今週は、相手に対して失礼になる表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 失礼な表現
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                           「部長なりの」

普段から使っている表現も
使い方や使う相手を間違えると
失礼になることがあるので注意が必要です。

例えば「~なりの」という言い回し。

「話し合えば、それなりの成果はあるものです」
「彼には彼なりのやり方があるのでしょう」

のように使い
「(それ)相応の」という意味があります。

▼ 敬意を示す相手には使わない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
では、次のような使い方はどうでしょうか。

部長なりのお考えをお持ちだと思いますが…」

敬意を示す相手に対して
「部長なりの」といった使い方は失礼になります。

敬意を示す相手に対して
「部長なりの」といった使い方は失礼になります。

「それ相応の」という意味の「~なりの」を
目上の相手に使うと、
見下したような印象を与えるからです。

「部長のご意見をお聞かせください」
「部長はどのようにお考えですか」
「部長はいかがでしょうか」
などの表現の方が適切です。

<追記>
 自分から目上の相手に対しては
「私なりに考えてみたのですが(ところ)……」
 といった使い方ができます。

 自分には使っても
 人には使わない方が無難ではないでしょうか。

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今週は、無駄を省いたスッキリメールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法                       < メールのぜい肉を取る(2)>
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 「過剰な修飾語」

読みやすいスッキリしたメール文にするには
ぜい肉となる「無駄」な文章を取り去ることが必要です。

無駄の一因となっているのが
「過剰な修飾語」
です。

形容詞や副詞は、
書き手がどのように感じたか、感じているかという
「主観的な意見」を述べるときに使われることが往々にしてあります。

例えば
「とてもきれいな部屋」
という一文。

「部屋」は実在するものですが
副詞「とても」や、形容詞「きれいな」は
書き手の主観で感じたことです。

ほかの人が見れば
必ずしも「とてもきれいな」部屋に見えるとは限りません。

▼ 盛らずに書く
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「緑豊かな公園に隣接し、光にあふれた
南向きのとてもきれいな部屋」

広告文のようなこの一文
修飾語があまりにも多く使われているため
本来、伝えるべき「事実」が分かりにくくなっています。

文の「ぜい肉」となっている修飾語を取り除いてみましょう。

「公園に隣接した、南向きの部屋」

このように、過剰な修飾語で「盛った」一文は
余計なイメージを与え、読む側を惑わせます。

事実を正確に伝える必要がある
ビジネスメールの場合、
客観的な事実を伝わりにくくする
修飾語の使いすぎに注意しましょう。

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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 読者からの質問(5)
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 「ご案内申し上げます」

<読者からの質問>————————————————

先日お客様にお送りしたメールの内容で上司から指摘を受けました。

私はお客様に連絡する用件があったので
「ご案内申し上げます」
という文章からメールを作ったのですが

案内ではなく
「ご報告申し上げます」か
「ご連絡申し上げます」
だろう! とのこと。

案内という言葉を使うのは間違いなの? と思い
(私の中で納得出来なかったので)
辞典で調べたら
「事情やようすなどを知らせること。また、その知らせ」
という意味もありました。

私がお客様にご連絡したかったことは
お客様からいただいたご要望を
第三者機関に依頼し調査してもらい
その調査結果をお客様にお伝えする、という内容になります。

(読者 K 様)
——————————————————————
結果報告をするということで
「ご案内」という表現がやや弱い、あいまいと
Kさんの上司のかたは判断したうえでの指摘ではないでしょうか。

確かに、責任をもってお客様に結果を伝える際の表現としては
「ご案内」ではなく「ご報告」「ご連絡」が適切です。

「調査結果をお客様にお伝えする」ときの表現としては

「ご報告申し上げます」
「ご連絡申し上げます」

もありますが

「お知らせ申し上げます」
「お知らせいたします」

という表現も適切なものと考えます。
—————————
※この記事の配信後、読者の方から次のようなご意見をいただきました。

「ご案内申し上げます」
は、間違いです。

“私がお客様にご連絡したかったことは
お客様からいただいたご要望を
第三者機関に依頼し調査してもらい
その調査結果をお客様にお伝えする、という内容になります”

ということですが、

あくまで、顧客から要望されて連絡すること。
こちらから積極的に提案する内容ではないと思われるので、
御案内は間違いです。

はっきりと「ご報告申し上げます」か
「ご連絡申し上げます」が正しいと思われます。
(読者 J.S様)

本日の<読者からの質問(5)>ですが
私個人としては、「ご案内」は使わないな…と思いました。

どちらかというと、こういうメールをもらう方が多いのですが
「ご案内」では、調査結果についての責任感が希薄に感じるのです。

とくに先方よりの入荷が遅延して、督促している場合など
取次ぎから「ご案内申し上げます」と来た日にゃ、
「ガキの使いじゃないんだよ!」となります。

右から左へ伝達するだけなら「ご案内」でいいと思いますが
「ご報告」「ご連絡」などの方が
自分たちも内容を把握していますよ、
ただ言われたことを伝えてるだけじゃないですよ、
という、意思が感じられると思います。
(あくまで私の主観ですが)
(読者 M.N様)

