今週は、CCのやりとりについて改めて取りあげます。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  <「全員に返信」の使い方(2)
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                           同報者の把握

 メールのCCは、「写し」を意味するCarbon Copyの略。
 一対一のやりとりに留めず
 参考までに伝えておきたい他のメンバーにも
 同報する際に「全員に返信」ボタンを押して使います。

 この「参考までに伝えておきたい」がクセモノで
 どこまでの内容を、だれに伝えるかを
 送信前にきちんと見極めておかないと
 無駄にメールを送り、混乱を招くことにもなりかねません。

 受信する側も
 仕事や用件によって
 複数の人に同報されているかどうか
 気に留めてメールチェックすることも必要でしょう。

 私はいまだに
 CCメールであることに気づかず
 送信者だけに返信してしまい
 あとで「しまった!」と思うことがあります。

 だれとだれに同報されているか
 それはなぜなのか。
 事前にきちんと把握しておくだけでも
 うっかりした対応を防ぐことができます。

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今週は、CCのやりとりについて改めて取りあげます。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  <「全員に返信」の使い方
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                         読者のお便りから

 メールの機能の一つである「全員に返信」について
 読者のかたから、次のような参考事例のご紹介がありました。

 <読者からのお便り>———————————————-

  先日、仕事上でのメールのやり取りにおける
  「全員に返信」機能の使い方について
  注意しなくては、と感じたことがありました。
  概要は下記の通りです。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  弊社を含めた3社の役員クラスが集まって
  ビジネス協業の会議を開催することなりました。

  まず、幹事役の方から、候補日程提示のメールが
  出席予定者だけでなく、秘書や連絡窓口となる人をCCとして
  送信されました。(私もCCの一人です)
 
  その後、希望日程の回答や出席者の変更等、3社のやりとりが
  全て「全員に返信」の機能を使ってなされました。

  その中には、下記のような内容も含まれておりました。
  (A:会議幹事役 B:幹事会社社長秘書)

   A:「会議室の予約と、社長に冒頭ご挨拶いただくアレンジを
      お手数掛け申し訳ありませんがお願いいたします」
   B:「社長にご予定いただきます、会議室も予約いたしました」
   A:「ありがとうございます、お手数おかけし恐縮です」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  上記幹事会社内のやり取りに関しては
  私は、全員に返信する必要のないことだと思いました。

  「全員に返信」は、一度で知らせることができる便利な機能ですが
  その内容が本当に全員に知らせる必要があるのか
  考えて使わなければいけないなぁと改めて思いました。
                           (読者 A.Mさん)
 ——————————————————————

 ピンポイントで、特定の相手だけに伝えればよい内容でも
 CCの流れで、ついそのまま、あるいはうっかり
 「全員に返信」ボタンを押してしまう…。

 こうした不要なCCメールを職場で
 受信している人は意外と多いのではないでしょうか?

 社内や関係先から次々と送信される
 CCメールに日々、煩わされ
 処理する時間を奪われているという声も耳にします。

 A.Mさんのお便りにあるように
 便利な機能であるだけに
 「本当に全員に知らせるべき内容か?」と
 送信前に今一度確認する必要を感じます。

 あなたの職場では、
 CCが無駄を増やすだけの習慣になっていませんか?

 今週は、CCを送る際の
 留意点について改めて考えてみたいと思います。

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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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うろ覚えの言葉

<読者からの質問>————————————————

私はネットの掲示板をよく利用します。
口コミ情報が多く集まり、便利です。

その際、よく見かける表現があります。

「○○が売ってあるところ、知りませんか?」
その返答として「うるおぼえなのですが…」

どちらも気になります。
(後者は、まさにうろ覚えで誤り)

ビジネスメールではありませんので、
趣旨が分かれば事足りるのですが…。
変わりゆく日本語を取り上げていただきたいと
思いました。
(読者 Oさん)
——————————————————————

「が売ってあるところ」ではなく「を売っているところ」。
「うるおぼえ」ではなく「うろおぼえ」。

単なる入力ミスや思い違いで、うっかり…
ということはだれにもありますが、

最初から「そういうもの」と思い込み
誤りに気がつかないまま使っているとすれば
これは問題。

わからない意味、うろ覚えの言葉は
辞書で引いて確かめる習慣の大切さを改めて感じます。

ほかにも
× 話しができる 話しを聞く → ○ 話ができる 話を聞く
(名詞で使う「話」に「し」は不要)

× こじんまり → ○ こぢんまり
(「じ」ではなく「ぢ」)

× ~とゆう → ○ ~という
(「言う」をひらがな表記するときも「ゆう」ではなく「いう」)

× そのとうり → ○ そのとおり
(「通り」をひらがな表記するときも「う」ではなく「お」)

× うなづく → ○ うなずく
(「力(ちから)づく」「ひざまづく」も「づ」ではなく「ず」)

漢字をひらがな表記するときや、
名詞と動詞で表記する際の送りがなの有無
に気をつけたいところです。

 
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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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  仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < 読者からの質問(4)>
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                    「記」と「以上」は呼応する?

<読者からの質問>————————————————

メールではないのですが文書の書き方についての質問です。

事務連絡などの文書で、「記」を使う場合があると思います。
これの最後って何かつける必要がありますか?

通常、「記」を使って書いた場合、
簡略化して書くと次のようになると思います。

日付
発信者

タイトル

・・・・・本文・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・


日時:・・・・・・・
場所:・・・・・・・
主催:・・・・・・・
          以上

この場合、「以上」というのは「記」と対応しているのでしょうか?
それとも「以上」は文書の終了を表す「以上」で、
「記」がないときにも同じように使用するものなのでしょうか?

