今週は、知っておきたい応用表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 表現のバリエーション(3)
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OKに代わる言葉

「その内容でOKです」

思った通りに書けば、こうなりますが
「OK」を客先に対して使うのははばかられます。
同様に

「その内容で大丈夫です」

という表現もよく目にしますが、
「大丈夫です」は親しい間柄の相手には使っても差し支えありませんが
客先や目上の相手にはくだけすぎた言い回しです。

では、どのような言い換えればよいのでしょうか。

▼「差し支えありません

「差し支え」は、支障、都合の悪い事情という意味。
「差し支えない」は支障ない、問題ないという意ですから
内容に問題ないというときは、次のようになります。

例)その内容で差し支えありません。

同様の言いまわしとして「問題ありません」もあります。

例)その内容で全く問題ありません。

「全く」を付けると、より強調されますが、
「差し支えありません」の方が表現としては収まりが良い感じがします。

▼「進めてください

「OKです」に替わる言葉として、相手が提示した内容を受け入れる
場合の言いまわし。

例)その内容で進めてください。

▼「お願いします

「進めてください」と同じニュアンスで、
相手が示した内容に同意する意味合いを持つ表現。

例)その内容でお願いします。

「OKです」は便利で使用範囲の広い表現ですが
ビジネスメールのやり取りでは、上記のように言いかえると
きちんとした印象を与えます。

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今週は、知っておきたい応用表現についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 表現のバリエーション(2)
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                             謝罪の言葉

謝罪の言葉として

すみません

をすぐに挙げがちですが
「すまない」の丁寧語である「すみません」は
立場が同等の相手に対する謝罪の言葉です。

より丁寧に、改まった気持ちで詫びる場合は
「申し訳ありません/申し訳ございません」
が適切です。

▼「申し訳ありません/申し訳ございません

言い訳のしようがない、弁解の余地がない、という意味で
「すみません」より改まった気持ちで詫びるときに使う言葉です。

例)当方の不手際でこのようなことになり、大変申し訳ございません。

「申し訳ない」という言葉を使ったお詫びの表現としては
・「お客様に対し、申し訳ない気持ちでいっぱいです」
・「山田さんには申し訳ないことをしました
・「成果が出せず、申し訳なく思っています
があります。

▼「お詫び申し上げます

文字通り、お詫びの意を伝えるフレーズです。
「申し訳ありません/申し訳ございません」に比べ
間接的な謝罪の表現でもあります。

例)不適切な対応を深くお詫び申しあげます。

「お詫び」という言葉を使った他の表現としては
・「お詫びの言葉もありません」
・「お詫びの申しあげようもありません」
例)このような事態を招き、お詫びの申しあげようもありません。

▼「ご迷惑をおかけしました

こちらも文字通り、相手に迷惑をかけたことを詫びる言葉。
例)確認が不十分で、ご迷惑をおかけしました。

▼「失礼しました

「すみません」の代わりに使うとよいお詫びの表現が
「失礼しました」です。それほど深刻な事態ではないけれども
相手に何らかの負担をかけたときに使います。
例)連絡が行き違い、失礼いたしました。

▼「心苦しい
相手に対して気がとがめることを表す表現。
例)不義理をしてばかりで、心苦しく思っています。
お断りするのは心苦しいのですが、やむをえません。
よくしていただいたのに、心苦しいばかりです。

▼その他
・「迷惑のかけ通しで、とても顔向けできません
・「ご指摘の通りで、弁解の余地はありません

親しい間柄では使える「ごめんなさい」「すみません」ですが
ビジネスメールでは、上記のような表現の方が丁寧で
誠意をが伝わります。

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今週は、アンケートの声をご紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 上司からの困ったメール(3)
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曖昧な指示

先日、読者の皆様に呼びかけた
「上司からの困ったメール」。
ご回答いただいた読者からの声をご紹介しています。

▼曖昧な指示
——————————————————————–
「誰が」やるのかが不明確な雑務メール。
総務部からのメールが、部長から部署全員宛に転送され、
一言「各自担当会社の年賀状の宛先を確認してください」と書いてあります。

「誰が取りまとめる」の指示がなく、率先してやってくれる人もいません。
結局、一番下の私(入社10年目)が、全部を自分で確認するか、
割り振りを考えて同僚に依頼します。

難しくない仕事ですが、労力はかかります。
しかもこの手間、経験のない人にはわからない労力です。

正直、10年目の仕事をしながら、
雑用も一手に引き受けなきゃならないほどの実力差はないと思っています。
男性であるという理由で雑用をやってこなかった人に
明確にふってほしいです。           (東京都 30代 女性)
——————————————————————–