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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(4)
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                        文の運びを変えてみる

<読者からの質問>————————————————

当社からお客様に
「提案できることがあれば、また連絡しますね」
ということを伝えたいとき、どのように表現すればよいでしょうか。

「ご提案できることがありましたら、またご連絡させていただきます」
という一文が妥当かなと思いますが
「提案」と「連絡」の前に「ご」が続くのが気になります。

(読者 R.I様)
——————————————————————

伝えたい意図をそのまま文章化すると

「弊社から提案できることがございましたら、改めてご連絡いたします」

といったところでしょうか。

「あります」を丁寧語「ございます」に替え
「ご連絡させていただきます」を「ご連絡いたします」
に変更しました。

ただ、文が長くまどろっこしい気がするので

「御社に有益なプランを改めてご提案いたします」

としてもよいかもしれません。

「提案することがあれば連絡します」という文の運びではなく
「また提案させてください」と、文に積極的なニュアンスを持たせるのです。

「改めてご提案いたします」の前の部分は
「お役に立つプランを」
「ウェブサイトが充実した内容になるよう」
のように状況に応じてアレンジすればよいでしょう。

 
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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 読者からの質問(3)
◆─────────────────────────────────◆
「お打ち合せ」

<読者からの質問>————————————————

「○月○日○曜日○時より御社会議室におきまして、
従業員レベルアップに関する今後の進め方について、
お打ち合せさせていただきたく存じます」

上記の一文で使われている
【打ち合せ】という言葉に【お】は必要ですか?
丁寧語にすると【お打ち合せ】になるのでしょうか?

近頃何にでも【お】がついている気がして、すごくモヤモヤしています。
BLOGで見た言葉でひっくり返りそうになったのが『お生徒様のお作品』。
『お生徒様』→『生徒さん』、『お作品』→『作品』
【生徒さんの作品】が正解ですよね? 私が間違いでしょうか?

(読者 A様)
——————————————————————

「お打ち合せ」という言葉は、メールで見かけます。
自分(自社)から相手(客先)に
打ち合わせを依頼するときに
相手を立てる意味合いから「お」を付ける場合もあるようです。

ただ、私自身は客先に対しても
「お」抜きで「打ち合せ」として差し支えないと考えます。

「打ち合せ」は双方が仕事を進めるためにするもので
「お」を付けて丁寧に表現する種類のものでないと思うからです。

上記の一文にある
「お打ち合せさせていただきたく存じます」
は、わたしなら
「打ち合せをお願いできればと存じます」
と書きます。

「お生徒様のお作品」も「お」の使いすぎであることは明らか。
「生徒さんの作品」として十分と思います。

自分が教える側であれば、「さん」も必要なく
「生徒の作品」で事足ります。

このように「お」「ご」が過剰に使われているものとしては……

「お知り合いからの問い合わせ」→「知り合いからの問い合わせ」
「素敵なご披露宴でした」→「素敵な披露宴でした」
「ご気楽にお越しください」→「気楽にお越しください」
「なかなか面白いご人物」→「なかなかおもしろい方」

などがあります。

過剰な丁寧表現・敬語表現は、慇懃無礼な印象を与え
逆効果になることもあるので、
最低限の敬語を効果的に使うようにしたいですね。

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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < 読者からの質問(2)
◆─────────────────────────────────◆
「従業員様」?

<読者からの質問>————————————————

コンサル会社から、当社宛に下記の件名のメールが届きました。

「従業員様のレベルアップに関する打合せについて」

コンサル会社からみると当社はクライアントです。
ただ、いくらそのような関係でも、
【従業員】という言葉に【様】は必要ないと思いますが
いかがでしょうか?

メール本文にも
【御社の従業員様】という一文がありました。
これも、すでに【御社】と書かれていますので
【様】はいらないと思います。

同様に【担当者様】という表記も不自然な気がいたします。

(読者 A様)
——————————————————————

おそらくメールの送り主は
客先であるAさんの会社に対して「従業員」と表記するのが
失礼になるのではと考えて
「従業員様」と「様」を付けたのでしょう。

しかし、Aさんが疑問に思うように
すでに取引がある会社と会社ですから
必要以上に丁寧に表現することもない気がします。

この場合
「従業員のレベルアップを図るための対策」
という内容を指すと思われるので
「従業員レベルアップ」という一つの名称として捉え

【従業員レベルアップに関する打合せについて】

という件名として差し支えないと考えます。
あるいは、「従業員様」とせず「従業員の皆様」として

【従業員の皆様のレベルアップに関する打合せについて】

としても収まりがよいのではないでしょうか。

「担当者様」については
担当者の名前が分かっている場合は、「佐藤様」のように
「名前+様」とするのが自然です。

しかし、担当者名が分からない場合の宛名表記は

【○○○○株式会社
広報ご担当者様】

のような使い方はします。
メール本文で使う場合は

【広報のご担当者にお伝えください】

という表記で十分と考えます。

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