏まえ、次のように書きかえました。

「お知らせいただいた合計金額に間違いございません。
お支払い手続きをお願いいたします。
ご入金を確認後、お客様にご連絡のうえ
商品を発送いたします」

この文の前に
「このたびは○○をお買い上げいただき、ありがとうございます」
の一文を入れると、よいと思います。

 
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 気になる表現(2)
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お願いのメール

メールマガジンの相互紹介の依頼文です。

「もし、相互紹介をしてもいいと思っているのでしたら
お手数ですが返信してもらえないでしょうか?
もし、紹介してくださる場合、こちらの紹介分はこれでお願いします」

この依頼メールを受信した時、ツッコミどころ満載で
相互紹介よりありがたく思いました。

気になる点を挙げてみましょう。

1)「もし」の連続
同じ言葉が続くと、文章がくどくなります。
しかも、「もし」の後に続く文面がぞんざい。
了承を得る前から紹介文を送っていて、少々強引。

2)敬語の使い方が不十分
「思っているのでしたら」「返信してもらえないでしょうか」
は不躾な印象。敬語を使えばもっと丁寧に伝わります。

3)言葉がちぐはぐ
「こちらの紹介分」→「当方の紹介文」
「これで」→「こちらで」

▼ 書き換え例
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
上記の気になる点を踏まえ、次のように書きかえました。
一度に用件を済ませようと、すべての要望を詰め込んでしまうと
押しつけがましくなります。次のように段階を踏むことをお勧めします。

1)相互紹介の打診
「もし、相互紹介をご了承いただける場合は
お手数ですが、ご返信いただければ幸いです」

2)次のステップ
相互紹介の了承を得てから
「もし、よろしければ、こちらの紹介文をご利用ください」

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