「誰がやってくれてもいいから」「とりあええず、手すきの人がやって」
という感覚で、一斉送信されるメール、困ります。

「誰に」「何を」が明らかにされていないメールが
複数の人に送信された場合
全員にスルーされて終わりか
気がついた人が取りまとめ役を買って出ることになります。

では、気がついた人が「手すき」かと言えば
そんなことはなく、忙しさは誰しも同じ。

この場合、全員に転送したところで
最終的にどのような結果を求めているかを
提示しなければ、誰も手をつけない恐れもあります。

「誰か」ではなく「誰に」
「手すきのときに」ではなく「いつまでに」

「確認してください」で終わるのではなく
「確認して、変更のある宛先リストを提出」という
ゴールを示すことが必要です。

メールを読む相手に何を求めるか
送る側の意図を言葉にしなければ
伝わりません。

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今週は、メールに使うにはくだけすぎる表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気をつけたい表現(5)
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                            「超すごい」

今週は、使い方に注意したい
口語的なくだけた言い回しについて取り上げてきました。

今週、とりあげた
「わたし的には」
「なので」
「はんぱない」
「よろしかったでしょうか」
は、若者言葉と言われるものです。

一種の流行語とも言え、
若者でなくても「使ってみたくなる」言葉でもあります。

使い始めると、それが当たり前になって
本来の意味や使い方を忘れてしまい
違和感もなくなっていきます。

言葉は生き物。
時代とともに変化して
それが定着していくのだから、いいではないか
という意見もありますが

年齢を重ねるほど、若者言葉を使うことがそぐわなくなってくる
のもまた事実。

裏を返せば、
いい年をして若者言葉ばかり使っているのは
教養がなく見える……と言いますか。

すっかり定着して
私自身もつい使っているのですが
気をつけなくては、という自戒を込めて
今回、紹介してみました。

最後にひとつ。

「超すごい」

「超」は本来、「超+名詞」の組み合わせで
「超高層ビル」「超特急」のように使います。

「超すごい」は
「超+形容詞」となり、俗な用法。

「すごい」自体もくだけた表現で
本来の使い方は「すごく」です。

ビジネスメールでは
「すごく楽しいかたですね」
「驚きました」
のように別の表現に言い換えるほうがよさそうです。

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今週は、メールに使うにはくだけすぎる表現についてです。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気をつけたい表現(4)
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                     「よろしかったでしょうか」

今週は、使い方に注意したい
口語的なくだけた言い回しについて取り上げます。

「よろしかったでしょうか」

電話をとると
「今、お電話、よろしかったでしょうか?」
と尋ねられることがあります。

書き言葉よりは、話し言葉として
よく耳にするのが、このフレーズです。

電話でこれからやりとりを始めるのに
「よろしかったでしょうか?」
と過去形で問いかけることに違和感がないまま、
むしろ、相手に配慮したつもりで使われているこの言葉。

本来は、過去形ではなく
「今、お電話、よろしいでしょうか?」
と現在形で尋ねるのが適切な使い方です。

そもそも、相手が電話に出た時点で
通話できる状況にあるわけですから
「お電話、よろしかったでしょうか?」
と聞くまでもなく、用件を伝えればよいと思うのですが……。

メールでは、相手に確認をとったり、念を押したりするときに
「これでよろしかったでしょうか?」
と使っているのを目にします。

現在進行形でやりとりをしている場合は
過去形の「よろしかったでしょうか?」ではなく、
「これでよろしいでしょうか?」
で事足ります。

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今週は、メールに使うにはくだけすぎる表現についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 気をつけたい表現(3)
◆─────────────────────────────────◆
 「はんぱない」

今週は、使い方に注意したい
口語的なくだけた言い回しについて取り上げます。

「はんぱない」

日常会話に頻繁に登場しますが
もとは「半端でない」という言葉です。

形容動詞「半端だ」の連用形「半端で」に、
打消の助動詞「ない」が付いたのが「半端でない」。

程度や量などが凄まじいこと、並大抵でないこと、
態度や姿勢がある方面に突き抜けていること
を意味します。

本来「半端でない」「半端じゃない」とするところを
「で」を省いて「はんぱない」
もっと省いて「ぱねぇ」といった俗な表現が広まっています。

会話で使っていると、書き言葉としてもそのまま流用しがちですが
ビジネスメールでは努めて本来の表現「半端でない」「半端でなく」
とするか、

「生半可ではない」「ものすごい」「ただごとではない」
「別次元の」「突き抜けた」

と言い換える方が好ましいです。

流行っているから、人が使っているからと流されず
書き言葉として適切な表現を使い分けるように意識したいですね。

(例)
新商品の反響がはんぱないです。

新商品が半端ではない反響です。
新商品の反響がものすごいことになっています。

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