(読者 A.Fさん)
——————————————————————

ビジネス文書には、「記書き」という
基本フォーマットがあります
(上記の「記」から「以上」までの部分に相当)。

「記書き」の場合
「記」と「以上」は呼応するので、この2つはセットです。

伝達したい内容を
分かりやすく端的に表記する際に
「記書き」を使います。

本来、ビジネス文書や手紙などで全体を締めくくる言葉としては
「敬具」「草々」が使われますが(書き出しの「拝啓」「前略」に呼応)、
「記書き」を用いた場合は「以上」で文書全体が
終わることが多いようです。

「記書き」のある文書では、最後の締めくくりの言葉が
「以上」で代用されると考えてよいのではないでしょうか。

余談ですが
メールで最後に「以上」がよく使われるのは
上記で説明した「記書き」の名残ではないかと
私は考えています。

※関連した記事を『さらりと返せる、大人のメール表現334』
    147ページのコラムに書いています。ご参考まで

 
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【しごび】 の お す す め
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プライベートの携帯メールで使えるフレーズも紹介!

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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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「先方様」の「様」

<読者からの質問>————————————————

今回はちょっとおかしな言葉使いを目にしたので
神垣さんにもお知らせしたく、初めてメールしてみました。

「様」の使い方についてです。

先日、ネットオークションで、相手とやりとりしていたら、
「先方様の連絡先をお知らせくださいませ」とメールがきました。

他の文章は丁寧なのに、この一語に非常に違和感を感じました。
相手の方は、「あなた様の」という意味で使っているのだと思いますが、
おもしろいですよね。方言なのかもしれませんが。

その他、テレビの番組CMで、
「あなたの日本語大丈夫? 携帯番号様、ご住所様」といった
ものを見ました。

そのCMは、受付カウンターで制服姿の女性が
「携帯番号様を教えてください」
といいながら接客しているような映像でした。

もしかして、新しいコンビニ言葉なのでしょうか。
私としては、日本人そっくりに見えるアジア系外国人の
日本語の使い間違いだと思いたい!

以上、どうお思いになりますか?
(読者 Tさん)
——————————————————————

「先方様」という言葉には、私も違和感を覚えます。

「先方」とは、
相手の人、相手方を意味し、反対語は「当方」。

「先方」の敬称は「先様(さきさま)」です。

上記のネットオークションでのやり取りの場合
Tさんのご指摘の通り「あなた様」という意味で使っていると思われますが
ここでは「落札者様」あるいは、名前が分かっていれば
「○○様」とする方が自然でしょう。

そもそも、直接、やりとりしている相手に対して
「先方」を使うのはおかしいですよね。

「携帯番号様」「ご住所様」と同様の例では
「お名前様」というのもあります。

「様」は人を表す語や人名などにつける敬称ですが
人を表すからといって、名前にまで様を付けるのは
行きすぎでしょう。

「お名前のご記入をお願いします」
「お名前をお知らせください」
で、相手への敬意は伝わるはず。

こうした「様」の氾濫は
過剰な敬語に通ずるものがあるように感じます。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(2)
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「~になります」

<読者からの質問>————————————————

以前から気になっている表現に対し、
思いきって質問することにしました。

最近
「~になります」という表現の多用が気になります。

複数のものを買い物し
「100円+350円+1500円=合計1950円になります」

上記のように、何かの結果として導き出された回答が
1950円になる場合に、「~になります」を使うなら
違和感は少ないですが、

もしかしたら「1950円です」で済むのでは?
と思うこともしばしば。

「?度」の高いものでは
・文章の最後の結びが  「以上になります」
・○○に該当するものは、□▲◎になります  など・・・

すべて
以上 / □▲◎です で、
十分コト足るように感じます。

神垣さんは どのように思われますか?
私の考えすぎでしょうか?
(読者 I.Oさん)
——————————————————————

決して考えすぎではありません。

「~になります」は
いわゆるコンビニやファミリーレストランの接客で使われる
「バイト敬語」のひとつと思われます。

I.Oさんが例に挙げた「合計1950円になります」とか
「全部で千円になります」のように
ある数値に達するとき、「~になる」とするのが本来の使い方です
(ある状態に至る様を示す時にも「になる」は使われますが…)。

しかし、ご指摘の通り
支払時の合計金額を知らせるような場合以外でも
同じような感覚で「~になります」が使われていることが増えました。

「こちらが製品カタログになります」
「お待たせしました、ご注文の品になります」
「お申込みいただいたのは、指定席になります」

上記は、話し言葉で使われることが多い表現ですが
「~になります」としなくとも
「~です」で言い切れる表現です。

「現在、満席のため、1時間ほどお待ちいただく形になります」

これも、「形」という言葉をさしはさまなくても
「お待ちいただいております」
「お待ちいただけますか?」
として事足ります。

はっきりと伝えたり、明言したりする方が
双方にとって誤解がなく、良いと思われるのですが
「~になります」とか「~の形になります」のように
ぼやかした表現で明言を避ける傾向にあるのがバイト敬語です。

話し言葉同様、書き言葉でも疑問を抱くことなく、
使っているケースが見られます。

よく意味を考えず、なんとなく使われている
バイト敬語の類は、どうも鼻につくのですよね。

人が使っているからと流されず、本来の意味を知って
きちんとした表現ができるる大人でいたいものです。

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